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海外事情 【中国・香港・台湾】

ニセチャイナ

ニセチャイナ

中国傀儡政権 満洲・蒙疆・冀東・臨時・維新・南京

広中一成

価格: 2500円+税
発行日: 2013/6/21
版型: 四六判並製
ページ数: 506頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1115-0
Cコード: C0022

詳細内容

今でこそ中国は「ニセモノ大国」と呼ばれているが、日中戦争時、日本は中国にいくつもの「ニセ中国」を造っていた!
民族独立・復辟・救国それは「和平」という名の「降伏」だったのか
漢奸として闇に葬り去られた対日協力偽政権史

【目次】

目次

傀儡政権「国旗」・「国徴」・指導者 1
傀儡政権系統図 4
中国全図 6
はじめに 8
目次  11

第一章 満洲国(満洲帝国) 15
日本の満洲進出 18
張作霖爆殺事件 22
石原の満洲領有構想 26
満洲事変の発生 28
東北三省制圧 33
溥儀の天津脱出 38
満洲事変をめぐる中国と欧米列国の対応 40
東北行政委員会の成立 43
満洲国の建国 46
満洲国協和会の結成 50
満洲国建国に対する日本と諸外国の反応 52
満洲幣制の統一と満洲中央銀行の創設 55
反満抗日勢力の抵抗と満洲国軍の設立 57
満蒙開拓団の入植 60
満洲国の首都建設 64
満映の成立と李香蘭ブーム 66
アヘン専売 68
帝政移行と溥儀の訪日 71
「独立国家」としての法体系 75
満洲産業開発五カ年計画 76
ソ連・モンゴルとの国境紛争 81
建国神廟の建立 87
太平洋戦争と満洲国 88
満洲国の崩壊 91
コラム①満洲国時刻表 99

第二章 蒙古聯合自治政府(蒙疆政権) 105
モンゴルの統一 109
満蒙独立運動 111
蒙古独立運動と興安省の設置 114
盟旗制度の存続をめぐって 116
百霊廟会議 120
百霊廟蒙政会の成立 125
察東特別自治区の成立 127
土肥原・秦徳純協定と察東事件 130
徳王と関東軍の提携 131
国民政府からの離脱 133
綏遠事件 136
チャハル作戦と察南・晋北両自治政府の設立 140
蒙古聯盟自治政府への改組 145
蒙疆聯合自治委員会の発足と徳王の不満 149
蒙古聯合自治政府の設立と傀儡政権間の関係調整 151
蒙疆政権のアヘン政策 155
中共の抗日運動 159
興蒙委員会の設置と蒙古自治邦への改称 160
蒙古自治邦の戦争協力と政権の崩壊 162
コラム②帝国日本を親と仰いで 満洲国の軍歌について 169

第三章 冀東防共自治政府(冀東政権) 195
冀東非武装地帯の設置 198
冀東防共自治委員会の設立 201
冀察政務委員会 210
冀東政権の統治機構 212
日中の対応と満洲国との主権承認 218
冀東特殊貿易(冀東密貿易) 221
冀東政権のアヘン専売 224
反共・反ユダヤ政策 225
冀東銀行の創設 229
名古屋汎太平洋平和博覧会への出展 232
通州事件 235

第四章 中華民国臨時政府(華北政務委員会) 245
日中戦争の勃発と第二次国共合作の結成 248
治安維持会と自治政府の成立 252
華北新政権の設立に向けて 260
中華民国臨時政府の設立 267
中華民国新民会の発足と発展 271
中国聯合準備銀行の創設と聯銀券 277
国策会社による華北経済開発 280
辺区の拡大 282
王克敏暗殺未遂事件 284
治安軍(華北綏靖軍)の創設 286
中華民国政府聯合委員会の発足 289
混乱の一九三九年―天津英仏租界封鎖事件と天津水害 291
華北政務委員会への改組 296
治安強化運動 299
金属献納運動と歴史的文物の破壊 301
スチュアート工作 304
華北政務委員会の崩壊 306

