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現代社会論 【メディア】
読売新聞パリ特派員として滞仏 20余年、敗戦直後の混乱期に帰った、無頼記者・松尾邦之助の私憤的戦後史。ながらく未整理だった遺稿から、いまだ色あせない警句をここに再現する。(2006・4)
【目次】
まえがき
第1章 アディオス・エスパーニャ
あア四等船客/海上の「軟禁刑務所」/「プルス・ウルトラ号」/戦時記者落第記/スペインよ、ヨーロッパの娘たちよ、さようなら/戦犯容疑者の呵々大笑/大島大使閣下の眼 ベルリンの悪夢/フランス敗れたり/勅任官は一等へ お偉方続々上船/トルコから灰燼のベルリンへ フォン・パーペンと日本大使/ヤケの勘八 男だけの遊蕩クラブ船
第2章 日本の土を踏む
全世界を家にする人たち/怪物榎本桃太郎の数奇な運命/博徒、酒顛、色情漢の檻/マニラ着、卒塔婆のようなマストの林立/あァ、新円/本土上陸まで後二日、突然のバカ・オーケストラ/上陸第一日 米兵の前でストリップ/睡眠教育と木偶坊の育成/廃墟の東京 ネコも飢えていた/鈴木東民 天下を睥睨す
第3章 浦島太郎、故郷へ帰る
木賃アパートの四畳半/宮城を睨む/啓蒙は奨蒙だった/非国民だけが愛国者/明治の女、昭和の女/雲助と遠州人/戦争協力者たち 詩人川路柳虹との対話
第4章 「ほがらか読売」の巡業へ
香具師根性/『蒼馬を見たり』の芙美子いずこ?/残酷物語 ヒットラーと東条/月夜にあちこち女の白い臀/あア 大臣様/漫才と一緒に地方巡業/二宮金次郎の銅像をぶっつぶせ/国民の封建根性棚上げのドン・キホーテ
第5章 読売争議に巻き込まれる
後退した近代の曙 集団主義のはずかしめ/信州路でめぐり合った坂本直道、鳩山一郎/抵抗の有島生馬 無抵抗の高浜虚子/オールド・リベラリスト馬場恒吾/国家の現実、自分の現実/伝統への挑戦者、織田作之助/日本よ もっと堕落せよ 坂口安吾を偲ぶ/「前進型の現実」のない国 新居格と語る
第6章 アナーキストのシンパを任じる
「美徳」の仮面擬装/締め出されて八つ当り/パンパンと祇園で遊ぶ/『平民新聞』のサンドウィッチマン/二世検閲官殿と「大和魂」/食い下がる老婆 鶴岡市と石原莞爾/君がエゴイストだということは「君は君だ」ということだ
第7章 ペンクラブ再建へ挺身
「古い自由人」の意気/アウトサイダーが歴史を変える/「天皇旗」を尻に入墨している人たち/何となく集まる会/再建ペンクラブと「戦犯文化人」/グレゲールのような同胞/「共和制」あア彼岸の夢/人類は下り坂か?/フジタ画伯、日本脱出の意味
第8章 日本を愛するフランス人
戦争で人口を減らそうというのか/「白痴」の予言者・陀仙辻潤の碑/日本のルネッサンス?/恐怖からの自由/質と量の対立 シャートオブリアンとの邂逅
第9章 いつも火付け役、ユネスコ運動
平和運動と「文化戦犯者」の群/情熱のイサベル 民族主義の危険/理解され得ない新憲法の個人主義精神/カストリ一杯で地検に呼び出される/駄々(ダダ)と飲み歩く 酒の福音
むすび
写真資料
[解説] 大澤正道
年譜
著作目録
主要人物案内と索引
松尾邦之助
1899年(明治32)静岡県生まれ、1975年(昭和50)没。東京外語仏語科(現在の東京外語大)、およびパリ・ソルボンヌ高等社会学院卒。
1932年、読売新聞入社、パリ特派員、論説委員をへて57年定年退職。その後、評論家、パリ日本館顧問、大東文化大学教授などで活躍。
1958年仏レジオン・ドヌール勲章受章、64年仏アール・エ・レットル(芸術文化)勲章受章。
著作多数。2006年、未発表の遺稿を大澤正道氏の編集で小社より刊行:『無頼記者、戦後日本を撃つ 1945・巴里より「敵前上陸」』。
http://www.shahyo.com/mokuroku/gendai_shahyo/media/ISBN978-4-7845-0566-1.php
大澤正道
昭和二(1927年)、名古屋市に生まれる。東京大学文学部に入学。もっぱら”松尾サロン”で知的刺激を受ける。卒業後、平凡社入社。かたわらアナキズム系紙詩の編集に関わる。退社後『日本アナキズム運動人名辞典』の編纂に従事、現在『トスキナア』世話人。著書に『大杉栄研究』『石川三四郎』『個人主義』『遊戯と労働の弁証法』『戦後が戦後でなくなるとき』などいろいろ。





