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思想 【哲学・社会学・思想史】

アダム・スミスの認識論管見

アダム・スミスの認識論管見

田中正司

価格: 2700円+税
発行日: 2013年4月3日
版型: A5判並製
ページ数: 256頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1818-0
Cコード: C0030

詳細内容

没後遺言執行人によって公刊(1795)されたスミスの『哲学論文集』は、後に主著といわれる『道徳感情論』『国富論』の思想形成・展開の根本原理をなすものとして注目される。本書は、その『哲学論文集』におけるスミスの認識論に光を当てることを主題とし、スミス研究の新地平を探究する。

【目次】

アダム・スミスの認識論管見
目次

はしがき  7

第1部 アダム・スミスの『哲学論文集』研究
第1章 スミス認識論の枠組模索試論  17
1)唯名論と実在論との相関関係 17
2)『哲学論文集』の認識論 20
(1)「天文学史」 21
(2)「古代物理学史」 24
(3)「古代論理学・形而上学史」 25
(4)「外部感覚論」 28
(5)哲学4論文とグランド・デザインとの関係 34
3)実在論の実践的主体性 36
第2章 スミス認識論の出自と主題  45
1)スミス研究の動向と問題点 45
(1)自然法学 vs シヴィック・ヒューマニズム 46
(2)神学的解釈 vs 経験的接近 48
(3)修辞学講義の意義と限界 50
2)古典 vs ヒューム問題 55
(1)スミスの思想形成の枠組み 55
(2)古典 vs ヒューム問題の結合原理性 56
3)「天文学史」の主題とその認識論的構造 60
(1)「天文学史」の問題意識 60
(2)「天文学史」の主題 63
(3)自然の客観的合目的性想定論 66
(4)imagination認識論の展開 68
(5)“mere invention of the imagination”の問題 74
(6)推測的理論的歴史論の非妥当性 76
4)第二・第三論文の主題 79
(1)「古代物理学史」の主題 79
(2)「古代論理学・形而上学史」の主題 81
(3)ロスの論理学解釈 83
5)哲学3論文の一体性 84
6)3論文とグランドデザインとの関連 88
第3章 「外部感覚論」の主題とimplication  105
1)「外部感覚論」の読解法 105
2)バークリの『視覚新論』の主題 107
3)「外部感覚論」の主題 109
(1)触覚論とその他の感覚との対比的考察 110
(2)視覚論の分析視角 111
(3)本能論の展開 113
(4)五感論再論 114
4)バークリ批判論的構造 115
(1)3層、3ステージ構成の論理的帰結 115
(2)バークリ批判の中心論点 117
(3)「外部感覚論」の経験主義的解釈批判 120
5)「外部感覚論」のimplication 122
(1)生物学研究と他者認識 122
(2)スミス同感論と触覚論との照応関係 126
(3)ヒューム共感論の視覚論的構造 128
(4)『道徳感情論』の思想形成母体の誕生 133
6)「外部感覚論」の執筆時期をめぐる問題 137
(1)『人間本性論』読書以前の初期説 137
(2)ブラウンの1759年前後説 138
(3)4論文連続・一体40年代説 141
(4)1750年代前半説 143
7)意図的保存の理由 148
(1)主著の出自と核心 148
(2)不完全な断片や習作を残した理由 150
第4章 認識論と自然観  163
1)形而上学と経験論の統合論の展開 163
2)自然主義と効用理論との間 166
3)「自然の目的」と「人間の目的」をめぐって 169
補論 カントの目的論とイギリス経験論  177
1)機械論的自然観と悟性的経験概念の支配 177
2)目的論をめぐるスミス研究史の動向 177
3)カントの『判断力批判』の論理 178
4)スミス理論の生態論的枠組 180
5)イギリス経験論の自然主義的構造 182
6)総括 185

第2部 道徳哲学と市民社会論
Theology and Moral Philosophy:
A Key to Solving a New Adam Smith Problem  191
市民社会理論の歴史と現代の動向
 ─市民社会の再生の道を模索する  211
1)市民社会論の現状と課題 211
(1)市民社会論ルネサンスの動向と問題点 211
(2)「民族と階級」か「地域と市民」か 213
(3)市民社会と国家の関係 215
2)市民社会理論の形成と展開 217
(1)「市民社会」の起源と成立条件 217
(2)近代自然法の市民社会論的構造 218
(3)アダム・ファーガスンの文明社会論 221
(4)アダム・スミスの市民社会論 222
(5)ヘーゲルとマルクスの市民社会論 225
(6)現代社会の動向 227
3)市民社会再生の可能性と必要性 227
(1)現代市民社会論の限界克服の方途 227
(2)市民社会再生の客観的可能性 230
(3)公共性概念の再構築論 234
(4)市民社会再生の現代的意義と必要性 236

補遺 戦中派の出自と核心をめぐって
ある出会い  241
私の8月15日  244

索引 253

著者略歴

田中正司
横浜市立大学名誉教授 一橋大学・神奈川大学元教授 ジョン・ロックやアダム・スミスを中心とするイギリス社会思想史研究の第一人者。『ジョン・ロック研究』(未来社、新増補2005年)『アダム・スミスと現代』(御茶の水書房、増補版2009年)『現代世界の危機とアダム・スミス』(御茶の水書房、2009年)など社会思想研究の著書が多数ある。

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