![]() トップページ 既刊 図書目録 著者一覧 書籍購入 会社案内 書評 リンク ある日本兵の二つの戦場 近藤一の終わらない戦争 内海愛子・石田米子・加藤修弘編 A Japanese Soldier's Two Battlefields Edited by Aiko Utsumi, Yoneko Ishida, Nobuhiro Kato 沖縄戦の生き残り兵士の近藤さんは、「捨てられた兵隊」の悲惨さを語りつぐなかで、中国大陸で自分たちが何をしてきたかということに向き合うことになる。「初年兵教育」としての中国人刺殺から沖縄戦の悲劇に至る、一皇軍兵士の「加害と被害」体験の聞き書き。
書評●[歴史学研究 第813号]
「その[戦闘の]究極の結末は、人間の殺戮である。国家や集団の生き残りにかんするイデオロギーの問題や政治問題がどうであっても、敵と接触した一人の兵隊を動かす動機は、自分を殺そうとする者たちを殺さなければならないということである。戦闘行為の根底にあるのはこの単純な精神にうらづけられた衝動にほかならない」。戦場で戦闘する兵士にとっては連合国軍も日本軍も関係なく、ただ人間を殺すという一点に全神経を集中させる。そういう状況を作り出してはならない。そのためにはどう考えどう行動すればよいのか、近藤一の語りを中心に構成された本書は、このことを我々に問いかけている。 [評者 松村高夫]
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