トップ > 図書目録 > 思想 【哲学・社会学・思想史】 > 書籍詳細 : 1930年代・回帰か終焉か

図書目録

思想 【哲学・社会学・思想史】

1930年代・回帰か終焉か

1930年代・回帰か終焉か

現代性の根源に遡る

天畠一郎 / 石塚正英 / 工藤豊 / 桑野弘隆 / 紺野茂樹 / 篠原敏昭 / 田中裕之 / 中村勝己 / 村上俊介 / 山家歩

価格: 3400円+税
発行日: 2007年3月
版型: A5判
ページ数:
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1462-5
Cコード:
購入する
詳細内容

総力戦体制以後。あるいは、国家の脱国民化。現在われわれは1930年代に起源を持つ一つの時代の終わりを生きているのではないか。現在性を解明する補助線をさぐるために30年代を照射する共同研究。(2007・3)

【目次】

イントロダクション 山家歩 9
   はじめに・9
   一 「新たなる野蛮」に抗うために‥本書成立の経過と問題関心
   二 一九三〇年代的なものの反復と差異
   三 各論文の議論
第一部●一九三〇年代と現在:その連続性と断絶性

一九三〇年代的なものの終焉? 桑野弘隆 9
もしくは階級なき階級諸闘争の「再」出現
   はじめに─一九三〇年代研究の意義・9
   一 先行研究の分析─『総力戦と現代化』の意義
   二 階級闘争の現在性─総力戦体制を契機とした階級闘争の変容
   三 総力戦体制の地━歴史的意味について
   おわりに─総力戦体制以後、あるいは、国家の脱国民化

ポランニーの「大転換」論と一九三〇年代世界市場システム 田中裕之 9
ポランニー貨幣論の類型的諸問題と「世界連関」の必要性
   はじめに・9
   一 ポランニーの「大転換」論と国際金本位制
   二 ポランニー理論における「市場」と「制度」の関係
   三 三〇年代危機と世界市場システム
   おわりに
日本のナショナリズムの形成と特質 工藤豊 9
一九三〇年代の国体思想をめぐる動向を中心に
   はじめに・9
   一 「日本民族」観の形成
   二 「国体」思想とナショナリズム
   三 天皇機関説事件と国体明徴運動
   四 田辺元と「種の論理」
   おわりに

第二部●時代状況のなかの社会思想

グラムシ『獄中ノート』におけるヘーゲル「法」哲学の変奏 中村勝己 9
ポリツァイ・コルポラツィオーン・市民社会
   はじめに・9
   一 グラムシによるヘーゲル継承
   二 内務行政と同業組合(政党・結社の内務行政的機能)
   三 内務行政と同業組合(経済的内務行政の生権力的機能)
   四 内務行政と同業組合(第二の家族か、克服すべき段階か)
   五 政治社会の市民社会への再吸収
   おわりに

我々の心の奥に潜む闇 紺野茂樹 9
一九三〇年代の大衆=群衆心理の分析を通じて
   はじめに─問題の設定と全体の構成・9
   一 大衆=群衆における破壊衝動の歴史的・社会学的描写
   二 大衆=群衆心理の闇の社会心理学的解明
   おわりに

哲学の言語のアクチュアリティ 天畠一郎 9
一九三〇年代のアドルノ/ホルクハイマー言語哲学
   はじめに・9
   一 道具的理性の起源
   二 言語の演出化・概念化
   三 近代における演説の機能
   四 繋辞の機能
   五 概念としての世界観
   おわりに

第三部●多様性としての一九三〇年代:その可能性の検証

バウハウスにおける反・反近代の意味 村上俊介 9
一九三三年バウハウス解散とナチズム
   はじめに・9
   一 バウハウスの展開=ワイマール・デッサウ・ベルリン
   二 バウハウスの閉鎖=ワイマール・デッサウ・ベルリン
   三 バウハウスの矛盾=ベルリン・デッサウ・ワイマール
あるアヴァンギャルド詩人の夢想 篠原敏昭 9
中野秀人「真田幸村論」解読
   はじめに─中野秀人とは何者か・9
   一 これまでの評価・解釈と問題点
   二 「真田幸村論」の方法と技法
   三 「真田幸村論」の主題と構成
   四 中野の立場と時代状況批判
   五 幸村の影武者と「無数の新しい個性」
   おわりに─戯曲「真田幸村と七人の影武者」

抵抗としての「幻想」小説 山家歩 9
小栗虫太郎の『完全犯罪』について
   はじめに・9
   一 戦時体制への抵抗者としての小栗虫太郎
   二 『完全犯罪』の粗筋
   三 小栗の衒学趣味と超論理
   おわりに

東アジア共同体論の偏差 石塚正英 9
満鉄マルクス主義と社稷協同体論の間隙
   はじめに─憲法九条廃止論議に鑑みて・9
   一 満鉄マルクス主義とそのバックグラウンド
   二 〈一民族一国家〉論と東亜共同体論
   三 社稷協同体の自治的位相
   四 帝国民主主義と東アジア共同体
   おわりに─地球市民憲法をもとめて


