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図書目録

教育・子ども 【大学】

東北大総長 おやめください

東北大総長 おやめください

研究不正と大学の私物化

日野秀逸 / 大村泉 / 高橋禮二郎 / 松井恵

価格: 1800円+税
発行日: 2011年3月18日
版型: 四六判並製
ページ数: 208頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1481-6
Cコード: C0030
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詳細内容

世界で最も権威ある総合学術誌『ネイチャー』(Nature)が報じた井上総長の研究不正疑惑の全容を解明。独立法人後の大学のあり方を問う。井上総長は、幾多の権威ある賞の受賞者であり、東北大学のトップであり、国立大学協会の副会長、そして日本学士院会員でもあります。多くの方は、文字通りわが国を代表するこうした知的エリートに、研究不正などあるはずがない、と思われるでしょう。だからこそ私たちは、井上総長の「研究不正と東北大学の私物化」という、決してあってはならない問題を、事実に即して詳論したのです。ことがらが深刻であればあるほど、できる限り多くの読者に事実を正確に知って欲しい、そうすることで、問題がまさに公的なものであることを確認し、問題の推移に強い関心をもっていただきたい、可能ならば、進んでその解消のために、ご協力、ご支援をお願いしたい。本書の公刊で、私たちが望んだのはまさにこうしたことです。

【目次】

序 文 9
第一部 研究不正と大学の私物化
第一章 研究不正 22
第一節 研究不正とは何か 22
第二節 ねつ造が確実な井上論文 27
(一)二つの論文 27
(二)ねつ造であることを示すたしかな証拠 28
(三)シェーン(ベル研)と黄(ソウル大学)の論文ねつ造事件 33
第三節 研究不正(ねつ造、改ざん)が濃厚な論文 35
(一)二〇〇九年秋の告発内容 36
(二)同じX線回折図を異なる実験結果に三度も使い回す 42
第四節 二重投稿 45
(一)IOPによって論文取り下げ処分が決定された事例 46
(二)矢野、齋藤両教授が取り下げ勧告を日本金属学会に行った事例 50
(三)Scripta Materialia投稿論文の二重投稿 55
第二章 東北大学の私物化 60
第一節 研究不正告発と東北大学の対応 62
第二節 ユニバーシティプロフェッサー就任問題 66
(一)ユニバーシティプロフェッサー制度の創設 67
(二)井上総長の制度変更は公序良俗に反する可能性がある 68
(三)井上総長のユニバーシティプロフェッサー就任をめぐる疑惑 69
(四)委員長が異なり、委員の押印がない二種類の選考委員会文書 72
(五)きわめて不透明な井上総長のユニバーシティプロフェッサー選任過程 74
(六)井上総長のユニバーシティプロフェッサー選任問題に関わる責任 77
(七)職務専念義務違反 80
第三節 北大総長を上回る高給の天下り副学長 81
第三章 研究不正追及の軌跡 87
第一節 文系・理系要望書 88
(一)調査報告書 88
(二)張濤氏記者会見 90
(三)文系教員の要望書、理系教員の要望書 91
(四)要望書への大学の対応 94
第二節 レター・ツー・ジ・エディター、フォーラム創設 95
(一)日本金属学会に対するレター・ツー・ジ・エディター 95
(二)ナノ学会への再投稿、「回答しない」のが「回答」 98
(三)フォーラムの創設、ホームページ開設と東北大学監事要望書 99
(四)名誉教授の称号授与の保留 103
第三節 日本金属学会と東北大学への研究不正告発 104
(一)梶谷論文のコーネル大学URLでの公表 105
(二)日本金属学会への研究不正告発 108
(三)不正とは「断定」できない「可能性」 110
(四)日本金属学会への申し入れと東北大学への告発 113
第四節 日本金属学会に対する論文賞授賞取り消しの申し入れ 114
(一)日本学術振興会(JSPS)に対する告発 114
(二)あきれた日本金属学会の回答 117
第五節 藤村新一氏の旧石器ねつ造事件と井上総長の論文ねつ造 119
(一)旧石器発掘ねつ造事件 119
(二)両者の類似性と相違点 120
(三)井上総長の研究不正問題の解明は日本金属学会の責務 124
第二部 名誉毀損裁判
第四章 不思議な訴状 128
第一節 名誉毀損裁判の始まり 128
(一)訴状の内容 129
(二)なぜ、争いを避けたか 130
第二節 期待はずれの準備書面 132
(一)井上総長たちの準備書面 132
(二)認否拒否は「擬制自白」 133
第五章 名誉毀損は成立するのか? 135
第一節 合成写真について 136
(一)対物レンズの影が写る顕微鏡ってどんな顕微鏡? 136
(二)なぜ、四枚の組み合わせで論文の図を再現できることの説明がないのか? 139
(三)金属光沢か灰色のはずの画像がなぜカラーなのか? 143
第二節 実験装置はあったのか 144
(一)論理のすり替えはやめて下さい 145
(二)自ら発明した「吸引鋳造法」の原理からの破綻 146
(三)大型の円柱状金属ガラスの外観写真が示すこと 151
(四)吸引鋳造法、傾角鋳造法、キャップ鋳造法は、みな同一原理と主張。しかし特許申請では厳密に区別! 155
(五)溶融限界は「二〇〇グラム」と井上総長が明言 156
第三節 一本の電極で溶ける合金量 158
(一)研究用のアーク溶解炉は、溶接機の電源を用いている 158
(二)アーク溶解炉で得られる溶融プールの大きさ? 160
(三)強制的に水冷されている銅製ハース上の金属原料は、全部溶ける? 162
[特別寄稿]
九三年に投稿された井上の二論文の検証 D・N 165
(一)はじめに 165
(二)九三年論文の被引用情況 168
(三)九三年論文以前の井上のBA研究 168
(四)ジョンソンと井上の合金組成の類似点と相違点─井上はそっくりの二論文を別々に投稿した 169
(五)Al7.5合金とAl10合金のBA作製易さの比較─研究対象合金が変わった理由 173
(六)井上のアモルファス合金生成の検証─単相のBAは生成したか 174
(七)研究不正が疑われる論文が掲載された理由 176
(八)おわりに 177
公開質問状(二〇一一年二月二八日) 180
東北大学「対応委員会」構成員および日本金属学会長殿
井上総長の研究不正隠蔽加担に強く抗議し、不正告発の再審と、重ねて論文賞の授賞取り消しを要求する公開質問状
はじめに180
(一)東北大学の「判定」を知った経緯 181
(二)東北大学のJST宛て「回答(抜粋)」の内容 183
(三)「回答」(抜粋)の欺瞞性 文責者一一氏および日本金属学会長への公開質問状 184
あとがき 192
参考文献一覧 196
[資料]東北大学「対応委員会」・研究不正告発不受理通知文書 206

著者略歴

日野秀逸
東北大学名誉教授。1945年宮城県生まれ。日本医療福祉生活協同組合連合会副会長理事、国際保健協同組合協議会(IHCO)副会長、医学博士(大阪大学)、経済学博士(東北大学)。

大村泉
1948年和歌山県生まれ。東北大学大学院経済学研究科教授、経済学博士(東北大学)

高橋禮二郎
1944年生まれ、元東北大学教授、工学博士(東北大学)。専門:鉄冶金学・環境工学

松井恵
弁護士、1984年東北大学法学部卒業、1993年弁護士登録。1998年仙台地裁判事補分限裁判事件弁護団事務局長他

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