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図書目録

思想 【哲学・社会学・思想史】

人間の疎外と教育

人間の疎外と教育

教育学体系論への前哨

黒沢惟昭

価格: 2600円+税
発行日: 2013年9月24日
版型: 四六判上製
ページ数: 312頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1719-0
Cコード: C0030

詳細内容

ヘーゲル、マルクス、グラムシ、廣松渉、高島善哉、内田義彦、今村仁司、平田清明、岩佐茂、山之内靖、花崎皋平、韓立新らによる疎外論、物象化論をめぐる論究の再検証と著者自らの教育実践を通して、現代市民社会における教育学の理論的大系化を試みる。

【目次】

人間の疎外と教育||教育学体系論への前哨*目次
  プロローグ 3

序 章 13
  一 修士論文の回顧||問題意識と方法 13
  二『疎外と教育』の出版||修士論文の成果 17
(1)グラムシ研究の開始と展開/(2)三池の労働者教育・再考
  三 本書の講成と概要 22


第一章 現代社会と疎外の思想||人間の現存と再生の可能性|| 27
  はじめに 28
(1)パッペンハイム『近代人の疎外』||高島善哉の講義||/(2)内田義彦『資本論の世界』||疎外論の要石||/(3)内田疎外論の射程||今村仁司の解釈
  一 疎外の思想 38
(1)疎外の語義/(2)思想的系譜/(3)ヘーゲル/(4)ヘーゲル左派/(5)マルクス/(6)物象化論/(7)疎外論の推移/(8)疎外論の再興/(9)「疎外された交通」||最近の疎外論研究
  二 疎外論と物象化論の検討 53
(1)存在論的疎外論/(2)疎外論と物象化論/(3)山之内靖の廣松渉批判/(4)花﨑皋平の廣松物象化論批判/(5)韓立新の廣松渉批判
  三 疎外論の展開 71
(1)「受苦者のまなざし」/(2)初期マルクスと後期マルクスの切断/(3)フォイエルバッハ再考/(4)「進化主義」への転換
  四 疎外論における初期マルクスと後期マルクスの統合  80
||「受苦的」「情熱的」人間の再審を視軸にして||
(1)「労働が資本家の指揮下にある」/(2)「国家の市民社会への再吸収」/(3)知識人と大衆「統合」の意味
  おわりに 90

第二章 社会主義の崩壊、その再生への道|ヘーゲル「具体的普遍」の概念の再考と展開| 97
  はじめに 98
  Ⅰ部 マルクスの「プロレタリアート」観||社会主義崩壊の原理的解明
  一 社会主義の崩壊 102
  二「具体的普遍」の内実と継承 104
  三 法律上の「先取り」 106
  四 唯物史観と歴史目的論 113
  Ⅰ部の小括 116
  Ⅱ部 グラムシの知識人論・再考||新しい社会形成への道|| 118
  一 グラムシの人間観 120
(1)カトリシズム批判/(2)ファシズム批判/(3)個体・全体の「実体化」の超克
  二 知識人論 129
(1)知識人と非知識人/(2)有機的知識人/(3)伝統的知識人/(4)知識人の機能
  三 知の伝達の構造 134
  Ⅱ部小括 137
  おわりに 141
Ⅰ部の補足/Ⅱ部の補足/残された課題

第三章 市民社会の形成と教育||地域、ボランティア、「教育共和国」の構想と現実|| 149
  はじめに 150
  一 国立市の社会教育||戦後市民社会形成の断層 159
(1)国立公民館の成立/(2)徳永の社会教育への情熱/(3)国立公民館の内容/(4)若いミセスの学習/(5)国立公民館の意義
  付記|三多摩の戦前小史 168
  二、公民館の成立と盛衰||前期・社会教育、その「終焉」 183
  三 臨時教育審議会||「学び」の商品化 189
  四 ボランティアの原理、そのネットワーク||新しい社会形成への道 193
(1)ボランティアの原理/(2)ボランティア・ネットワーキング/(3)日本社会教育学会とボランティア・ネットワーキング
  五 市民社会の主体形成とNPO 208
  六 市民社会における「コ・プロダクト」(協働)の意義 213
  七 自活体の生涯学習と「コ・プロダクト」 215
    ||東京都小金井市の「生涯学習の推進について」
(1)経緯/(2)概要と特色
  八 教育共和国の構想と挫折||山梨県の「コンソーシアム」の展開 223
  九 ポスト大震災と社会形成 232
  おわりに 238

補論 三池が照らし出す修羅の世界   ||熊谷博子『むかし原発いま炭鉱炭都「三池」から日本を掘る』を読む|| 243
  はじめに 244
  一 映画「三池 終わらない炭\_rや鉱\_rまの物語」を観て 247
  二「負の遺産」を未来(富の遺産)へ 251
  三 三池労組の「神格化」から相対化へ 256
  四 女たちのたたかい||組合と共に、組合を超えて|| 267
  おわりに 281

終 章 287
(1)自己意識の哲学と「学位論文」/(2)デモクリストとエピクロスの自然哲学の差異/(3)抽象的・個別的自己意識の意義と限界/(4)抽象的・普遍と抽象的・個別の「揚棄」としての具体的・普遍/(5)出版の自由と具体的・普遍的自己意識/(6)具体的・普遍の現存としての「貧民」

エピローグ 299

主要参考文献 308

索引 310

著者略歴

黒沢惟昭
1938年長野市に生まれる。一橋大学社会学部、東京大学大学院で社会思想、教育学を学ぶ。神奈川大学、東京学芸大学、長野大学教授を歴任。中国・東北師範大学名誉教授、川崎市生涯学習振興財団理事、日本社会教育学会常任理事を務める。社会学博士(一橋大学、2010年)取得。
主要著書:『国家・市民社会と教育の位相――疎外・物象化・ヘゲモニーを磁場にして』(御茶の水書房、2000年)、『疎外と教育の思想と哲学』(理想社、2001年)、『教育改革の言説と子どもの未来――教育学と教育運動の間』(明石書店、2002年)、『増補・市民社会と生涯学習――自分史のなかに「教育」を読む』(明石書店、2002年)、『現代に生きるグラムシ――市民的ヘゲモニーの思想と現実』(大月書店、2007年)、『アントニオ・グラムシの思想的境位――生産者社会の夢・市民社会の現実』(社会評論社、2008年)、『生涯学習とアソシエーション――三池、そしてグラムシから学ぶ』(社会評論社、2009年)『生涯学習論の磁場―現代市民社会と教育学の構想』(社会評論社、2011年)ほか。

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