まえがき
川崎市立藤崎小学校1年2組学級通信・ガリバー(1969.4-1970.3)
胚珠と磁場――モチーフについての自註
解説1 誤読を越える飛翔(遠藤豊吉)
解説2 当事者の底力(長谷川宏)
解説3 ガリバーに今日性はあるか(簑岡久美子)
ガリバー三〇年 自註
掲載詩出典一覧
―――――――――――――――――――――――――――
実践記録『ガリバー』のページを開くと、子どもたちの喊声に満ちあふれた教室と、深夜の職員室でインクにまみれ、学級通信の印刷をしていた青年教師、村田さんの笑顔がダブって、いっきに時間が逆転する。世代継承の営みを「生身」の教師と子どもの関係の中から紬だそうとしたこの記録には、社会変革の運動の中で「いのち」を落とし、傷ついていった多くの仲間たちへの教育実践の場からのメッセージが、並々ならぬ決意と共に刻み込まれている。強靭な理論と、柔軟な感性によって塗り上げられた鮮烈な、この教育の原型としてのイメージは、時代を超えて受け継がれ、教師の内的衝動を駆り立て続けるにちがいないと僕は信じている。――野本三吉(横浜市立大学教員)