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カルチャー 【サブカルチャー】

ニセドイツ1

共産趣味インターナショナル(Cominterest)

ニセドイツ1

≒東ドイツ製工業品

伸井太一

価格: 1900円+税
発行日: 2009年10月22日
版型: 四六判並製
ページ数: 168頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1112-9
Cコード: C0030
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詳細内容

勝手に東ドイツ国営企業カタログ!! 紙でできた車、注文してから17年後に納品される高級車、国産コンピューター・ロボトロン、ニセルフトハンザ、ニセBMW等々、ゲルマン職人魂+ボリシェヴィズム=ニシモノっぽい!

【目次】

002■はじめに
003■目次
004■トラバント:共産主義車 の代表格
032■ヴァルトブルク:東ドイツの高級車?
044■バルカス:パイからスパイまで運ぶ東ドイツのワゴン
048■スポーツカー・メルクス:マルクス? 東のフェラーリ
050■高級車:これが、ホーネッカーの本音っかぁ?
052■東独のVIP車:Very Impossible Person
054■燃ーえーる男の~♪赤いトラクタぁ~♪
056■マルチカー:ディーゼルの働きアリ
058■バイク:足もとにからみつく、赤い波を蹴って
068■自転車:I want to ride my bicycle!!
074■鉄道:東の定刻鉄道
088■飛行機:煩ハンザ・ツー雑な二つのルフトハンザ
094■船:そして船は行く
095■ラジオとラジカセ:毒・ 電波?西と東の独電波
100■テレビ:無知の地
103■レンズとカメラ:すべての研・ (磨・ )力・ をレンズへ!
107■電話:鳴らない電話
108■家庭用電化製品:家電の東
112■タイプライター・エリカ:好みのタイプは?
114■パソコン:国営合体!ゆけ、ロボトロン!
118■東ドイツの集合住宅:コミュニ住む
122■アイゼンヒュッテンシュタット:スターリンの街
126■ベルリン:競争と狂騒の都市
130■ハレ・ノイシュタット:ドイツのハノイ
132■紋章:東独進歩リズム
135■共産塔・ :東独電波の届く範囲
138■世界時計:地球は回る、同きみ志を乗せて
139■壁画:未来予想図
143■彫像・銅像:共産主義の協賛
147■国家人民軍:世界平和のために!
152■国際国家・東ドイツ:独裁下の国際化
157■おわりに:東ドイツ製品のニセ性について
158■注

著者略歴

伸井太一
京都府生まれ。北海道大学文学部卒。東京大学大学院修士課程修了。修士(学術)。専門は、ドイツ現代史。2006~2009 年までベルリン在住。現在、研究者兼フリーライター(ドイツ文化・歴史、サブカルチャーなど)。著書に『ニセドイツ2』がある。

書評

[ダ・ヴィンチ2010年1月号 2010/1/1]

タイトルは「ニシドイツ」のもじりで、1949年に建国されベルリンの壁崩壊とともに消滅した東ドイツの、国営企業カタログを勝手に作ってみたという趣向。共産主義者ならぬ共産主義車トラバント、共産主義の協賛(プロパガンダ)など、最後まで洒落が徹底している。

[サンデー毎日 2010/6/20]

デザインがどれもユニークで、レトロ感があり、パラパラめくって眺めるだけでも楽しい。「高級車 これが、ホーネッカーの本音っかぁ?」「独裁下の国際下」といったダジャレも満載! 紹介の文は蘊蓄に満ちていて、共産主義体制下の人々の暮らしが身近に感じられる。

緑慎也

[ハチマルヒーローVol.13 2010年5月号 2010/5/1]

本書ではそんな東ドイツの国営企業が作っていた商品が、いかにニセモノくさいかという切り口で、カタログ風に紹介している。東ドイツ製品の背後事情を解説して、東独の社会体制の矛盾などを面白おかしく紹介してくれる。

[ハニカム 2010年3月号 2010/3/1]

すでに各界で話題騒然の本書。そこは当然「オモロもの」としての評価が多数なのですが、かなりこれは、感動的な名著なのではないか。「デザインと人間」「いかに人類の普遍的精神生活に『文化』が不可欠なのか」といったことを、(もちろん、笑ったあとに)深く深く考えこまされてしまう。おそらく世界的にも類例のない、でっかい仕事を成し遂げてしまった一冊ではないか。

[西日本新聞 2010/2/21]

「みんなが平等」を目指したその国では、どこか懐かしく、微妙に勘違いした製品が続々と作り出されていた。工業製品や建築物、生活用品、出版物などを陳列した驚きのカタログ本。

[中部財界 2010/2/16]

ベルリンの壁崩壊から昨年で二〇年が経過したが、本書は東ドイツ国営企業が作っていた製品を通してかつて存在した共産主義国家を取説書的な語り口で伝える筆致が秀逸。
ダンボールで出来ているという伝説もあった乗用車「トラバント」をはじめ東西両ドイツに存在した「カール・ツァイス」、我儘なタイプライター「エリカ」など代表的な製品が多数紹介されている。

