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図書目録

カルチャー 【文芸批評】

薬と文学

薬と文学

病める感受性のゆくえ

千葉正昭

価格: 2200円+税
発行日: 2013年10月3日
版型: 四六判並製
ページ数: 264頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1909-5
Cコード: C0030

詳細内容

『点と線』の海岸岩場で青酸カリ服毒を図ったふたり、きれいにそろって横たわることは本当にできるのか?あの文学作品の魅力に「薬」という意外な側面から迫る!

【目次】

1 有吉佐和子『華岡青洲の妻』………………………………………5
    先駆的な麻酔薬を試した女たち
2 泉 鏡花『外科室』 …………………………………………………23
    麻酔剤を拒否した伯爵夫人
3 ブルガーコフ『モルヒネ』(町田清朗訳) …………………………40
    渇仰と至福の万華鏡──医師のモルヒネ体験告白
4 太宰 治『HUMAN LOST』…………………………………60
    パビナール中毒作家の苦悩
5 川口松太郎『媚薬』………………………………………………83
    黒い丸薬の誘惑──宮内庁侍従の場合
6 松本清張『点と線』 ………………………………………………103
    青酸カリは汚職・心中とよく似合う
7 川端康成『眠れる美女』 ……………………………………………125
    老いのエロスと睡眠薬
8 村上 龍『超伝導ナイトクラブ』………………………………147
    テクノロジーの果ての代謝物質
9 中島たい子『漢方小説』 ……………………………………………167
    都会の孤独と揺らぐ心
10 リリー・フランキー『東京タワー』………………………………184
    そのとき、オカンは抗がん剤治療を拒んだ
11 奥田英朗『オーナー』 ……………………………………………206
    パニック障害への処方箋
12 林 宏司脚本『感染爆発』(NHKドラマ) ………………………226
    パンデミックをもたらすウイルスの恐怖

あとがき  247
索  引  261

著者略歴

千葉正昭
昭和27(1952)年、宮城県生まれ。
東洋大学文学部卒業。武蔵大学大学院人文科学研究科修了。
宮城県涌谷高等学校ほか教諭を18年。
仙台高等専門学校(旧宮城工業高等専門学校)助教授・教授を12年。
現在、仙台高等専門学校名誉教授。
仙台白百合女子大学ほか非常勤講師。
著書に、
 『記憶の風景─久保田万太郎の小説─』(平成10年11月、武蔵野書房) 
 『技術立国ニッポンの文学』共編(平成15年3月、鼎書房) 
 『大正宗教小説の流行』共編(平成23年7月、論創社)
 『小説の処方箋』共編(平成23年9月、鼎書房)などがある。

書評

[東京新聞 2014/2/4]

以下、川端康成、太宰治、松本清張等々十二作の薬が綿密に調べられ、紹介される。確かに薬のなかに社会があり、時代が見えるのは否定しないが、それにしても、文学研究もここまでオタク仕事になったのかと驚くばかり。

[朝日新聞 2013/11/24]

著者の調べによれば、この頃は工業界の生産高が飛躍的に発展し、青酸ソーダが大量に製造さえている。青酸カリも同様と推測し、入手が容易と見る。薬で見る文学の裏側。

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