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社会評論社 出版図書目録
2010年版
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トップ > 図書目録 > 思想 【哲学・社会学・思想史】 > 書籍詳細 : アウトノミーのマルクス主義へ
思想 【哲学・社会学・思想史】
〈緑〉のコミュニズムへ。前衛主義の破産が告げられた現代においてこそ、マルクスが展望した「政治的規制を端的に廃棄する自律(アウトノミー)」の地平における人間的自由の思想が甦る。(2008・7)
【目次】
はじめに
アウトノミーとマルクス主義
〈共〉としての「自主管理」闘争の思想
基礎条件としての「ラディカルな平等主義」
本書の構成─本論を読む前に
序章●ラディカルな共同性への討究 特異性と共産主義についてのガタリ+ネグリの言説 マルチチュード=特異性の集合
「一者」=代表権力の否定
アトミズムと全体主義を超える
前衛主義NO─自主管理YES
第1部 反前衛主義と自己否定論の復権1●一九六八年〈自主管理〉の思想と反権力主義 【1】一九六八年、国際的二重権力状況
ベトナム反米革命戦争の思想的衝撃
理想主義の登場と破産
資本主義国と「社会主義国」の自主管理の区別と連関【2】フランス五月革命
ナンテールからゼネストへ
スターリニストの裏切り
ナント・コミューン
行動委員会運動の展開
労働者評議会運動と反〈前衛権力〉主義【3】東大全共闘と自己否定の思想
安保・ベトナム闘争と全国学園闘争
医学部ストと学生処分
安田講堂占拠についての廣松の分析
全学バリケードストライキ─安田講堂死守戦
医学部研修協約闘争の意味
「真理探究」の幻想性と自己否定の論理【4】廣松の「大学解体」論と自己否定論
近代批判としての大学論
自己否定の論理と物象化革命論の相即性
廣松における生産点叛乱の思想【注解1】「冬の時代」を照らした全共闘の思想
七〇年代─実存的活動家の時代
マルクス思想からのローリング
内ゲバ共同心性の隘路
直接民主主義と「構成的権力」【注解2】日本における戦後生産管理闘争
生産自主管理戦術
権力の巻き返し
職場闘争と階級意識
2●レーニン前衛党組織論と反前衛主義 【1】レーニン「何をなすべきか」の前衛論
「外部注入論」のエリート主義的解釈
階級意識の形成と民衆的多数多様性
コントラ「前衛」コミュニケーション
「前衛─大衆」図式への階級意識形成のはめこみ【2】レーニン前衛主義の機制
前衛中心主義=宗派運動
ローザ・ルクセンブルクの前衛中心主義批判とその限界【注解1】革命ロシアにおける〈他党派解体主義〉の問題について
なぜマフノ軍に赤軍への編入を指令するのか?─唯一の前衛主義【注解2】〈ボリシェヴイキ〉をどうこえるか─書評・仙波輝之『レーニン 1902─12』
3●疎外論の限界と自己否定論としての物象化論 疎外概念と人間の存在論的了解
『経済学・哲学草稿』における疎外概念
疎外概念の記述概念としての有効性
価値の歴史比較主義的概念としての「疎外」
疎外からの回復と神の自覚との相即性
へーゲル「精神現象学」の論理回路
自己否定の論理と疎外論批判
第2部 資本主義と物象化─国家批判
1●資本の専制 賃金奴隷制と資本の労働処分権 国家総資本による階級支配の現実
アジアにおける日本資本主義多国籍企業の労働者への抑圧
賃金奴隷制批判の必要性
商品交換関係と資本家的市場経済の形成
資本形式と労働力の販売
資本家と労働者─剰余価値の生産と階級関係の再生産の機制
階級権力の機制としての資本の労働に対する処分権
所有と労働の分離による階級関係の再生産
資本の蓄積と人口法則─賃金奴隷としての労働者の運命
社会的再生産による階級関係の再生産
[注1]『資本論』における商品の概念について
[注2]価値法則の捉え方について
2●資本の物象化とブルジョア・アトミズムの形成 三位一体的範式による階級関係の隠蔽 商品価値の生産価格への転化をつうじた搾取の隠蔽
三位一体的範式=階級関係の「消滅」(自由幻想の成立)
資本物神の完成と社会的権力=「経済原則」〈なるもの〉の定立
商品の物神性─自然発生的分業=交換による形成
貨幣の物神性=商品世界の完成形態
3●物象化としての国家とラディカルな共同体の論理 軍事的グローバリゼーションと政治的国家
社会的諸関係の物象化としての国家
協働の分業的なあり方と権力─国家の産出
資本主義における国家運命共同体の定立
ブルジョアジーの共同支配の機関としての国家
法規範と階級支配
土台─上部構造の二元論(下部構造決定論)の実体主義
共同連関の物象化─社会唯名論と社会実在論
マルクスのラディカルな共同性に関する言説
同一パラダイム内のアンチノミーを止揚し実践的変革へ
フュア・エス─フュア・ウンス機制─われわれ(Wir)の論理
〈対話する社会主義〉第3部 エントロピー概念とグローバル工業化社会─環境問題と階級意識 原油価格の投機的高騰と地球環境危機
環境問題は資本主義工業化社会そのものの問題である
グローバル工業化社会=環境破壊の諸現象の共通分母
環境破壊の現実と先進資本主義国
資本主義権力者の危機管理の書としての『不都合な真実』
エントロピー概念の定義
廃熱・廃物二元論のペテン性
生命系の定常性と資源物理学の問題意識
資本主義システムの必然としての高エントロピー社会
市場経済はエントロピー処理機構をもたない非自立的システム
階級意識としてのエントロピー概念
終章●人間的共同体としてのコミュニズム 階級的役柄役割分掌態の自主管理的共同体的変革
社会的再生産原則の考察
生産力主義的な労働解放観からのテイクオフ
バイオ・ポリティクスの意味
前衛主義を克服するマルチチュードのコミューン権力
結語
あとがき
渋谷要
1955年京都生まれ。政治思想研究。
「季刊クライシス」編集委員(1984~1990年終刊)。季刊「理論戦線」、「理戦」の編集などにかかわる(1990年以降、2001年まで)。その間、駿台予備学校論文科採点講師(1991~1994年)。
新左翼系運動での理論活動を展開してきた。
著書に『ロシア・マルクス主義と自由─廣松哲学と主権の現象学?』(社会評論社 2007年)、『国家とマルチチュード─廣松哲学と主権の現象学 ?』(同、2006年)、『前衛の蹉跌』(2000年、実践社、絶版)、『ブントの新改憲論』(大崎洋筆名、1993年、戦旗社)等がある。





