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カルチャー 【アート・コミック・アニメ】

赤塚不二夫というメディア

赤塚不二夫というメディア

破戒と諧謔のギャグゲリラ伝説(「本気ふざけ」的解釈Book2)

名和広

価格: 2200円+税
発行日: 2014年8月2日
版型: 四六判並製
ページ数: 352頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1911-8
Cコード: C0030

詳細内容

あのタモリを世に送り出した天才漫画家のすべてが、いまここに明かされる!!
象徴的作品『天才バカボン』でギャグ漫画の王様としての孤高性を高めつつあった赤塚不二夫が『レッツラゴン』連載開始の1971年以降に量産し続けた異常性感度の高い実験性・破壊性を放つ傑作、得体の知れない怪作の数々を濃密かつ網羅的に論及。
ついに言語化された赤塚ワールドの全貌!!

【目次】

目次

まえがきにかえて

第一章
時代を超越した究極のナンセンスギャグ…。それは紛れも無い漫画界における大事件だった。『天才バカボン』『鬼警部』『狂犬トロッキー』『死神デース』『B・C・アダム』ほか

第二章
ナンセンスからシュールへ…。赤塚ギャグの極限とも言えるアナーキーワールドを展開。爆走するギャグパワー。『レッツラゴン』『少年フライデー』『のらガキ』『オッチャン』『ワルワルワールド』ほか

第三章
社会世相を鋭くえぐったアクチュアルな赤塚ギャグの集大成…。笑いは時代の真実を告げる。『ギャグゲリラ』『にっぽん笑来ばなし』『松尾馬蕉』『赤塚不二夫の文学散歩』『週刊スペシャル小僧!』ほか

第四章
軽佻浮薄の時代に、巨匠は何を模索していたか? 赤塚ギャグへの再評価…。赤塚ギャグは永遠に不滅なのだ。『おじさんはパースーマン』『チビドン』『花の菊千代』『ババッチ先生』『「大先生」を読む。』ほか

第五章
赤塚不二夫全書籍リスト
赤塚不二夫暫定的完全作品リスト(追加)

