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図書目録

カルチャー 【本】

60年代新宿アナザー・ストーリー

60年代新宿アナザー・ストーリー

タウン誌『新宿プレイマップ』極私的フィールド・ノート

本間健彦

価格: 2500円+税
発行日: 2013/6/15
版型: A5判並製
ページ数: 346頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0999-7
Cコード: C0030

詳細内容

新宿の街から「広場」が消えた1969年から72年まで、〈誌上広場〉をめざして若者に圧倒的な支持を得て発行された伝説のタウン誌・元編集長がコラージュの手法で描く、この時代と時代の表現者の群像。

[本書に登場する人びと]
白石かずこ・植草甚一・寺山修司・相倉久人・中平穂積・和田誠・矢吹申彦・中上健次・唐十郎・矢崎泰久・斎藤竜鳳・五木寛之・田辺茂一・邱永漢・浅井慎平・草森紳一・江波杏子・野坂昭如・田中小実昌・永六輔・殿山泰司・山口瞳・山下勇三・河野典生・黒沢年男・篠山紀信・荒木経惟・湯村輝彦・阿部隆夫・横尾忠則・田家秀樹・山野浩一・筒井康隆・浅川マキ・黒田征太郎・佐藤重臣・平岡正明・宮井陸郎・小山内宏・内田栄一・鈴木志郎康・小中陽太郎・芥正彦・別役実・東由多加・宮谷一彦・北山修・内田裕也・鈴木ヒロミツ・大滝詠一・高田渡・虫明亜呂無・富岡多恵子・三木卓・田村隆一・長田弘・岡田隆彦・吉増剛造・清水昶・渡辺武信・高橋睦郎・片桐ユズル・渋沢孝輔・美空ひばり・カルメンマキ・波羅多平吉・天野祐吉・三橋一夫・ふじいせいいち・中上哲夫・諏訪優・西江雅之・おおえまさのり・小島素治……

【目次】

まえがき
 
第1章 その頃、新宿は〈塹壕〉だった
 新宿二丁目「きーよ」の青春
 モダンジャズ開眼
 ジャズの歴史から学んだこと
 ジャズ喫茶店主・中平穂積の歩み
 孤独な散歩者だった植草甚一
 新宿ジャズ喫茶の終焉
 中上健次・村上春樹に引き継がれたスピリット

第2章 六〇年代から始まる自画像
 夕刊紙の新聞記者時代
 先輩・矢崎泰久と斎藤龍鳳の背中
 “遊撃戦士”斎藤龍鳳伝説
 優雅な生活への訣別
 ヒッピーでもあった龍鳳さん
 ゲリラに出て行く朝
 万座温泉での番頭生活

第3章 アナーキーな風に吹かれて
 タウン誌『新宿プレイマップ』創刊
 どん底時代の『話の特集』
 『話の特集』“居候”編集者時代
 いざ、新宿へ出陣

第4章 焼け跡闇市派精神、ふたたび
 野坂昭如の“暴走対談”顛末
 焼け跡闇市派の逆襲
 田中小実昌の小説『星のきれいな新宿』
 私の愛した「アソビ人間」山口瞳
 殿山泰司のゲリラ漫文

第5章 コマーシャルの台頭、その光と影
 創刊号合評会での激震
 ボツ原稿ラッシュの乱
 AD山下勇三の降板
 ビジュアル・クリエーターの台頭
 空中ブランコの恍惚と不安
 PR誌としてのお墨付き
 コマーシャルの光と影

   スケッチ・オブ・新宿 '60
      その1●海のない港町
      その2●書を捨てよ 町へ出よう
      その3●紅テント・ゲリラ風雲録抄

第6章 「新宿砂漠」の井戸掘り人
 黒田征太郎の「TOWN」
 寄稿者たちの新宿観
 広場の消えた〈巨大な無〉の街
 創刊一周年に開廷した〈新宿裁判〉

第7章 七〇年代を生き抜くための航海談論
 全共闘世代の異端児・芥正彦
 「三島由紀夫論」の衝撃
 ビートルズ論という踏み絵
 五木寛之と東由多加の「漂流」談論
 移動共同体的劇団
 戦争を知らない世代へ異議申し立て
 劇画家・宮谷一彦の熾烈なアクロバット

第8章 『新宿プレイマップ』の同志たち
 “新宿浪人”たちが馳せ参じた編集室
 正規雇用なんかどこ吹く風
 同志・高田渡の発見、発掘
 巻頭コラム『街』に集った詩人たち
 我らの時代の雑文豪・草森紳一
 『新宿プレイマップ』の四人のデザイナーたち

第9章◯タウン・オデュッセウスの旅立ち
 『新宿プレイマップ』廃刊の予告
 地方にも読者のいたタウン誌
 克服できなかった根源的なジレンマ
 私にとっての六〇年代の終焉
 「敗北の美学」なんて歌えない

『新宿プレイマップ』総目次

著者略歴

本間健彦
1940年、中国東北部(旧満州)生まれ。
エディターズスタジオ「街から舎」主宰・ライター。
『話の特集』編集者を経て、『新宿プレイマップ』編集長(1969~1972年)。
著書に『街を創る夢商人たち』(三一書房)、『戦争の落とし子ララバイ』(同)、『高円寺/修子伝説』(第三書館)、『人間屋の話』(街から舎)、『「イチョウ精子発見」の検証──平瀬作五郎の生涯』(新泉社)、『高田渡と父・豊の「生活の柄」』(社会評論社)などがある。

書評

[週刊文春 2013/8/6]

六九年から七二年まで、たった三年しか刊行されなかった雑誌だ。廃刊になったのも知らずにそれを求めて新宿の町をうろつくばかな者がいるほどに、魅力的な響きがその誌名にはあった。この魅力や、新宿が持っていた文化的な発信力のことを、たとえば、大学の授業で学生にどう伝えたら理解されるか悩んだ。いや、それ以前に、いま伝えることに意味があるのかと。

[朝日新聞新聞 2013/8/4]

百貨店や商店がスポンサーだったが、「商業資本のど真ん中で、“人間の歌”を」と息巻く著者は編集長として、荒木経惟、寺山修司、唐十郎……といった人々を登場させる。

[日本経済新聞 2013/6/30]

「塹壕」のような新宿のジャズ喫茶にこもって「革命的な高揚感」を味わった青春時代から、野坂昭如や山口瞳ら「アソビの精神」を持った表現者を追い続けた編集者時代までを、同誌の記事などを数多く引用する「コラージュ」の手法で表現する。

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