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カルチャー 【映画・音楽】

昭和桃色映画館

昭和桃色映画館

まぼろしの女優、伝説の性豪、闇の中の活動屋たち

鈴木義昭

価格: 2200円+税
発行日: 2011年5月27日
版型: 四六判並製
ページ数: 340頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0964-5
Cコード: C0030

詳細内容

日本映画史を彩る「ピンク・ポルノ映画」。女優、男優、監督インタビューでたどるルポルタージュ決定版封切。

【目次】

目次

上映前のご注意 ─まえがきにかえて
ポスターグラビア ポスターで見るまぼろしの女優たち

序 章───────────────────
和製「グラインドハウス」の黄金時代
  映画館は「悪所」だった
  二番館、三番館とピンク映画の時代
  新東宝と大蔵貢、出産映画で大儲け
  教育映画とエロ映画の根っこは一緒
  ストリップ劇場でピンク映画

第1章───────────────────
日本初の「ピンク女優」に聞く、昭和三〇年代「エロ映画のあけぼの」
  高度成長期の日本男子を元気づけた「ピンク女優・第一号」
  インタビュー1 香取環 ─伝説のピンク女優「第一号」

第2章───────────────────
日本最大の「エロダクション」国映と「成人映画」インディーズの時代
  日本「ピンク映画」を生み出した場所・国映
  インタビュー2 矢元照雄 ─「国映」を創った男
  関孝二の世界・初期ピンクを支えた幻の監督
  女ターザン映画『情欲の谷間』と『情欲の洞窟』
  芸術祭不参加作品「裸虫」


第3章───────────────────
性表現の最前線で、映倫とピンク映画の「三十年戦争」
  映倫は映画の「敵か味方か」
  ピンク映画vs 映倫vs 警視庁
  『黒い雪』事件/日活ロマンポルノ裁判/『愛のコリーダ裁判』
  インタビュー3 向井寛 ─映倫を苦しめた活動屋 最期のインタビュー
  ピンクの巨星向井寛逝く!
  インタビュー4 西原儀一 ─映倫と葵映画の攻防戦 最期のインタビュー
  西原儀一監督死去

第4章───────────────────
六〇年代・まぼろしの「官能女優」たち
  日本映画史から抹消されたセクシー女優烈伝
  「日活ロマンポルノ第一号」、元祖「団地妻」白川和子のピンク映画雌伏期
  インタビュー5 白川和子 ─「女優デビュー」と「香取環の伝説」
  「セクシー女神の女王」、人気「ネグリジェ歌手」内田高子の華麗なる転身
  インタビュー6 内田高子 ─「メジャーの壁」と「同志・向井寛」
  インタビュー7 特別対談 香取環 内田高子 ─「私と映画と、そして女の人生」

第5章───────────────────
「美の改革者」武智鉄二 エロスへの挑戦
  歌舞伎・エロス・そして映像 武智鉄二の世界
  『白日夢』『黒い雪』……、武智鉄二vs 映倫「性表現」をめぐる熾烈な攻防戦
  『黒い雪』という芸術映画
  『白日夢』という実験
  インタビュー8 愛染恭子 ─元祖・本番女優 「武智鉄二監督はサディストでした!」
  愛染恭子の「ヌード引退」宣言

第6章───────────────────
東映京都撮影所を襲った、石井輝男「異常性愛路線」の激震
  石井輝男という「セクスプロイテーション」
  インタビュー9 荒井美三雄 ─愛弟子が語る、「旧体制の破壊者」石井輝男降臨!
  インタビュー10 石井輝男× 荒井美三雄 ─東映ハレンチ師弟対談 「土方巽が踊った時代」
  まぼろしの名作『女子大生失踪事件』

第7章───────────────────
証言・「ピンクの老舗」大蔵映画の全貌
  これぞ「見世物」! 大蔵貢のピンク映画たち
  インタビュー11 小川欽也 ─大蔵映画の「生き証人」 ピンク映画誕生秘話
  懐かしき「大蔵映画の女優たち」
  インタビュー12 乱孝寿 ─まぼろしの「ピンク映画最多出演女優」

第8章───────────────────
五社vs独立プロの「ピンク戦争」 日本映画史の「一九六八年問題」
  一九六八、「独立プロ旋風」と「五社エロス」の激突
  東映、日活、大映、そして、松竹まで…、「桃色映画」が席巻した年
  インタビュー13 井田探 ─『女浮世風呂』は、ロマンポルノの開祖!?
  「客をとられるな!」 「エロダクション」の逆襲も
  インタビュー14 小川欽也 ─ロマンポルノの「先生」だった男
  「ダイニチ映配」、ロマンポルノ前夜

第9章───────────────────
日活ロマンポルノ ポルノにロマンを求めた「栄光の軌跡」
  いかにして「日活ロマンポルノ」は始まったか
  「日活ロマンポルノ」で脱いだ女優たち
  インタビュー15 片桐夕子 ─「白い胸の女王」「ポルノの清純派」
  ロマンポルノ・八〇年代の変革
  ロマンポルノの終焉
  今、若者の間で「日活ロマンポルノ」再発見!
  インタビュー16 高橋明 ─ロマンポルノ最多出演男優
  忘れられた田中登の栄光「人間のはらわたの底に潜んでいる何かを暴き出してやまない」

第10章───────────────────
「東映ポルノ」「ピンキー・バイオレンス」「不良性感度」の時代
  東映「五百万ポルノ」という悪夢
  加速した「低予算ポルノ」
  インタビュー17 関本郁夫 ─七〇年代「不良性感度」エースの「狂おしき夢」
  インタビュー18 鈴木則文 ─〝下品こそこの世の花〟「東映ポルノ」の帝王
  「東映ポルノ」路線の終焉
  インタビュー19 丘ナオミ ─東映「スケバン映画」から「香港ポルノ」へ!

