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海外事情 【地理の本】

世界飛び地大全

世界飛び地大全

不思議な国境線の舞台裏

吉田一郎

価格: 2400円+税
発行日: 2006年8月11日
版型: 四六判
ページ数:
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0971-3
Cコード:

詳細内容

飛び地には飛び地なりの事情がある!つながっていない領土の謎を一気に世界史・地理・国際関係学的に解明!世界中の飛び地を執着的に完全網羅!!アラスカ、カリーニングラード、バールレ、九龍城砦、西ベルリン等。

【目次】

まえがき

第1章 現存する飛び地
■ 「オイシイ部分」だけが残った世界一お金持ちなスルタン国 ● 【ブルネイ領】テンブロン
■ 「歴史的意義」にこだわったポルトガル人の置き土産 ●【東ティモール領】オエクシ
■ 「密輸とゲリラの拠点」と言われて、地雷に囲まれた飛び地 ● 【ウズベキスタン領&タジキスタン領&キルギス領】フェルガナ盆地周辺
■ 約200ヵ所にわたって双方の領土が入り乱れる、究極の飛び地 ● 【インド領&バングラデシュ領】クチビハール 
■ 海賊の首領や部族のリーダーに奪われず残った国王の直轄領 ● 【オマーン領&アラブ首長国連邦領 - ムサンダム半島、マダ&ナワ 
■ 地域全体が難民キャンプか、はたまた監獄か ● 【帰属未定地パレスチナ暫定自治政府管轄地域】ガザ
■ 住民と大統領の命を救った「安全地帯」 ● 【イギリス領&キプロス領 - デケリア&デケリア発電所
■ べネチアに反旗を翻した港をトルコが隔絶して保護 ● 【クロアチア領】ドゥブロヴニク 
■ ソ連崩壊で勃発したアルメニア人の「失地回復」の聖戦 ● 【アゼルバイジャン領】ナヒチェバン 
■ ロシアのお荷物となった、ドイツ人の「心の故郷」 ● 【旧ドイツ領&ロシア領】東プロイセン&カリーニングラード 
■ 列強四ヵ国による河口争奪戦で切り離された飛び地 ● 【アンゴラ領】カビンダ 
■ ロシア人大後悔! 住んでいるだけでお金がもらえる飛び地 ● 【アメリカ領】アラスカ 
■ 不毛の地と化した放射能の飛び地 ● 【ロシア領】サンコヴァ・メドヴェゼ
■ スイス領になりたいという住民の願い叶わず ● 【ドイツ領】ビューシンゲン
■ カジノとタックスヘブンで潤う湖畔の村 ● 【イタリア領】カンピョーネ・ディターリア
■ 複雑怪奇な飛び地をウリにした観光の町 ● 【オランダ領とベルギー領が混在】バールレ
■ 「城があるから村ではない」とスペイン領に残留 ● 【スペイン領】リビア
■ 戦争終わって国境見直し交渉中 ● 【ボスニア・ヘルツェゴビナ領】サスタビキ

第2章 過去に存在した飛び地
■ 正真正銘の「無法地帯」を生んだ飛び地の中の飛び地 ● 【旧イギリス領に囲まれた中国領】九龍城砦
□ コラム1 【あらゆる国家権力に干渉されない飛び地は、汚水と臭気の無法地帯】 
● 飛び地はパラダイス?(九龍城砦)
■ 宗教だけでまとまろうとした国の破綻 ● 【旧パキスタン領】東パキスタン
■ 日本のお坊さんもビックリ! お賽銭で潤っていた聖地の飛び地 ● 【旧ブータン領】カイラス山
■ 兄弟ゲンカの功名でまんまとせしめた天然の良港 ● 【旧オマーン領】グワダル
■ 政治の実権を失えば、経済の実権も失うことに  ● 【旧アラブ連合共和国領】シリア
■ 早々と停戦協定が結ばれたエルサレムを見下ろす重要拠点  ● 【イスラエル領】スコープス山
■ ビサンティン帝国の再興を夢見たギリシャの勇み足  ● 【旧ギリシャ領】スミルナ
■ 「ベネチアの失地回復」をエサにイタリアの参戦を促した飛び地 ● 【旧イタリア領】ザーラ
■ 社会主義圏に浮かんでいた資本主義のショーウインドウ ● 西ベルリン
■ 白人国家の飛び地はイヤだ!と白人たちが要求して消滅 ● 【旧イギリス領&旧南アフリカ領】ウォルビスベイ 
□ コラム2 高校球児の心を踏みにじった異民族支配の現実 ● 飛び地と甲子園(沖縄)

