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図書目録

海外事情 【ヨーロッパ】

ハーグ国際法廷のミステリー

ハーグ国際法廷のミステリー

旧ユーゴスラヴィア多民族戦争の戦犯第一号日記

ドゥシコ・タディチ / 岩田昌征(翻訳者)

価格: 2000円+税
発行日: 2013年12月25日
版型: 四六判上製
ページ数: 190頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1517-2
Cコード: C0030

詳細内容

ドゥシコ・タディチは、ボスニアの田舎町コザラツで、日本の格闘技の指導者をしつつ、「NIPPON」と言う喫茶バーを営む平凡な一市民であった。そんな人物が、一九九〇年代に展開された旧ユーゴスラヴィア多民族戦争の戦犯第一号にされ、一四年間獄中生活を過ごした。釈放後一書をものにし、極東の一日本人に送付した。こうして岩田昌征による本書の翻訳とハーグ国際法廷のミステリー解明の作業が開始された。

【目次】

 ハーグ囚人第一号の日記 7

 日本語版への序文 8

 訳者まえがき 10

 弁護士まえがき 14

1.ハーグ法廷の誕生/2.虚偽の証言者達/3.裏切りの攻撃/4.戦争へ/5.和平ミッション/6.矢は放たれた/7.危険な噂/8.セルビア人共和国の土台/9.最初の浄化/10.セルビア人軍の戦車/11.疎開/12.秘密の宣戦/13.二つの塹壕/14.連邦軍への攻撃/15.「共同体」/16.現場にて/17.恐るべき起訴状/18.敗北者による復讐/19.再び「NIPON」へ/20.モニカ・グラスのへま/21.勝利に酔って/22.弾丸ははずれた/23.致命的過失/24.ツィガのグループ/25.運命の男「髭面」/26.匿名の手紙/27.堅固な証拠かファンタジーか/28.被保護証人「CT」/29.協力者/30.セルビア人女性の被収容者/31.看守「クルカン」/32.地獄の第9門/33.路上拉致/34.流血/35.虚偽の告発/36.牢から牢へ/37.いつも手錠つき/38.散歩もなし/39.完全な監視/40.足枷の重荷の下で/41.強い痛み/42.目隠しされて/43.不透明な眼鏡/44.檻/45.証人へのアクセス困難/46.犬と猫の間で/47.特別な警護/48.彼等は少しも努力しなかった/49.価値ゼロの約束/50.シモ・ドルリャチャの権力/51.判事への脅迫/52.命令は実行されなかった/53.額へ弾丸を/54.鋼線の檻/55.サルマは規則違反/56.たった一人の囚人/57.最初の面会/58.三日間の虚偽証言/59.汚い結び付き/60.弁護士から裁判官へ/61.弁護費用なし/62.ヴゥインの場合/63.虚偽の約束/64.法廷軽視/65.ベオグラードからの誠実な支持/66.ガレージの中の狂乱/67.face to faceで/68.伏し目/69.判決前の死/70.最後のパーティ/71.空手 ヨガ そして 絵画/72.セルビア人狩り/73.病院におけるドラマ/74.セルビアへの帰還/75.二重格子/76.弁護士の役割/77.完全な統制下へ/78.誇りに対する刑罰/79.最終的に自由

 訳者あとがき 123
 解題 リベラル文明の盲点――「タディチ日記」を読むために127

   Ⅰ ドウシコ・タディチとは 128
   Ⅱ 日本におけるタディチ像 129
   Ⅲ 「髭面」の男と毎日新聞記者 134
   Ⅳ 悲劇の町コザラツ周辺 140
   Ⅴ 「コザラツ」二ヶ月前の民族浄化 144
   Ⅵ 兄弟殺しの前史 151
   Ⅶ 社会主義建設と兄弟殺し 159
   Ⅷ 社会主義崩壊と階級形成闘争 161
   Ⅸ 王政か共和制か 162
   Ⅹ 外的ファクター 165
   ? ハーグ戦犯法廷の擬公平性 170
   ? ハーグ戦犯法廷と日本人 175

  参考文献 177
  エピローグ 183

著者略歴

ドゥシコ・タディチ
ドゥシコ・タディチ:Dusko Tadic
1995年 10月1日 旧ユーゴスラヴィア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(BiH)のコザラツに生る。
1993年 ドイツに避難するまで、コザラツで喫茶バー店主、空手師範、コザラツ居住共同体勤務、警察官。
1994年 ドイツのミュンヘンにて逮捕さる。
1995年 オランダ・ハーグのICTYへ移管。
1996年 ハーグ国際法廷裁判開始。
1997年 有罪確定刑期20年。
2008年 出所。BiHへ帰国せず、セルビアへ移る。
2010年  『ハーグ囚人第一号の日記 タディチ事件IT-94-1T』初版刊行。

岩田昌征
昭和13年7月2日東京都世田谷区に生る。
東京大学文学部西洋史学科学士、一橋大学社会学研究科修士、経済学博士(一橋大学)。
アジア経済研究所研究員、北海道大学スラブ研究センター教授、千葉大学法経学部・社会文化科学研究科教授、東京国際大学経済学部・経済学研究科教授。
現在、年金市隠、千葉大学名誉教授、セルビア科学芸術アカデミー外国人会員、合澤清主宰現代史研究会顧問。
著書:『比較社会主義経済論』(日本評論社)、『労働者自主管理』(紀伊国屋書店)、『社会主義の経済システム』(新評論)、『現代社会主義の新地平』(日本評論社)、『凡人たちの社会主義』(筑摩書房)、『ユーゴスラヴィア・衝突する歴史と抗争する文明』(NTT出版)、『ユーゴスラヴィア多民族戦争の情報像』(お茶の水書房)、『社会主義崩壊から多民族戦争へ』(お茶の水書房)、『二〇世紀崩壊とユーゴスラヴィア戦争・日本異論派の言立て』(お茶の水書房)。

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