第11 章───────────────────
八〇年代ピンク映画の光と影 ズームアップ「AV前夜」
  八〇年代「セクスプロイテーション」映画の激流
  インタビュー20 高橋伴明 ─疾走の「ピンク映画時代」〝作品百本突破〟
  インタビュー21 日野繭子 ─「日活の女優なんかクソ喰らえ」伝説の〝ピンクの妖精〟
  ピンク映画の衰退、「AV時代」の到来
  ピンク映画の現況は……

第12 章───────────────────
「ピンク御三家」が語る、「桃色映画」夢のあとさき
  インタビュー22 久保新二 ─「本業は、死ぬまで役者ですよ」〝ポルノの帝王〟大いに語る!
  「その男、エロにつき」久保チンの桃色人生、アデュー!
  インタビュー23 港雄一 ─「レイプマン」の遺言 ジゴロのように生きた〝犯し屋〟
  インタビュー24 野上正義×トニー大木 ─親子二代「S E X に賭ける魂」
  ちんこんか 追悼・野上正義

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昭和桃色映画略年表 1945-1988
人物プロフィール

「本木荘二郎の映画史」を ─あとがきにかえて

著者略歴

鈴木義昭
1957年東京都台東区生まれ。高校卒業後、映画館のモギリなどを経て、フリーランスのライター&編集者。現在も、ルポライター&映画史研究家として、芸能・人物ルポ、映画史研究などで、精力的に執筆活動を展開中。

著書に『風のアナキスト 竹中労』(現代書館)『夢を吐く絵師 竹中英太郎』(弦書房)ほか多数。本書関連著作としては、
『ピンク映画水滸伝 その二十年史』『新東宝秘話 泉田洋志の世界』(以上、青心社)『石原裕次郎物語』(近代映画社)『日活ロマンポルノ異聞 山口清一郎の軌跡』(社会評論社)『若松孝二 性と暴力の革命』(現代書館)『ちんこんか ピンク映画よどこへ行く』(野上正義著・責任編集/三一書房)など

書評

[週刊金曜日 2012/11/16]

竹中労の弟子が執筆。20人以上の監督・女優・男優へのインタビューもあり。
写真・ポスター・略年表などの資料も充実。濃密な内容。

[小説すばる 2011/9/1]

本書は、著者のそれこそ長年をかけた足の取材と資料の踏査の上に立って、紙の上ではあるものの、正しい映画ファンの関心と妄想を慰めてくれる、私 にとっては、佐藤忠男や蓮實重彦が書く、権威主義的な、或いは観念的な本よりどれだけ楽しく有難かったことか。

[週間ポスト 2011/9/9]

ピンク映画の歴史を追い続けている鈴木義昭さんは若い頃にピンク映画でアルバイトをしていたというほどのファン。そして引退して姿を消した香取環 と内田高子に会うことに成功した。この二人の対談は、あの時代、ピンク映画に心ときめかした世代には実に懐かしく、かつ貴重。

[図書新聞 2011/8/27]

本書は、ピンク映画、東映異常性愛路線、そしてロマンポルノを日本映画史として俯瞰しつつ、女優(香取環)、白川和子、内田高子、愛染恭子、乱孝 寿、片桐夕子、丘ナオミ、日野繭子)、男優(高橋明、久保新二、港雄一、野上正義、トニー大木)、監督・プロデューサー(矢元照男、荒井美三雄、 小川欽也、井田深、関本郁夫、鈴木則文、高橋伴明)たちへのインタビューを収め、著者の熱い思いが膂力となって、ピンク映画館と揶揄され蔑まされ た場所が、活気あふれた映画人たちによって生み出された作品を映し出し、光り輝きながらスクリーンを照らし出していたことを浮き上がらせている。

皆川勤

[週刊新潮 2011/8/11]

前略~『ピンク映画水滸伝』(傑作です)等の著作のある著者が副題にある“まぼろしの女優、伝説の性豪、闇の中の活動屋たち”をとにもかくにも対 談やルポタージュによって、かたちのあるものにしてくれた貴重な一巻。

[キネマ旬報 2011/8/1]

その発言を引き出すのが、著者鈴木義昭の真骨頂だ。調べ上げたことと映画を実際に観た経験の力で、ひとりひとりに本音を語らせている。実に面白い。三十有余年にわたりこの種の映画にこだわり続けてきたこの人にしかできない仕事だ。ほぼ同時代に日本映画に耽溺したわたしの知らざる事実まで、愛情をこめて丹念に発掘している作業に感服させられる。
白井佳夫キネマ旬報の愛読者で故竹中労に私淑し、ロマンポルノ裁判やピンク映画にずっと目を向けてきた鈴木さんの映画人生に対し密かに敬意を抱いてきたが、本書に接し改めて脱帽である。

[東京新聞 2011/7/31]

小川欣也ら監督たちへの取材、白川和子や片桐夕子ら銀幕に体当たりした女優たちが、時代への向き合い方や製作秘話を語る。欲望や性の表現を開拓した活動家の情熱が伝わる。

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