第3章 飛び地のような植民地
■ 賄賂で確保した居留地が、いつの間にやら植民地に ● 【旧ポルトガル領】マカオ
□ コラム3 隣の町まで「九〇日間フリータイム」の売春ツアー ● 飛び地と買春ツアー(マカオ)
■ インド独立で密輸の拠点として栄えたつかの間の繁栄 ● 【旧フランス領】ポンディシェリー 
■ 人口五千人の町で一日何千組もの結婚式が開かれた理由 ● 【旧フランス領】 ナム
■ 兵糧攻めに晒されて、フランスがあえなく放棄 ● 【旧フランス領】マヘ
■ 借金のカタに領土を広げていった植民地 ● 【旧フランス領】カリカル
■ 税収が他の町へ流れるのを嫌って、一足先にインドへ編入 ● 【旧フランス領】シャンデルナゴル
■ 「ガンジー精神」のインド人へ暴力振るうポルトガルに、インド政府の怒りが爆発 ● 【旧ポルトガル領】ゴア 
■ インドの西の入口にあたるアラビア海の要衝 ● 【旧ポルトガル領】ディウ
■ むかし関所の町、いま酒が飲める町 ● 【旧ポルトガル領】ダマン
■ インド政府が「通せんぼ」してあえなく消滅 ● 【旧ポルトガル領】ダドラ&ナガルハベリ
■ 文字通り英仏が角を突き合わせていたアフリカの角 ● 【旧フランス領】シェイクサイド 
■ 基地の町からショッピングと節税対策の町へ ● 【イギリス領】ジブラルタル
■ 鉄条網で囲まれたアフリカの中のヨーロッパ ● 【スペイン領】セウタ
■ レコンキスタの勢いに乗ってスペインが占領した町 ● 【スペイン領】メリリャ
■ ほとんど意地で領有し続けている地図にも載らない岩礁の飛び地 ● 【スペイン領】 ペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ、ペニョン・デ・アルウセイマス、チャファリナス諸島
■ 他人に取られる前に確保しておきたかった砂漠 ● 【旧スペイン領】イフニ
■ 大統領が意気投合しても、国家統合は無理? ● 【旧イギリス領】ガンビア
■ 記念式典の「余興」で消滅させられた超ミニ飛び地 ● 【旧ポルトガル領】 サン・ジョアン・バプティスタ・デ・アジュダ 
■ 敵国の中に堂々と居座る米軍基地 ● 【アメリカ領】グアンタナモ湾
■ 首都のすぐ横を貫くアメリカの「植民地」 ● 【旧アメリカ領】パナマ運河地帯 
■ 北米に残されたフランスの漁業基地 ● 【フランス領】サンピエール島&ミクロン島 
■ ほとんど南極にある北欧の領土 ● 【ノルウェー領】ブーべ島 
□ コラム4 知的障害者だけが見抜いた植民地統治の奇習 ● 飛び地とかつら(香港)

第4章 対岸の飛び地
■ 【シリアに囲まれたイスラエル領】エンゲブ
■ 【ギリシャに囲まれたトルコ領】エディルネ
■ 【リトアニアに囲まれたロシア領】ビスティティス湖東岸
■ 【エストニアに囲まれたロシア領】ドゥブキ
■ 【スイスに囲まれたドイツ領】コンスタンツ 
■ 【カナダに囲まれたアメリカ領】ウッズ湖西岸 
■ 【カナダに囲まれたアメリカ領】ロバーツ岬 
■ 【モザンビークの水域に囲まれたマラウイ領】リコマ島&チスムル島 
■ 【ウルグアイの水域に囲まれたアルゼンチン領】マーチン・ガルシア島 
■ 【メキシコに支配されていたアメリカ領】リオ・リコ

第5章 インフラ飛び地
■ ペルーが管理するチリ領内の港 ● アリカ港
■ ボスニア・ヘルチェゴビナが管理するクロアチア領内の港 ● プロチェ港
■ フィンランドが租借しているロシア領内の運河 ● サイマー運河とマリービソッキー島
■ チェコが租借しているドイツ領内の港 ● モルダウハーフェン 
■ マレーシアが所有する鉄道用地 シンガポール領内のマレーシア国鉄
■ ドイツ領に囲まれたベルギー領の鉄道 ● ベンバーン鉄道
■ ドイツ、イタリア領内を通過する列車 オーストリア国鉄の回廊列車(コリドア・ツーク)  
■ スイス領内のフランス国鉄駅とドイツ国鉄駅 ● バーゼル駅
■ フランス領内のスイス・フランス共用空港 ● バーゼル・ミュールーズ空港 
■ モルドバ領に囲まれたウクライナ領の高速道路 ● パランカの高速道路 
■ ロシア領と北朝鮮領に挟まれた中国領の道路 ● 洋館坪路堤 
□ コラム5 ドイツ領に囲まれたオーストリア領 ● ユングホルツ

第6章 飛び地もどきの怪しい地帯
■ 麻薬を生産しながら中国奪還を狙った国民党軍兵士「落人村」 ● 【台湾領?】タイペイ 
■ 中国返還を前に撤去された香港の国民党軍兵士の「落人村」 ● 【台湾領?】首吊り嶺
■ 皇太子誕生の場所を一日だけチャーチルが割譲 ● 【ユーゴスラビア領?】ロンドン・クラリッジスホテル・スイート212号室 
■ カダフィ大佐のわがままで生まれた治外法権エリア ● 【スコットランド領?】オランダの旧米軍基地
■ 東西冷戦の象徴から、ソ連崩壊のモニュメントへ ● 【ソ連領?】西ベルリンの戦勝記念碑
■ ナポレオン相手に奮戦したロシア軍に、スイスがささやかな恩返し ● 【ロシア領?】スイス・悪魔橋の記念碑
■ 治外法権を盾に強力電波を発射 ● 【バチカン領?】電波塔
□ コラム6 ドイツ領へしか行けないオーストリア領 ● クラインワルザータル