特集 新民会とは何だったのか
 ―元中華民国新民会職員・岡田春生インタビュー 313
新民主義と新民会 314
青年訓練 319
陸軍との衝突 322
新民会と臨時政府との関係 324
民衆工作 325
新民会で活躍した人々 326
青幇に加入 328
宣撫班との合併 331
茂川・有末と再会 333
第五章 中華民国維新政府 337
日中全面戦争へ 340
治安維持会と自治委員会の乱立 346
上海市大道政府の設立 351
中華民国維新政府の設立 352
抗日ゲリラとの戦いと陳?の死 360
大民会の成立 362
中支那振興株式会社の創設 364
華興商業銀行の開業 366
維新政府の財政とアヘン密売 367
維新政府の解消 372
コラム③華中時刻表 375

第六章 中華民国国民政府(汪兆銘政権) 381
国民政府ナンバー2・汪兆銘 384
日中の断交 387
日中和平工作の開始 390
汪兆銘の重慶脱出 393
汪兆銘政権設立へ 396
汪兆銘政権の統治機構 402
華南の傀儡政権―海南島の場合 405
特工総部のテロ活動 410
清郷工作 412
民衆動員運動と戦時総動員体制 415
汪兆銘政権の経済体制 417
アヘン専売から禁絶へ 419
日汪関係 420
汪兆銘の死と政権の解散 426
コラム④ 楽土冀東は夢なりき 親日支那政権の軍歌について 433

傀儡政権関係人物略歴 459
傀儡政権関係年表 482
文献一覧 494
おわりに 504

著者略歴

広中一成
1978年、愛知県生まれ。2012年、愛知大学大学院中国研究科博士後期課程修了。博士(中国研究)。現在、三重大学共通教育センター非常勤講師。専門は中国近現代史、日中戦争史、中国傀儡政権史。戦争体験者へのオーラルヒストリーも独自に行っている。大学院の研究テーマとして冀東防共自治政府を取り上げてからその「魅力」にハマり、関連論文を発表する一方、通州や唐山を訪れては、往時の冀東政権にひとり思いを馳せている。
著書・主要論文:『「華中特務工作」秘蔵写真帖―曹長梶野渡の日中戦争』(梶野渡語り、彩流社、2011年)。「国立故宮博物院からの金属製文物の対日「献納」」(『軍事史学』第179号、錦正社、2009年12月)。「冀東政権の財政と阿片専売制度」(『現代中国研究』第28号、中国現代史研究会、2011年3月)。『「華中特務工作」秘藏相簿』(曉敏翻譯、香港中華書局、2013年)など。

書評

[歴史読本 2013/11/1]

昭和六年(一九三一)に起こった満州事変以降、中国にはいくつかの傀儡政権がつくられた。これまであまり省みられることのなかった六つの傀儡政権を当時撮影された写真や絵はがきなどとともに見ていく。

[出版ニュース 2013/10/1]

それぞれの傀儡政権の成り立ちと人間模様を、膨大な史料を駆使して「国家ならざる国家」の実態を明らかに。

[東方 392号 2013/10/1]

本書は、一九三〇年から四五年にかけて関東軍が東北地方にでっち上げた「満州国」を皮切りに、占領区域を拡大する度に作り上げた「対日協力」政権を扱った概説書である。そこには太平洋戦争やその後の国共内戦、「冷戦」へとめまぐるしく転換した政治情勢を反映し、堅く封印されて、ごく最近まで権力者によって忘れることを強要されていた一群の中国人の姿が描かれている。ヨーロッパ大陸を主戦場とした「冷戦」が終わり、この時代の政局を動かしていた世代の大半が鬼籍に入った今、いよいよこの封印は解かれようとしている。それはまた、ヨーロッパ大陸において久しくタブーとされていたヴィシー政権時代のフランス社会の真相が、同政権関係者が残した文書史料の公開によって明かにされ、「レジスタンス神話」が剥がれ始めた動きと呼応している。

本野英一

[エコノミスト 2013/9/17]

広中一成『ニセチャイナ』(社会評論社、2625円)は、タイトルだけ見ると、海賊版のB級グッズを扱った本のようだ。しかし中身は、第二次大戦終了まで中国各地に存在した「親日傀儡政権」の興亡を叙述した良書である。

加藤徹

[文藝春秋 2013/9/1]

タイトルを見たときは驚いたが、内容はいたって真面目な書物である。それどころか、書かれるべくして書かれてこなかったテーマについて、正面から取り組んだ労作である。ニセチャイナとは、一九三一年の満洲事変以降、日本が中国大陸に進出するプロセスで成立した中国人ひいては満洲人や蒙古人を首班とする現地の六傀儡政権のことである。

山内昌之

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