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思想 【人と歴史】

巴里物語 【2010復刻版】

巴里物語 【2010復刻版】

松尾邦之助

価格: 2800円+税
発行日: 2010年1月27日
版型: 四六判上製
ページ数: 366頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0592-0
Cコード: C0030
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詳細内容

なぜ、パリに憧れ、
パリに捧げるのか?

20世紀初頭のパリで四半世紀──
金、恋、思想……交友狂想曲!!

仏日文化交流史における重要人物=松尾邦之助の知的放浪記。

1960年刊行の稀覯書『巴里物語』(論争社)を再編集。
鈴木義昭氏(ルポライター)、渋谷豊氏(比較文学者)による解説2本収録。

----- Kuni Matsuo ---------
巴里物語で出会う人々・・・・

林芙美子 藤田嗣治 辻潤 石黒敬七 西条八十 金子光晴 佐藤朝山 武林無想庵 川路柳虹
スタイニルベル・オーベルラン ロマン・ローラン アンドレ・ジイド アン・リネル 
戸田海笛 渡辺伸一郎 中西顕政 大森啓助 小林一三 辻まこと 加藤健吉 藤田積潔 堀口大学 小牧近江 大杉栄 島崎藤村 小山内薫 市村羽左衛門 岩崎昶 平福百穂 深尾須磨子 長谷川春子 金子一 倉田百三 室生犀星 近藤日出造 石川三四郎 添田知道 重徳来助 井沢弘 松岡洋右 平林初之輔 新居格 横光利一 高浜虚子 正力松太郎 石田義道 永戸俊雄 山浦貫一 坂本直道 石井菊次郎 ムッソリーニ ジャン・コクトー ジョセフィン・ベーカー ……
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カバー
蕗谷虹児・画「巴里の散歩」 大正15年(1926年)

【目次】

序文 エコール・ド・パリの石松
          鈴木義昭

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パリの青春


渡仏まで
天狗の鼻をへし折った父/“石松”フランス語を学ぶ/謀略のフランス渡航/後家の誘惑/東洋豪傑、佐藤朝山/死んでゆく惚れた処女たち/色気のない出帆

最初のパリ生活
霧のパリ/日光のサルになれ/未亡人と教会に行く/ムーラン・ルージュの前で大便/どん底「解放者」の世界

女学生セシル・ランジェー
男を呪う女学生/仏文のラブレター─妄想の白夜/人生観の逆転/秘めた恋/野獣の接吻/白熱、白夜/世界に目をとじる 062/コスモポリートの夢

不良と無宿ネコ
天真らんまんな「不良」/樽の上で横笛を吹け……/パリの無宿ネコ/可憐な無宿ネコ、野良ネコになる

貧困の記
大杉栄の逮捕と宮様の即死/フィリップ・ドーデ事件/イタリア旅行─二度目の平手打ち/パリ居残りの決意/貿易商でゴムを切る/貧困、どん底生活

オーベルランとの奇縁
パリ日本人会と石黒敬七/日仏文化交流の父、オーベルランに会う/フジタとオーベルラン/生き仏オーベルランの行方不明/社会学からジャーナリズムヘ


モンテカルロ、ピストル事件前後
コキュ無想庵と文子/なぜ自殺しないか……/イヴォンヌの自殺未遂/事件の二十五年後


パリの黄金時代
「変人」「貧乏人」を友として/奇怪なパトロン/金のサディズム?/大酒を飲み遊んで仕事をす

「穴」時代から帰国まで
辻潤と飲む/DADAとその仲間/コキュの“よろこび”/別れ/パリから日本へ


パリの王様


帰った祖国
家庭という牢獄/祖国に根のない男/酔っ払いで賑った父の葬式/オヤジの秘密/座敷牢からの脱出

結婚騒動
セシルとのめぐり逢い/新橋烏森の二人の怪女性/オー・ラ・ラ!/詩人柳虹にSOS/もらい損ねた弁天小町/「すきやき」結婚

再渡仏
冒険の旅へ/花のパリで、また、ごろつく/下には下のあるドン底生活/狂人の町シャラントンヘ

ロマン・ローランからの手紙
最初のきっかけ/湖畔の会見

アンドレ・ジイドとの奇縁
会いたいといわれて……/禅問答、悪の賛美/ジイドの共産主義賛美時代/室生犀星とチャプリン/満州事変、ジイドの書斎/日本へのメッセージ拒否