あとがきにかえて
前著に関するお詫び
主要参考文献

※以下は各章の見出一覧

第一章
『天才バカボン』の連載開始とそのタイトルの由来
苦肉の策で生まれた難産ネタ 澄みきったハーモニーをもたらすコンポーネント
フリーターの元祖にしてヴァガボンド バカボンのパパのキャラクター・イメージ
超天才児から規格外のバカへ バカボンのパパの出生の秘密
肥後もっこす パパの血の源流
宇宙人をも追い詰めるパパの偏執病気質
不釣り合いカップル パパとママの不思議な馴れ初め
初期『バカボン』ワールドの要 ママの寛大なる優しさとバカボン一家の家族愛
純真無垢な心の現れ バカボンの豊穣な人間力
持ち前の生真面目さで人生を軌道修正 その後のバカボン
天才坊やハジメの誕生
更なる進化を遂げたハジメの天才性
幻のパイロット・フィルム 日本放送映画版「天才バカボン」
悪しき権威主義の権化 目ん玉つながりの異常人格
目ん玉つながり誕生のプロセス 時代の空気を体現したアンチヒーロー
日本初、民間人による 個人経営の交番
権力をカサに赤塚ワールドをジャック 目ん玉つながり主演の傍流作品
タイホ亭こん坊、お下劣巡査 特異なパーソナリティーを放つ傑物揃いの警官達
試行錯誤の末生まれた杉浦茂へのオマージュ・キャラ レレレのおじさん
レレレのおじさんの衝撃の過去 キャラクターのバラエティー性
退廃的寓意を解毒する月の魔力と夜のイヌ
人気キャラクター・ウナギイヌの誕生秘話 疲労困憊が生み出した偶然の産物
反体制のニャロメと半体制のウナギイヌ 時代の空気を反映させた性格付け
シラケ世代の価値観を形象化したノラウマ モラトリアム的傾向の投影
カメラ小僧・篠山紀信の登場 虚実のヘッジを越えたナンセンス
タコボン、ウメボシ仮面 サブのサブキャラクターの充実
『バカボン』ワールド影の主役 バカ田大学の関係者達
学歴社会の歪みを浮き彫りにするアフォリズム バカ田大学の発想の原点
恍惚と不合理の背反的二重性「日本人間改造論」
時代遅れの格好悪い見本とは!? 「4年のズレおくれなのだ」
暴走する自虐的退廃 破壊蕩尽の極限を映し出す「勝木くんのライバル部なのだ」
異世界のロジックを磐石とした狂気の顕在性 マイノリティへの理解と共鳴
死に彩られたバカボンのパパの日常
赤塚独自の死生観 悟りの境地へと至るニヒリズム
成人向けナンセンスに特化した『天才バカボンのおやじ』の新境地 
「バカ大解放軍なのだ」 全共闘学生への熱きシンパシー
メインストリーム『天才バカボン』への連動 狂気的倒錯のエスカレーション
古谷三敏とのコラボレーション 新たなビジュアル・イメージの確立
フジオ・プロダクション ブレーン・ストーミングと分業執筆による特殊な製作態勢
赤塚ワールドの作風の決定 天才・赤塚の驚異的なギャグ創出力
「バカラシ記者はつらいのだ」「実録!!天才バカボン」ほか 漫画業界版〝仁義なき戦い〟
新たなファルスの構図を生み出した疑似実録劇
漫画の表顕スタイルの模倣と解体 「天才バカボンの劇画なのだ」「天才おバカボン」
新趣向のカリカチュアを提示 「ホシのアリバイの探偵なのだ」「ミュージカルでバカボンなのだ」
低次元なセンセーショナリズムを鋭く諷刺 「平凡天才ヤング女性男性バカボン自身」
ドンちゃんとヒロコさんの熱愛スクープ 楽屋ネタに見る読者との新たなコミュニケーション
「キェンキャイキャキャキョン」 言語の解体と遊戯化
「角い角い世界なのだ」に見る想念的実験と画一化した世界へのアフォリズム
痛烈な矢を射込んで迫り来る ウィットに富んだ言葉遊び
キッチュとアバンギャルドの二律背反 壮大なギャグの実験場となった「10本立て大興行」
多種多様な『バカボン』ワールドを包括的に捉えたショート・ショート・シリーズ
見開きの衝撃を効果的に演出した傑作「実物大のバカボンなのだ」
幾何学的抽象を極限にまで推し進めたミニマリズムの概念「□□□」
ヘタウマ感覚の妙味を逸早く先駆けた「説明つき左手漫画なのだ」
三次元との並列世界 劇中劇としての『天才バカボン』
虚構の中の超現実を臨界点に据えたメタフィクション エスタブリッシュメントへのクリティシズム
諧謔的観点よりウーマンリブ運動を一笑に伏した「同志諸君!!」
盲目的な信仰意識に見る教育の歪みを戯画化「たたえよ鉄カブト」
ゲーム・ブック的手法を試験的に取り入れた先駆作「イライラヒリヒリごくろうさまなのだ」
アンチさえも舌を巻く見事な切り返し「ていねいなバカボンなのだ」
偽の最終回に向けての壮大なドッキリ企画
出版界をパニックに陥れた山田一郎改名事件
笑いの天才イノベーター・赤塚不二夫だけに許された偉大なる脱線劇
トラウマ必至オカルト版『バカボン』 恐怖感漂うサイコパス・ドラマ「30年目の初顔合わせなのだ」
88年版『バカボン』に見るアーティスティックな類概念の発動 「天才AKIRA」「天才アルコール」
戦後ナンセンス漫画を象徴する傑作にして、崇高でグロテスクな名作中の迷作
人間の実存を問うアフォリズム『死神デース』
『鬼警部』 性の解放における内在的情念
初の少年向けポリティカル・ナンセンス『狂犬トロッキー』
通説を捉え直した新撰組珍論『幕末珍犬組』
荘厳なる「旧約聖書」の世界観をパロディー化した『B・C・アダム』
本邦初となるハウジング漫画『建師ケン作』
『ハウスジャックナナちゃん』 ダークな心理的迫力に貫かれた寒慄の世界
赤塚独特の叙情的介入が際立った喜悲劇『おバカさん』