[Old-time 2010/2/1]

ベルリンの壁崩壊から2009年で20年が経過したが、同書は東ドイツ国営企業が作っていた製品が、いかにニセモノ臭いかという切り口でカタログチックに紹介。東ドイツ自体をそのまま論じるよりも、製品の背後事情を解説することによって、東ドイツ共産主義体制の矛盾や愚かさなどをユーモラスに浮き彫りにするのが狙いという。

[本の雑誌 2010/2/1]

ソ連と同様、二十年ほど前に消滅してしまったのが、やはりオリンピックのメダル大国だった「東ドイツ」こと、ドイツ民主共和国。ダンボールでできているという伝説もあった乗用車「トラバント」に代表される工業製品や、チープな生活用品の数々を、懐かしい色使いの図版満載で紹介しているのが、ドイツ現代史の研究者である伸井太一さんが、「ドイツ研究と情報エンターテインメントの架橋をひそかに意図」したという『ニセドイツ1・2』(社会評論社一九〇〇円)というカタログ的な二冊です。

金子のぶお

[朝日新聞 2010/1/4]

もしもこの本の題名を読まずに、中身をたまたま覗(のぞ)いたとしたら、奇妙な商品カタログと思ってしまうかもしれない。第一巻は自動車やテレビなどの工業製品、第二巻は日常生活品の写真がずらりと並ぶ。無骨(ぶこつ)なデザインでありながら、どこか愛嬌(あいきょう)をたたえたものが多い。高度成長期の日本の製品とも似た気配がある。

苅部直

[日刊サイゾー 2010/1/4]

東ドイツというと、浦沢直樹『MONSTER』(小学館)や、第79回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画『善き人のためのソナタ』など、陰々鬱々としたマッドな共産主義国家、といったイメージが強いが、実際のところどうだったのだろう?この『ニセドイツ1 ≒東ドイツ製工業品』『ニセドイツ2 ≒東ドイツ製生活用品』は、ベルリン在住のドイツ文化研究者でありフリーライターの伸井太一(のびい・たいち)氏が、旧・東ドイツのヘンテコな工業製品・生活用品についてまとめた本だ。商品から文化、政治的背景まで詳細に記され、いたるところダジャレが満載、ユーモアたっぷりの内容だ。

平野遼

[北海道新聞 2009/12/13]

1990年に消えた社会主義国・東ドイツ=ドイツ民主共和国。「みんなが平等」を目指したその国では、どこか懐かしく、微妙に勘違いした製品が続々と作り出されていた。工業製品や建築物、生活用品、出版物などを陳列した驚きのカタログ本。

[週刊現代 2009/11/28]

旧共産圏の文物を蒐集したり楽しむことを「共産趣味」という。西側の感覚からはちょっとズレたところが、「かわいい!」なんていわれたりして。伸井太一著『ニセドイツ』〈1 東ドイツ製工業品〉〈2 東ドイツ製生活用品〉も、そうした共産趣味の本。東ドイツのキッチュな工業製品をたくさん紹介している。

永江朗

[毎日新聞 2009/11/22]

世には、「共産趣味」なる言葉があるらしい。旧共産圏のバッジなどを収集したり、プロパガンダ映画などのキッチュさを楽しむ趣味である。監視国家の重圧を知らない人が、そのただ中にあった生活を消費するのだから、不謹慎な話だ。それでも本書の写真からは、乗用車にあこがれたり、より美しく着飾りたがるような、ごく当たり前の人間の営みがかいま見え、何かほっとする。その営みが、これらの品々の「祖国」を崩壊させたと改めて記憶するためにも、本書の意義はある。

[日独機関誌Die Brücke 2009/11月号 2009/11/1]

「ニセドイツ」という書名には多少の説明が必要だろう。「贋物」ではない「似せ」と「西ドイツ」の「にし」を合成した造語で、「東ドイツ製品の“妖しい” 雰囲気を強調する効果を狙った」と筆者はあとがきに記している。

中略

ノスタルジーを喚起するトリビアルな商品カタログを装いながら、筆者はこれらの品々から独特の「匂い」を嗅ぎ取り、共産主義・社会主義システムの脆弱性と “いかがわしさ”を白日の下に晒していく。ユーモラスな筆致はむしろ冷徹でシニカルだ。

FujiSankei Business i 2009/10/31]

本書は、その「オスタルギー」を思い起こさせる商品にスポットをあてた。東ドイツ国営企業が製造した工業製品はいかにニセモノ臭いか、という切り口で製品を紹介するとともに、その背後にあった東ドイツの共産主義体制の矛盾などをあぶり出す。
紙でできた自動車や注文して17年後に納品される自動車なども含め、こうした製品をカタログチックにみることができる珍しい一冊。写真はみな、どことなくなつかしい。

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