哲人アン・リネルを知る
現代のソクラテス/辻潤とアン・リネル

下駄ばきの林芙美子
男色バーの芙美子

ジャーナリスト時代へ
どうして記者になったか/パリ平巡査の月給/オリンピックで泣く/西条八十の奪い合い/ムッソリーニとの会見/狂った世界

さよなら「ごろつき時代」
パリと、わたしと、女
平林初之輔とナゾの女
パリの島崎藤村、横光利一、高浜虚子
思い出の人々 石黒敬七のパリ引き揚げ
戦争、フランスの敗戦、それから……

トルコ時代
殺されたソフィアの美女/度肝をぬかれたイスタンブール/南京虫の猛撃/女郎屋をかねたアンカラのキャバレ/妖怪なコーカサスの美女/アンゴラ猫の眼をもった娘/映画館の鍵のナゾ/冒険

スペイン時代
酒色を絶対に慎しんでくれ/裸女への好奇

自分は一体何者なのか

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[資料論文]
『日佛評論』について
─アミラル・ムーシェ街二十二番地─   渋谷豊

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松尾邦之助・年譜
主な著作

 

著者略歴

松尾邦之助
1899年(明治32)静岡県生まれ、1975年(昭和50)没。東京外語仏語科(現在の東京外語大)、およびパリ・ソルボンヌ高等社会学院卒。
1932年、読売新聞入社、パリ特派員、論説委員をへて57年定年退職。その後、評論家、パリ日本館顧問、大東文化大学教授などで活躍。
1958年仏レジオン・ドヌール勲章受章、64年仏アール・エ・レットル(芸術文化)勲章受章。
著作多数。2006年、未発表の遺稿を大澤正道氏の編集で小社より刊行:『無頼記者、戦後日本を撃つ 1945・巴里より「敵前上陸」』。
http://www.shahyo.com/mokuroku/gendai_shahyo/media/ISBN978-4-7845-0566-1.php

メディア登場歴

『彷書月刊』2010年5月号に松尾邦之助特集掲載。

『巴里物語 2010復刻版』『無頼記者、戦後日本を撃つ』の著者、松尾邦之助の総特集。
縁の方々、研究者からの寄稿、読売新 聞記者・松尾邦之助による記事を収録。

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彷書月刊 2010-5
ISBN978-4-903919-76-8 C0000
定価(本体700円+税)
彷徨舎
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※以下、目次より転載

特集●「穴」より。松尾邦之助
寄稿:
松尾邦之助点描
 /大澤正道
松尾邦之助先生の「個」と辻潤
 /高木護
松尾邦之助と『フランス・ジャポン』
 /和田佳子
『日佛評論』の頃
 /渋谷豊
平和運動家としての松尾邦之助 ─ユネスコ加入・ペンクラブ再建
 /土屋忍
[インタビュー]蕗谷虹児の「巴里物語」
 /蕗谷龍生さんに聞く 聞き手・構成 鈴木義昭
辻堂サロンと松尾邦之助
 /吉田幸一
松尾邦之助のこと
 /久保田一 
新聞人・松尾邦之助
 /渡部泰夫

資料:[松尾邦之助執筆・再録記事]
妖姫と苦悶の巴里─敗都のアトリエD・ダリュウと語る
アンドレ・ジイドと語る
気を吐いた藤原義江氏
ジャン・コクトオと語る
パリの辻潤 アン・リネルに逢う
ルンペンの王者 フランシス・カルコと語る[中]
外地の終戦
松尾邦之助略年譜

 

書評

[図書新聞 2010/5/8]

松尾邦之助の『巴里物語』は、両次大戦間期パリを中心とする人間交流史をえがいた脈打つドキュメントである。同時期にパリに在住した藤田嗣や武林無想庵ら、日本の文化人たちと交流、またジイドらとの関係も面白いが、松尾の華麗な面はさておき、ここで注目したいのは、ジャーナリスト=リベルテールとして生きた側面である。

鈴木実

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