  関連年表
   執筆者紹介・略歴

著者略歴

天畠一郎
1972年、広島県生まれ。
東京電機大学理工学部助手。社会学専攻。
論文「市民社会論におけるアドルノ言語哲学の意味―理想的言語観から新しい市民社会像を求めて」(村上俊介・石塚正英・篠原敏昭編著『市民社会とアソシ エーション』、社会評論社、所収、2004年)、「『社会資本』とは何か―社会学と市民社会論の結節点としての『社会資本』概念の意義」(芝浦工業大学 研究報告人文系編第40巻2号、2006年)、共訳『市民社会論』(ジョン・エーレンベルク著、吉田傑俊監訳、青木書店、2001年)

石塚正英
1949年生。新潟県出身。立正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。東京電機大学理工学部教授、立正大学史学会理事、博士(文学)。歴史知学・文化史学専攻。

主要業績(歴史知に関するもの)
『歴史知の想像力』(編著)理想社、2007年
『儀礼と神観念の起源』論創社、2005年
『歴史知の未来性』(共編著)理想社、2004年
『歴史知とフェティシズム』理想社、2000年

工藤豊
1950年、岩手県生まれ。
駒澤大学仏教経済研究所所員。社会思想史・現代社会論専攻。
著書『ヘーゲルにおける自由と近代性』(新評論、2000年)、『知性の社会と経済』(共著、時潮社、1997年)、論文「現代的シティズンシップの構 想―グローバリゼーションと国民国家との関係において」(村上俊介・石塚正英・篠原敏昭編著『市民社会とアソシエーション』、社会評論社、所収、 2004年)

桑野弘隆
1969年、秋田県生まれ。
専修大学経営学部非常勤講師。英米文学専攻。
論文「穿たれた一つの真空について―マーク・トウェイン『まぬけなウィルソン』に見られる近代的アイデンティティの成立過程」(立教大学文学部英米文学 科紀要『英米文学』第64号、2004年)、「国家とイデオロギーについて―アルチュセール「イデオロギーと国家のイデオロギー装置」をめぐる思想史的 一考察」(『社会思想史研究』 第26号 2005年)、「カウンターカルチャーとは何だったのか?―カルチュラル・スタディーズの初期研究の検討をつうじて」(『立教アメリカンスタ ディース』第27号、2005年)

紺野茂樹
紺野茂樹(こんの・しげき)
1971年、東京都生まれ。
社会哲学・社会理論専攻。
論文「ショーペンハウアーとフランクフルト学派」(板橋勇仁・齊藤智志・高橋陽一郎編『ショーペンハウアー読本』法政大学出版局、所収、2007年)、 論文「犠牲者のことを、その味わった苦しみをともにしつつ、忘れずにいるということ―フランクフルト学派における“神学”をめぐって」(石塚正英編『歴 史知の想像力―通時的・共時的に他者とどうかかわるか』理想社、2007年)、共訳『カントと永遠平和―世界市民という理念について』(ジェームズ・ ボーマンとマティアス・ルッツ‐バッハマン編、未来社、2006年)

篠原敏昭
1949年、佐賀県生まれ。
専修大学経済学部非常勤講師。社会思想史・社会史専攻。
共著『路上の人びと』(リブロポート、1987年)、『共産党宣言―解釈の革新』(御茶の水書房、1998年)、『市民社会とアソシエーション』(社会 評論社、2004年)

田中裕之
1964年、東京都生まれ。
法政大学工学部非常勤講師。経済学・社会思想史専攻。
論文「市場経済における『制度』の諸問題―K・ポランニーにおける『経済過程の制度化』の概念の再検討(1)」(法政大学大学院紀要第51号、2003 年)、「市場経済の『制度化』と組織・集団の諸問題―K・ポランニーにおける『経済過程の制度化』の概念の再検討(2)」(法政大学大学院紀要第52 号、2004年)

中村勝己
1963年、千葉県生まれ。
政治学・イタリア政治思想史専攻。
論文「1990年代イタリア左翼の再定義論争における敵対性と平等主義―ボッビオ『右翼と左翼―政治的区別の理由と意義』をめぐる論争を中心に」『年報 政治学2006-1』(日本政治学会)、「ピエロ・ゴベッティの自由主義革命の思想」(池庄司敬信編『体制擁護と変革の思想』中央大学出版部、所収、 2001年)、「ピエロ・ゴベッティの思想と生涯―ファシズム台頭期を中心に」(中央大学法学部紀要『法学新報』第112巻7・8号所収、2006年)

村上俊介
1950年、愛媛県生まれ。
専修大学経済学部教授。社会思想史専攻。
著書『市民社会と協会運動』(御茶の水書房、2003年)、共著『一八四八年革命の射程』(御茶の水書房、1998年)、『都市と思想家』(法政大学 出版局、1996年)

山家歩
1969年、埼玉県生まれ。
法政大学社会学部非常勤講師。社会学専攻。
論文「病でもなく、正常でもなく:人格障害概念の発明」『現代社会理論研究』第14号、現代社会理論研究会、「市民性を通じての統治―フーコー統治性論 と市民社会論」(村上俊介・石塚正英・篠原敏昭編著『市民社会とアソシエーション』、社会評論社、所収、2004年)、共訳『再生産について』(ルイ・ アルチュセール著、西川長夫・伊吹浩一・大中一哉・今野晃との共訳、平凡社、2005年)

▲ページTOPへ