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図書目録

カルチャー 【民俗】

長寿 叢書・いのちの民俗学2

長寿 叢書・いのちの民俗学2

団子・赤飯・長寿銭/あやかりの習俗

板橋春夫

価格: 2000円+税
発行日: 2009年10月8日
版型: 四六判並製
ページ数: 272頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0799-3
Cコード: C0030
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詳細内容

高齢社会を現代習俗から見つめる1冊。
葬式で会葬者に配られる「長寿銭」は、葬式の場に祝い事が突如とし て現れる。長寿者とその周辺の人たちの生死観をかいま見る論考「長寿銭の習俗」、葬式で扱う赤飯についてまとめた「葬式と赤 飯」、厄年のとらえ方を考える「五十五の団子」。人生の節目に経る具体的な通過儀礼を「いのち」の視点からまとめた「いのちの民 俗誌」も同時収録。

【目次】

第1部 いのちの実感

第1章 誕生と死の現在 ─自宅から離れる誕生と死─
問題の所在
1 自宅出産の時代と民俗
2 病院出産の時代
3 在宅死から病院死へ
4 死者儀礼にみる死者の扱い
5 現代社会の死をめぐる問題点
まとめと課題

第2章 人生儀礼研究の現在 伝統と現代を語るために 
問題の所在
1 新たな人生儀礼研究の胎動
2 誕生・育児をめぐる研究
3 成人・婚礼・女性

4 長寿社会と老人文化
5 死をめぐる研究
まとめと課題

    
第2部 いのちの民俗誌 ─誕生と死についての聞き書き─ 
問題の所在
1 調査地の概況と伝承資料の年代
2 いのちの民俗と個人
3 いのちの認識
4 いのちの選択
5 いのちの保護
6 生命力の強化
7 生命力の更新
8 いのちの危機
9 死の判定・あきらめ
10 葬式と死者供養
11 対応する儀礼と近代社会の「家」・先祖
まとめと課題

第3部 あやかりの習俗

第1章 五十五の団子考 ─厄年と長寿儀礼の民俗─
問題の所在
1 厄年の定義
2 年祝いの定義
3 「五十五の団子」の諸相
まとめと課題

第2章 葬式と赤飯 ─赤飯から饅頭へ─
問題の所在
1 赤飯観の変遷
2 『日本民俗地図』にみる赤飯
3 赤飯から饅頭へ
まとめと課題

第3章 長寿銭の習俗 ─長寿観の一側面─
問題の所在
1 長寿銭の諸相
2 撒き銭から長寿銭へ
3 長寿のあやかり
まとめと課題

コラム
隠居と定年
老いの自覚
ポックリ信仰

著者略歴

板橋春夫
民俗学者。
1954年 群馬県に生まれる。
1976年 國學院大學法学部卒業。
國學院大學文学部、群馬パース大学保健科学部、群馬大学大学院医学研究科の非常勤講師。博士(文学・筑波大学)。

著書
【単著】……『誕生と死の民俗学』(吉川弘文館、2007年)、『叢書いのちの民俗学1出産』(社会評論社、2009年)、『平成くらし歳時記』(岩田書院、2004年)など。
【共著】……『民俗学講義』(共著、八千代出版、2006年)、『葬儀と墓の現在』(共著、吉川弘文館、2002年)など。

書評

[朝日新聞群馬県版 2010/2/23]

そして、まわりの者が長寿と認識することによって「長寿銭」が用意される民俗事例をもとに、「長寿」は単純に年齢で区切ることは出来ないと述べています。読後、最近論議されている75歳から「後期高齢者」とする発想は、人間の尊厳を無視してはいないかと考えさせられ、新たに憤りをおぼえました。

[出版ニュース 2009年12月号 2009/12/1]

そして第2部の「…民族誌」では生死観や霊魂観を聞き書きによって探り、第3部の「…習俗」では数え55歳で55個の団子を食べる習俗や、葬式に赤飯を使用する例、葬式した人にお金を入れた紅白のポチ袋を長寿銭として配る習俗の意味を考える。

[読売新聞群馬版 2009/11/19]

葬式に赤飯を出す風習を知ったのは、市史編さん室に勤務していた28歳の頃。伊勢崎市の豪農だった旧家が所蔵する史料を調べた際、香典帳に「赤飯」と書かれたものが多く、驚いたことがきっかけで調べ始めた。

[上毛新聞 2009/11/8]

人がこの世に生まれてから死ぬまでにさまざまな節目があり、慶事や弔事に合わせた儀礼や習わしが行われてきた。それぞれの行事には、一つ一つ意味があり、多くの思いが込められている。主に県内で聞き取りした長寿や誕生、死に関する数々の伝承などを紹介し、その意義に迫っている。

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