栗原幸夫編『超克と抵抗』

書評より

●[図書新聞 1999/3/6号]

「批判を交わすのはやはり不快だが、独断のまどろみを破られるのはあくまでも快い。『レヴィジオン〔再審〕』第二輯の座談会「総力戦と抵抗の可能性」における、米谷匡史の発言のことである。近年の一連の論考によって米谷は目覚ましい視点を提起してきた。東亜共同体論と大東亜共栄圏論を綿密に区別すること、侵略戦争と抵抗戦争を侵略国の内乱に転化するという賭けを肯定すること、中国問題と国内問題の呼応を含めて抵抗と翼賛の区分を更新することなどである。……米谷が示唆していることは、歴史の修正などという生易しいものではない。現在の耳には届かないかもしれないが、臆することなく書き続けてほしい」。
(評者・小泉義之/宇都宮大学教員)

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