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思想 【ポスト・マルクス主義】

コミュニタリアン・マルクス

コミュニタリアン・マルクス

資本主義批判の方向転換

青木孝平

価格: 2500円+税
発行日: 2008年2月19日
版型: 四六判
ページ数:
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0878-5
Cコード: C0030
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詳細内容

現代資本主義批判の学としての「批判理論」は、いかにして可能か。リベラリズムを批判して登場したコミュニタリアニズムを検討しつつ、その先駆としてのマルクスの像を探る。マルクスを「異化」する試み。(2008・2)

【目次】

まえがき……………3

第?部●現代資本主義の批判は可能か?

    はじめに…16

1●歴史理論による資本主義批判 19

1 社会ダーウィニズムによる批判………19
2 弁証法史観による批判………25
3 マルクス経済学による批判………29
      (1)原理論/31
      (2)段階論/32
4 現代資本主義分析による批判………34
5 歴史理論的「批判」のメタ批判………37
      (1)宇野弘蔵の歴史哲学/39
      (2)スピノザ的推論の形式/42
6 歴史的批判から規範的批判へ………46

2●規範理論による資本主義批判 49
1 古典的自然法思想による批判………49
2 現代リベラリズムによる批判………54
      (1)ジョン・ロールズ/56
      (2)ロナルド・ドゥウォーキン/59
      (3)アマルティア・セン/62
      (4)ロバート・ノージック/65
      (5)デビッド・フリードマン/67
      (6)リベラリズムは資本主義を批判できるか?/70
3 マルクス主義規範理論による批判………72
      (1)疎外論/72
      (2)物象化論/76
4 労働価値説による批判………80
      (1)規範理論としての価値論/80
      (2)マルクスの労働価値説/83
5 分析的マルクス主義による批判………87
      (1)ジョン・E・ローマー/88
      (2)ジョン・エルスター/92
      (3)リチャード・J・アーヌソン/95
6 支配・従属説による批判………99

    結論 批判理論の失敗…106

第?部●資本主義批判の方向転換

    はじめに…118

1●規範理論的「批判」のメタ批判 120

1 カントとリベラリズム………120
2 現代コミュニタリアニズムによる批判………124
      (1)マイケル・サンデル/125
      (2)アラスデア・マッキンタイア/131
      (3)チャールズ・テイラー/137
      (4)マイケル・ウォルツァー/143
      (5)現代コミュニタリアニズムの意義と限界/149

2●コミュニタリアン・マルクス 154

1 マルクスの規範哲学………154
      (1)価値形態/156
      (2)労働・生産/160
      (3)労働力商品/162
      (4)所有/164
2 資本論を読み替える………166
      (1)交換の正義(流通論)/168
      (2)自己所有権の正義 (生産論)/173
      (3)配分の正義 (分配論)/178
      (4)資本論の規範理論的意義/185

3●可能なる資本主義批判 187

1 労働力を社会に埋め込む………187
2 市場メカニズムからの自由………196

    おわりに…203

附論●コミュニズムvs. コミュニタリアニズム論争

1●コミュニズムからの批判に答える 218

2●アソシエーショニズム論争 227

1 マルクスはアソシエーショニストか?………227
2 日本資本主義とコミュニタリアニズム(新田滋)………232
3 アソシエーショニズムとコミュニタリアニズム─新田滋氏の批判に答える………238

3●分析的マルクス論争 244
1 松井暁氏による『コミュニタリアニズムへ』への批判に答える………244
2 G・A・コーエン『自己所有権・自由・平等』を評す………247

あとがき……………257

  人名索引……………263

著者略歴

青木孝平
1953年 三重県津市に生まれる
1975年 早稲田大学法学部卒業
1984年 早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得
1994年 経済学博士(東北大学)
現在 鈴鹿医療科学大学教授
経済理論・法思想・社会哲学の相関理論研究

著書『資本論と法原理』論創社, 1984年
『ポスト・マルクスの所有理論』社会評論社, 1992年
『コミュニタリアニズムへ』社会評論社, 2002年
編著『天皇制国家の透視』社会評論社, 1990年
共著『法社会学研究』三嶺書房, 1985年
『クリティーク経済学論争』社会評論社, 1990年
『現代法社会学の諸問題』民事法研究会, 1992年
『法学─人権・くらし・平和』敬文堂, 1993年
『ぼくたちの犯罪論』白順社, 1993年
『マルクス主義改造講座』社会評論社, 1995年
『社会と法─法社会学への接近』法律文化社, 1995年
『エンゲルスと現代』御茶の水書房, 1995年
『マルクス・カテゴリー事典』青木書店, 1998年
『マルクス理論の再構築』社会評論社, 2000年
『新マルクス学事典』弘文堂, 2000年
『市場経済と共同体』社会評論社, 2006年

書評

[図書新聞 2008/5/24]

コミュニタリアンとしての著者は、すでに大著『コミュニタリアニズムへ』を世に問うており、本書はそれを敷衍したという趣をもつ。しかし、あらためて本書を梓に上せたのは、方法論的個人主義の瀰漫に対する危機意識があったからと見られる。新古典派や新制度学派が依拠する、なにものも前提しない「自由な主体」を分析的マルクス主義のみならず宇野学派の主潮流までもが自明視する状況を告発しようという強い意志といってよい。「自由な主体」を「負荷なき自我」と喝破したものこそコミュニタリアニズムではなかったか、という自負がのぞく。

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