はじめに 木元茂夫
日本の「影」の生き証人――林歳徳 吉田実
林歳徳さんとの出会い 森正孝
序章 奪われた台湾に生まれた私は第四種日本人だった。
第1章 日本帝国主義の台湾五〇年支配の開始
1 下関条約で台湾が日本の植民地に
台湾出兵から下関条約まで 台湾民主国の独立宣言 台湾民衆の蜂起 北白川宮の戦死 台湾平定報告とゲリラ抗日蜂起
2 児玉総督、後藤民政長官による大掃討と土地収奪
匪徒大掃討の布陣と大虐殺 総督府官吏と台湾在住日本人の横暴 最後の決戦
第2章 植民地支配の第二期に生まれた私
1 合法的な収奪政策
台湾植民地支配第二期の特徴 日本人に奪われた父の砂糖キビ畑
2 台湾で私が受けた植民地教育
漢書房から植民地小学校=公学校へ 日本語をしゃべって中学を退学
3 文官総督時代の抗日闘争
台湾青年会と台湾文化協会の結成 総督府の大弾圧
第3章 反戦決意し、日本へ脱走-皇民化の強制と徴兵・徴用
1 私が体験した「徴兵」
皇民化教育の強制 戦場で見た侵略の実態 母とそっくりの老婆に出会う
2 戦時下日本での苦しい生活
脱走して日本へ 軍需工場で働く
第4章 戦後在日生活の苦難
1 敗戦直後の台湾人
新橋事件と渋谷事件 台湾人・朝鮮人への追放政策 解放後の台湾―二・二八事件を日本で知る 花岡事件犠牲者の遺骨収集作業
2 差別との闘い
中華料理店「酔月楼」の経営 台湾特務の出没 強制送還の危機 仮釈放後の生活 子供の学校入学で差別 日本郵便逓送の労働者になる
第5章 侵略の実態を伝えるために生きる
1 中国人差別の明治大学の不当解雇との闘い
明治大学の守衛を解雇される 「日本のアジア侵略史を考える市民講座」を開講 台湾へ四四年ぶりの帰国
2指紋押捺拒否の闘いへ
指紋押捺拒否と再入国不許可処分 ハンスト突入 指紋押捺社の国外追放に抗して
3 台湾の民主化闘争の前進と私
台湾で戒厳令解除 文京区役所の窓口での右翼の脅迫 五〇年ぶりに中国大陸へ 台湾当局の入国拒否に合う
終わりに――反省なき「見果てぬ夢」を想う
あとがき 日本のアジア侵略史を考える市民講座実行委員会
資料1 日清講和条約
資料2 匪徒刑罰令
資料3 台湾総督府行政の不振と明治天皇の勅語
資料4 在台日本人の横暴と台湾保安規則の制定
資料5 台湾総督府官制(抄)
資料6 歴代台湾総督
資料7 歴代台湾軍司令官
資料8 精糖資本の台湾進出
資料9 台湾総督府の差別教育
資料10 在外台僑国籍処理弁法
資料11「第三国人の取り締まり強化、内相、法相ら所信を表明」
資料12 蒋介石−岸会談
資料13 出入国管理令二四条
資料14 未解決の台湾住民に対する確定債務
資料15 台湾政府の入境拒否書類