ビルマの大いなる幻影●目次  

プロローグ カレン民族解放闘争崩壊の危機

スーチー邸前からマナプローへ/「神のご加護があるからマナプローは落ちない」/マナプロー最後の日々/マナプロー陥落/カレン族難民七万五〇〇〇名/カレン族難民を攻撃するDKBA/カレン族のKNU離れ/DKBAは弱体化したKNUの落とし子/KNUの改革はなるのか?/四〇〇〇人集会への期待

第1章 アウンサン・スーチーではなく、なぜカレン族か

国境の私服入館係官に呼び止められた/ビルマとの出会いはタイ・カレン族の村から/国境越えラングーン潜入計画/反政府カレン族ゲリラ総司令部はのんびりとした村だった/カレン民族解放闘争への共感/僧侶作戦を諦める/世界が注目しはじめたタイ・ビルマ国境/スーチー解放だけでビルマ問題は解決しない

第2章 辺境で増殖する不信――戦闘激化の序章

カレン民族史家の長老との出会い/「ビルマ族優越主義」者のネウィン将軍の招待を断わる/カレン族の自由獲得の四条件/五六歳のカレン女性の過激発言/負傷兵、女性兵、サッカー、オリンピック/メポタ難民キャンプ/インテリ中尉のビルマ社会主義計画党(BSPP)との訣別/宙ぶらりんのカレン族/メーターワ奪観の戦いにカレン軍勝利自然の要塞の岩山と戦争捕虜/戦利品は西ドイツ製コンデンスミルクの山とラブレター

第3章 カレン族とは?

「流砂の国」から来たカレン族?/雲南省にカレン族はいない?/「スゴーとポー夫婦」から生まれたカレン族二〇支族/カレン族人口は意図的に操作されている!?/カチン族、モン族、イスラム教との言い分/キリスト教とカレン族/カレン族とビルマ族の対立感情の根源/カレン族の蜂起と独立闘争の開始/ネウィンの登場/ネウィン将軍の独裁

第4章 焼畑米と山地カレンの伝統的生活

雨期の山地カレン村/カレン兵士の働く焼畑/精霊かキリストかブッダか――兄弟でも異教徒/仏教徒によるアニミズム儀式/音楽のある村の朝と働く女たち/村営小学校は教会の床下/カレン族の「ムー感覚」/脱穀作業は月明かりで/日本語の歌を歌うカレン農民/カレン民族「革命」の浸透度/迫撃砲弾の音が実りの秋に響く

第5章 野生象――熱帯雨林のブルトーザー

カレン民話に登場する象/カレンダンスと象の深い関係/アジア象と動物園の小錦象/焼畑ロードはチーク象の糞の道/象使いのジャングル生活/象専門タイ人獣医、プリチャー・ポンカム/野生象の生け捕りトラップは芸術作品/女人禁制の捕獲地域/絶叫をあげてもがく子象の調教/消えてゆく象銀行

第6章 民族対立を望むのは誰だ

融けた人形、焼けた子供用三輪車/追い出された村人の怒り/ピャリピャ(四カット作戦)から逃げまどう/ラングーン大卒エリート、エームイウィンの経歴/妻は日本人国連人権報告官にカレン女性の心を訴えた/強制収容村はSRORCの民衆分断戦術/民族の調和をぶち壊すビルマ中央政権/一三名の村民が殺されたホホル村/同時進行するカレン民族解放闘争とビルマ民主化闘争/二つの闘争の接点

第7章 シティボーイたちの解放区

ティバボーKNUキャンプ・一九八八/ビルマ民主化闘争に共感するタイ人/自分勝手なビルマの若者/ソー・モーレーNDF議長の見解/反政府組織の団結と軍事政権の武力攻勢/ティバボーABSDFキャンプ・一九八九/武器を握った女子大生ジョイ/ジャングル大学とキャンプ委員長の本音/結婚し出産したジョイの難民生活

第8章 仏教徒ランボーの人生哲学

瞑想する反政府学生軍兵士ランボー/元は警察官だったランボー司令官/奥さん救出作戦/子どもの世代を革命戦士にするな/アニマルトレーナーとなったランボー

第9章 強制労働か越境か

二七万ロヒンジャ・モスレム難民/死者の数は墓を数えるしかない/国軍による組織的なロヒンジャ・モスレムの弾圧と追放/仏教徒村は強制労働で建設された/ソーマウン政権の狙いはイスラム教徒追放か/ロヒンジャ追放は軍政のビルマ族優越主義の現われ/強制労働は「ボランティア」か/フラインタイヤー・ニュータウンは郊外型人工スラム/米による外貨獲得に強制労働は不可欠/二期作ができなければ農地は没収/タイ国内にあふれるビルマ人経済難民/豊富なビルマからタイへの越境ルート/タイ国内最初の「ビルマ人経済難民村」/無償の鉄道建設労働を拒否した若者

エピローグ 解放されたアウンサン・スーチー――第二のビルマ独立闘争

解放直後のスーチー邸前解放区/解放は予想外だった/アウンサン・スーチーへの単独インタビュー/身動きできない国民/ODAはご祝儀か?/カレン族の夢とスーチー民主化の夢は運命共同体

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