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図書目録

思想 【哲学・社会学・思想史】

意識と生命

意識と生命

ヘーゲル『精神現象学』における有機体と「地」のエレメントをめぐる考察

野尻英一

価格: 4700円+税
発行日: 2010年7月9日
版型: A5判上製
ページ数: 344頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0899-0
Cコード: C0010
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詳細内容

命をあたえ、共感する力。ヘーゲル『精神現象学』を〈生命論〉の舞台で考察する現代哲学の試み

【目次】

まえがき─この本を手にとった読者のみなさんに 3

凡 例 12

序 章 13
本書のねらい 14
本書の構成 23

第一章 「生命の樹」から近代の「有機体」まで 33
紀元前から近代までの「意識」と「生命」をめぐる考察
第一節 現 代 34
一 「生命」という理念 34
二 資本主義とスーパーコンセプトとしての「生命」 34
第二節 古代から中世 36
一 キリスト教と生命 36
二 楽園追放 36
三 意識と生命 38
四 旧約聖書と生命の樹 38
五 生命と樹 41
六 新約聖書と生命 44
七 「見る」から「超越」へ 46
八 「超越」の起源 47
九 「自己」の発生と消失 49
一〇 忘却の泉とオルフェウス教 51
一一 プラトンから中世の真理観へ 53
一二 初期キリスト教とグノーシス主義 54
一三 イエスと「生命」 55
一四 アウグスティヌスと三位一体 56
第三節 近 代 60
一 ルネサンスと近代の実体論 60
二 スピノザとライプニッツ 61
三 西洋近代文明とキリスト教 62
四 プロテスタンティズムと媒体の消失 64
五 ドイツ観念論─有機体概念の開放─ 66
六 現代の有機体的な思想は古代のものとはどう違うのか 68
七 ロマン主義の問題 73

第二章 カントと有機体論 83
明るい理性に照らされる有機体
第一節『判断力批判』前史 84
一 「有機体」organismの語源と概念史 84
二 啓蒙主義とカントと有機体 86
三 ニュートンによる世界の一元化 88
四 哲学の解放と課題 91
五 「力」とは何か 93
六 カントの批判哲学 98
第二節 カントの批判哲学体系と有機体論 100
一 カントの二批判体系 「演繹」と「アンチノミー批判」を中心に 100
二 二批判体系の問題と、『判断力批判』の誕生 106
三 三批判体系の成立 111
四 『判断力批判』のポジション 114
五 メビウス的円環 123
六 ヘーゲルのカント批判 128
七 カント有機体論の評価 130

第三章 ヘーゲル『精神現象学』の有機体論 137
暗い理性の見出す有機体
第一節 『精神現象学』のポジション 138
一 『精神現象学』とはどういう書物か 138
二 否定的なもの 141
三 完成されなかった体系 143
四 『精神現象学』の成り立ち 146
五 重層性と四次元 150
六 循環か螺旋か 155
七 「ロマン主義」と「形而上学」 157
八 「自然」の断念 160
九 「自然」と「精神」のちがいとは何か 162
一〇 具体的な普遍がf?r sichになるのは何処においてか 170
一一 『精神現象学』の有機体論へ 174
第二節 『精神現象学』における「有機的なもの」 176
一 『精神現象学』有機体論の批判性 176
二 転回点としての「有機的なものの観察」 178
三 「有機的なものの観察」の論理 183
四 自己を物とする理性、行為する理性 191
五 事そのもの 193
第三節 「地」のエレメントとヘーゲル哲学のベクトル 196
一 過程をもたらすものとしての否定性 196
二 「普遍的な個体性」の導入 199
三 「有機的なもの」と「普遍的な個体性」 200
四 人倫的実体へ 201
五 「地」の暴力 205
六 「地」のエレメントのその後① 地霊と神々のおきて 208
七 「地」のエレメントのその後② フリー・メイソンリーと錬金術と大地 214
八 社会哲学と有機体 218
九 反自然的ロマン主義と社会哲学 222
一〇 自然の有機体、社会の有機体 229

第四章 「地」のエレメントをめぐって 245
「意識ならざるもの」への接近
第一節『精神現象学』以後 246
一 有機体とプロセス 246
二 フェイズⅠ・意識とシステム(社会科学における有機体モデル) 252
三 フェイズⅡ・個体の重層性(自然科学における有機体モデル) 254
四 フェイズⅢ・日本における「生命」概念 260
五 フェイズ0・現象としての有機体(ヘーゲルの有機体論) 263
第二節 仮 説 268
一 「地」のエレメントとは何か? 268
二 「同化」(assimilation)の次元 269
三 マルクス「パリ手稿」の思想 271
四 史的唯物論=「人間的自然」からの離反 275
五 空白としての中心 278
六 結論としての仮説 282

終 章 291
一 かくも遠大なる迂回 292
二 MタイプとFタイプ 295
三 哲学の自閉を越えて 302
四 夜の言葉 310

 あとがき 323

 文献リスト 336 索引 340

著者略歴

野尻英一
1970年生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒、同大学院社会科学研究科博士後期課程(地球社会論専攻)修了。学術博士(早稲田大学)。早稲田大学社会科学部助手、同法学部非常勤講師、同社会科学部助教を経て2010年度フルブライト研究員/シカゴ大学客員研究員。専門は哲学、倫理学。とくにドイツ観念論。
おもな著作:ヘーゲルの「歴史」について ―あるいは否定性の起源について―(早稲田大学『社会科学研究科紀要別冊第九号』2002年)、『精神現象学』の「有機的なもの」と「地」のエレメント(理想社『理想 No.679』2007年)、アメリカ合衆国におけるヘーゲル研究の動向(日本ヘーゲル学会『ヘーゲル哲学研究 第13号』2007年、共著)、ヘーゲルの有機体論と社会―現象学は有機体の夢を見るか?―(社会評論社『ヘーゲル 現代思想の起点』2008年)、意識と「地」のエレメント試論(日本ヘーゲル学会『ヘーゲル哲学研究 第14号』2008年)。

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