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図書目録

カルチャー 【演劇】

菊田一夫の仕事

菊田一夫の仕事

浅草・日比谷・宝塚

井上理恵

価格: 2700円+税
発行日: 2011年6月28日
版型: A5判並製
ページ数: 272頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0199-1
Cコード: C0074

詳細内容

ラジオ・テレビドラマ、映画、演劇、ミュージカルのヒット作を数多く世に送り出した菊田一夫。「誠実と純情がヒゲをはやして眼鏡をかけて」、人よりも何歩も先を歩いた演劇人の足跡をたどる。

【目次】

プロローグ 3
第一章 はじまりの時 11
東宝重役菊田一夫の登場 12/演劇への扉 18
浅草時代はじまる─作家デビュー 21/エノケンとロッパ─松竹と東宝 28
「かなりや軒」 33/東宝の東京進出とナンセンス・オペラ─オペレッタ 35
「歌ふ金色夜叉」 40/〈演劇〉という商品─邪劇 42/戦争を描く 48
「ロッパと兵隊」─「下駄分隊」 51/「道修町」 52/「花咲く港」 54
第二章 アメリカの日本占領─ラジオ・舞台・映画 59
NHKと薔薇座 62/新国劇の舞台 69/オペラ・コミック「モルガンお雪」 77
宝塚歌劇の「猿飛佐助」 80/「ジャワの踊り子」 83/「ひめゆりの塔」 87
ラジオ「君の名は」 89/「由紀子」─ラジオと小説 93/映画「由紀子」 96
舞台と女優〈宝塚スター〉 99/「ワルシャワの恋の物語」─宝塚版「君の名は」 102
第三章 東宝演劇と宝塚歌劇 107
現代演劇を生み出そう 108/再開東宝演劇部と東宝歌舞伎 110
爆笑ミュージカル 113/宝塚の「ローサ・フラメンカ」と「天使と山賊」 120
芸術座の仕事─世間の常識と闘う 125/グランド・ミュージカル「赤と黒」 128
「ながれ」 131/救世主─宮城まり子 132/八千草薫の「蟻の街のマリア」 134
一代記もの 136/東宝現代劇 139/宝塚の「ダル・レークの恋」を読む 142
「がめつい奴」の登場 147/一九六〇年─自伝小説「がしんたれ」の舞台化 154
第四章 新帝劇開場に向かって 161
男優と女優を求めて……高麗屋の子息・浜木綿子・森光子 162
戯曲「放浪記」を読む 168/菊田一夫の課題─スター育成 176
「花のオランダ坂」─真帆志ぶきと加茂さくら 181
染五郎の詩人啄木 185 /春日野八千代と那智わたる 189
現代劇から本格ミュージカルへ……「マイ・フェア・レディ」「霧深きエルベのほとり」「シャングリラ」 191
第五章 新帝劇開場から予期せぬ終焉へ 207
帝劇開場─新たな出発 208/「風と共に去りぬ」 212
スカーレット・オハラ─有馬稲子と那智わたる 214/「風」の初日開く 216
脚色と第二部の場割り 220/美空ひばりに書いた「津軽めらしこ」 223
「さよなら僕の青春」─宝塚との別れ 227
「スカーレット」─内重のぼるの再登場 230/「夜汽車の人」 235
終 章 ミュージカル「歌麿」 241
幕が下りて 251
参考文献 253
索引 巻末

著者略歴

井上理恵
東京生。演劇学・近現代演劇専攻、早稲田大学大学院修了。1995~2010年、吉備国際大学教授。1997年、ロンドン大学SOAS客員研究員。2000年、『近代演劇の扉をあける』で第32回日本演劇学会河竹賞受賞。現在白百合女子大学で新しい演劇教育の創造〈教室から舞台へ〉を試みている。

『菊田一夫の仕事』『久保栄の世界』『近代演劇の扉をあける』『ドラマ解読』『20世紀の戯曲』全3巻『岸田國士の世界』『20世紀のベストセラーを読み解く』『樋口一葉を読みなおす』『家族の肖像』『明治女性文学論』『大正女性文学論』

書評

[毎日新聞 2011/12/18]

一般には通俗的な作家と思われている菊田一夫の、秘められた思いを描き出した好著。著者は今まで誰も言及しなかった菊田一夫の宝塚歌劇の戯曲の分 析によって、菊田一夫を描いている。それによって菊田一夫ばかりでなく宝塚の特殊な演劇的意味も明らかになった。

[図書新聞 2011/9/17]

東宝ミュージカルの礎どころか、現代日本のミュージカル全盛時代の扉を開けた業績も丹念に跡づけた。日本のミュージカルのすべては菊田から始まったことがわかる。それだけに海外で東宝ミュージカルを興行しようとした野望と挫折の記述には胸を打つものがある。

山本健一

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