●[琉球新聞・河北新報ほか 2001/10/28 書評]
「『ビジブル・マイノリティー』という言葉が、最近、米国やカナダなど、雑多な人種が暮らしている社会で定着しつつある。直訳すれば『目に見える非主流派』といった意味だ。……本書はアジア系アメリカ人のルポを通して、こうしたビジブル・マイノリティーの悲哀を分かりやすく描いている。……
平等という建前がある程度達成された社会も、日常のディテールをのぞけば、差別や偏見は根強く潜んでいる。本書はアメリカのルポだが、先進国に住む現代人が共有する課題として、最後にわが国の現状にも思いを致しているのが心強い。(岩田万里・ライター)」
●[読売新聞 2001/10/21 書評]
「アメリカの人口二億八千万、アジア系は千五十万。ニューヨークでは人口八百万のうち七十八万ち一割近いが、二百八十万の白人と比べれば少数派。アメリカで歓迎されるための要件らしい主流派への同化にがんばりすぎると、自分らしさをなくしてしまうのではないか。アイデンティティーを模索する悩みは深い。」
●[東京新聞 2001/10/21 書評]
「十二年間、ニューヨークで暮らした経験を通して見つめたアジア系アメリカ人の現実。上昇志向の高い移民の子どもや独自の作品を発表してアーティストとしての地位を得ようと挑戦する人たちなどに密着、彼らの意見とその背景を探る。」
●[毎日新聞 2001/10/14 書評]
「いま、アメリカの中のアジア人がどのように生きているのかを知るのは意味がある。この本はさまざまなアジア人の生きざまを一人ひとり具体的に紹介している。底辺で苦労しながら暮らしている人が多い。
みな健気に生きているが、アメリカの、誰でもテロリストまでも受け入れる度量の広さによるものだ。しかし、報復を決定するトップにはアジア人はなかなか入っていけない。」