第7章 国境で一島両断された島
■ フランスとオランダで分割された島 ● セント・マーチン島
■ ハイチとドミニカ共和国で分割された島 ● エスパニョーラ島
■ ベネズエラとガイアナで分割された島 ● コロコロ島
■ インドネシアとマレーシアで分割された島 ● スバティック島
■ インドネシアとパプアニューギニアで分割された島 ● ニューギニア島
■ ドイツとポーランドで分割された島 ● ウーゼドム島
■ カザフスタンとウズベキスタンで分割された島 ● ボズロジェーニエ島
■ 中国とロシアで分割された島 ● 黒瞎子島 (大ウスリースキー島) 、アバガイト島(ボリショイ島)
■ オーストリアとハンガリーで分割された島 ● ノイジードラー湖に浮かぶ小島
■ その他、国境線で「一島両断」にされた島

第8章 気になる国境線
■ アフガニスタンの盲腸 ● ワハン回廊
■ サウジアラビアの空白地帯の国境線 ● ルブ・アル・カリ
■ モーリタニアと西サハラ【モロッコが占領中】で分割された岬 ● ブランコ岬
■ トーゴの盲腸 ● バロ回廊
■ ナミビアの盲腸 ● カプリビ回廊

著者略歴

吉田一郎
1963 年東京都赤羽生まれ、埼玉県大宮育ち。法政大学社会学部卒、早稲田大学大学院在籍中(国際関係学専攻)。『香港ポスト』記者、月刊『香港通信』 編集長、日刊『香港ビジネスポスト』編集長を経て、現在『市民じゃ~なる』編集長。著書に『香港街伝』(徳間書店)、『香港的秘密』『中国アナーキー』(アスペクト)、『九龍城探訪 魔窟で暮らす人々』(イーストプレス・監修)、『国マニア』(交通新聞社)など。

書評

[朝日新聞 2007/2/7]

世界の中には不思議な飛び地がある。なぜ、そんな形になったのか。そこには歴史的な背景が。謎解き感覚で読めます。

[出版ニュース 2006/11/6]

世界には数々の分断された領土「飛び地」が存在する。吉田一郎著『世界飛び地大全』は、世界の「飛び地」を網羅したもので、日本ではもとより世界でも例のない一書ではないか。〈中略〉収録の全ての飛び地の地図は一から作図したという。また多数の古地図も興味深い。著者が飛び地に興味を覚えたのは学生の時。その後は中国語を勉強するために80年代半ば、香港に留学した。家賃が一番安いアパートを捜したところ、中国領の飛び地(九龍城砦)に住むことになった。この九龍城砦は「過去に存在した飛び地」の一つとして紹介。ここは「正真正銘の『無法地帯』を生んだ飛び地の中の飛び地」であった。

[ダカーポ 594 2006/11/1]

飛び地を切り口に、歴史的な領土の変遷を植民地主義、民族主義、そして宗教を横糸にして、大変解りやすく解説してくれる本書は、歴史が好きな人だけでなく、地理の好きな人にもお勧めです。世界地図やGoogle Earthなどを見ながら読むと、つい引き込まれてしまい、時間が経つのを忘れてしまうこと請け合いです。

[インターネット新聞JANJAN 2006/10/26]

飛び地を切り口に、歴史的な領土の変遷を植民地主義、民族主義、そして宗教を横糸にして、大変解りやすく解説してくれる本書は、歴史が好きな人だけでなく、地理の好きな人にもお勧めです。世界地図やGoogle Earthなどを見ながら読むと、つい引き込まれてしまい、時間が経つのを忘れてしまうこと請け合いです。

[インターネット新聞JANJAN 2006/10/6]

世界地図を眺めていると、国際間の飛び地がいくつかあります。よく知られている場所は、アメリカのアラスカや、ロシアのカリーニングラードなどですが、日本で売っている一般の世界地図には載っていない村だけの飛び地や、家が数軒あるだけの飛び地、さらに人も住めないミクロな飛び地まで存在しています。
  このような、不思議な国境線の舞台裏を解説したのが本書です。飛び地には飛び地なりの事情があります。つながっていない領土の謎を一気に世界史・地理・国際関係学的に解明します。

[日本語教育新聞 2006/9/1]

「飛び地と植民地の違いは?」この質問にすっきり答えられなかった方の『世界飛び地大全-不思議な国境線の舞台裏』(吉田一郎著・社会評論社)。アラスカはアメリカの飛び地であると知っている人は多い。誰もが世界地図を見て、「なぜここに他国の飛び地があるの?」と疑問視したことがあるはず。でも、その「なぜ」について説き明かした本が他にあっただろうか。本書では、周囲を囲まれた小さな植民地を「飛び地のような植民地」として取り上げており、飛び地と植民地を歴史を比較して読むこともできる。全ての地域に年表や地図付でやさしく解説。

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