第二章
ニューヨークへの短期遊学 『レッツラゴン』開始に至る経緯
ゴンVS親父の熾烈な対立 凶暴ネコ・イラ公の大爆発! 家族解体のホームコメディー
赤塚ワールド随一のいじられキャラ ベラマッチャの登場
デカダンとパンキッシュな感性の噴出 土着発想を突き破るギャグ漫画の新潮流
『レッツラゴン』ワールドにおける頽廃と点景 フリーキーな準レギュラーの充実
シュールな笑いを標榜 連載当初の作家的欲求
「伊豆の踊り子」の転機 アドリブ性重視の執筆スタイルへ
アンリーゾナブルな夢想空間を喚起する戦慄の笑い
楽屋落ちギャグに先鞭を付けた赤塚バーサス武居の誌上バトル
シュールとナンセンスの二元的対置 後期『レッツラゴン』の暴走
精神崩壊を思わせる紙一重のエンターテイメント 一気呵成のノリだけで迫るギャグの急進性
『レッツラゴン』の終了と不条理ナンセンスへの系譜
赤塚アバンギャルドの臨界点『少年フライデー』
ぺーソスを湛えた赤塚ナンセンスの原点回帰作『のらガキ』
『母ちゃん№1』 亡き母への賛美と慕情
「少年サンデー」最後の連載作品 自由度を高めたシュール&ナンセンス『ギャグありき』
アブノーマルの極限 異常度を高騰せしめた怪作『クソばばあ』
日本版「MAD」を標榜したパロディー・サタイア誌「まんが№1」の創刊
カルト的絶賛を受けた異色プログラム「私の作った番組赤塚不二夫の激情№1」
その他の赤塚不二夫責任編集によるギャグ・マガジン「ギャグマン」「ギャグ・アクション」
『ウンコールワット』『ガキトピア』 ギャグ漫画の登竜門・赤塚賞設立とジャンプ愛読者賞
経理担当による巨額の横領事件 週刊誌五本、月刊誌七本の超大量生産時代
『ギャグギゲギョ』 ブラック・ユーモアとセンス・オブ・ワンダーの分水嶺を境とした異端の一作
スラップスティックと鳥滸の笑いのミクスチャー『オッチャン』
赤塚版「キングコング」 獣性を全身で体現したプリミティブな躍動と生命感『コングおやじ』
カオスとファンシーが一体化した超大作パニック・ギャグ『アニマル大戦』
赤塚漫画史上、究極のインモラリティーを発動した『ワルワルワールド』
『荷車権太郎』『いじわる爺さん』 レイト70 青年向け赤塚ワールド
赤塚時代の終焉 変貌を遂げるギャグ漫画の勢力図



第三章
第十八回文藝春秋漫画賞受賞と『ギャグゲリラ』の連載開始
読者を翻弄する傑出した個性 新人類キャラ・竜之進の活躍
規制のない大人向け漫画故に容認されるブラック・ユーモア
パロディー的視座に立脚した独特のレトリック「天然痘?」「ヒーロー」
エスプリを利かせた見事な論証「不死鳥」「仲よきことは……」
時宜を得たシャープなファルス「嫌煙法成立!」「尺八夜怪談」
波紋を呼んだ問題作「タレント候補赤塚不二夫」「パワーアップ」 抗弁を受ける側のロジックとは…
時代に向き合ったギャグと時事風刺 『ギャグゲリラ』連載の真の意義とは?
その世界観を立体化した伝説のバラエティー・ショー「赤塚不二夫のステージ・ギャグゲリラ」
話題のベストセラーの世界観を解体『赤塚不二夫の文学散歩』
現実的根拠を磐石に据えたペシミスティックな未来像『にっぽん笑来ばなし』
『お笑いはこれからだ』 時事ネタに名作映画のパロディーを絡めた意欲作
漫画で読むワイドショー『今週のダメな人』『IFもしもの世界 今週のアダムとイフ』
ナンセンス漫画の概念を突き抜けた異色のルポルタージュ漫画『週刊スペシャル小僧!』
回収騒動を巻き起こした衝撃の問題作『キャスター』
伝説のバー〝ホワイト〟での交友録をコミカライズした『四谷「H」』
史上初の主人公不在漫画『松尾馬蕉』


第四章
『天才バカボン』のセルフパロディー 超脱力型ナンセンス『おじさんはパースーマン』
『ワルちゃん』 痛烈な復讐劇がもたらす爽快なカタルシス
『チビドン』 非日常へとビヨンドする喧騒
『花の菊千代』『吾輩は猫・菊千代である』 時代の寵児となったバンザイ猫・菊千代
『ババッチ先生』 ブラック・コメディーの確固たる定番にして、品位あるヒューモア
『モンスター13番地』『ロメオとジュリー』 高い質と力感を示した「少年チャレンジ」掲載の諸作品
受験教育の不毛性を茶化した興奮度満点のエンターテイメント『逃げろや逃げろ』
男性機能ハチャメチャ増大ギャグ『乙女座★虎右衛門』
『ピヨ13世』 アバンギャルドなドラマ構造と秀抜な脱論理的効果
赤塚漫画最後の少年週刊誌作品 ジュブナイル・タイムトリップ・ギャグ『TOKIOとカケル』
『ニャロメのおもしろ数学教室』『ニャロメのおもしろ宇宙論』 カルチャー・コミックへの先鞭
怪人・タモリとの出会い 芸能活動の活発化
「馬鹿なことを真面目にやろう」 日本満足問題研究会の発足
音楽における漫画的表現の標榜 幻の迷盤「ライヴ・イン・ハトヤ」
異種業界への人脈拡張 企画集団・面白グループ結成
面白グループ周辺の赤塚人脈が大挙出演「気分を出してもう一度」「下落合焼とりムービー」
「新宿オペラ・カルメン」「SONO・SONO」ほか ステージ・ショーの企画、演出
ラディカルなパロディー精神の反映 タレント・赤塚の三次元的漫画世界
知的スノッブに対する比類なき諧謔『「大先生」を読む。』
80年代赤塚漫画の最高傑作『ラーメン大脱走』
『花ちゃん寝る』『ヤラセテおじさん』 シニックな寓話性に見る大人のファンタジー
赤塚アニメのリバイバルラッシュと赤塚ワールドのメディアミックス展開
『大日本プータロー一家』『MR・マサシ』 赤塚ギャグの新シリーズと90年代のコミック文化の最前線
赤塚リバイバルの原点回帰的作品『おむすびくん』
『花の菊千代』のセルフパロディー『ネコの大家(おおニャ)さん』
亡き父母への愛情と賛歌 自伝的エッセイ『これでいいのだ』
『赤塚不二夫のアニマルランド』『シェー教の崩壊』 赤塚ギャグ漫画の終焉
〝まんがバカなのだ 赤塚不二夫展〟の全国巡業 日本漫画家協会賞文部大臣賞と紫綬褒章の受賞、受章
最後の連載漫画『酒仙人ダヨーン』 最愛の友へのラブレター 
『これでいいのだ。』『バカは死んでもバカなのだ』 底知れぬ人間力の一端を伝える対談集
空前のベストセラーバリアフリー絵本『よ~いどん!』と漫画家生活最後の作品『ニャロメをさがせ!』
『赤塚不二夫漫画大全集DVD-ROM』の発売と赤塚不二夫会館の設立 そして長い眠りへ…
二人の妻との別れ 赤塚の逝去 赤塚神話未だ完結せず!

著者略歴

名和広

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