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図書目録

現代社会論 【政治・経済】

脱成長を豊かに生きる

脱成長を豊かに生きる

ポスト3.11の社会運動

白川真澄

価格: 2400円+税
発行日: 2014年11月7日
版型: 四六判並製
ページ数: 260頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1494-6
Cコード: C0030

詳細内容

グローバルなシステムの歴史的危機と混沌のなかで、経済成長の神話と決別し、脱成長の豊かな社会を構想する。国境を越える民衆運動の同時代的課題を問い、閉塞した現代世界を変革する明日への航路をさぐる。

【目次】

脱成長を豊かに生きる──ポスト3・11の社会運動 *目次*
                   
はじめに 3

第・部 脱成長の道へ

第1章 人口減少の下で経済成長は可能なのか  18
人口減少の衝撃 /人口減少と経済成長 /女性の労働市場参加と外国人の受け入れでカバーできる? /切り札としての生産性向上──小幡績の見解 /スウェーデン・モデルの問題点 /雇用を創る仕事を増やし、脱成長の地域内循環型経済へ

第2章 脱成長論の現在  37
・ 脱成長をめぐる二つの問い  37
はじめに /ゼロ成長が精一杯
・ 脱成長社会は悲惨な社会なのか  39
ゼロ成長・マイナス成長は失業や格差拡大を生む? /問題は公正な分配の有無 /非正規雇用だけ拡大する成長の時代
・ 脱成長社会は変化のない退屈な社会か  45
脱成長社会のイメージ /新しい質の欲求の開花
・ これからは地域内循環型経済  50
輸出拡大に活路は見出せるか /グローバル経済に対抗するローカル経済 /「里山資本主義」──自立・半自給・互助の仕組みの課題
・ 脱成長経済の下での税のあり方  57
税の投入は減る? /どの税を増やすか
・ 宿題として   61
    【コラム】経済成長なき時代への予感──「長期停滞」論と「資本主義の終焉」論 64

第3章 何が論点か──脱成長の経済をめぐって  73
はじめに──脱成長経済とは /脱成長経済への転換は必然的か──その三つの根拠 /脱成長経済と非市場領域の拡大 /脱成長経済は税収の減少によって社会保障を縮小させないか /「環境で成長する経済」と脱成長経済はどう違うのか /グローバルな経済成長が続くなかで、日本だけが脱成長に転換するのか
    【時評──3・11から三カ月】いまこそ、脱原発・脱成長社会へ舵を切るときだ 92

第4章 経済成長はいらない──脱成長の経済へ  102
はじめに /「成長戦略がない」という批判 /なぜ成長が必要なの? /「失われた二〇年」──ゼロ成長の時代は何を教えるか /新興国市場を標的にした外需=輸出主導の経済成長というシナリオ /脱成長の経済──もうひとつの経済へ /残された課題
    【コラム】ベーシック・インカムのすすめ 120

第5章 成長幻想とバブルに酔うアベノミクス  127
・ アベノミクスで日本経済の何が変わったのか  127
実体経済の回復なき景気回復 /「悪いインフレ」の進行
・ アベノミクスの筋書きの落とし穴  129
「異次元の金融緩和」政策 /金融緩和でなぜデフレ脱却が可能なのか──リフレ派の理論 /金融緩和はすでに十分に行なわれてきた /「期待」(予想)が経済を動かす? /株価の上昇と実体経済
・ 賃上げによる「経済の好循環」は実現できるのか  138
安倍政権の賃上げ要請 /企業が利益を賃上げに還元する時代は過去のもの /賃金は上がるのか?
・ バブルと財政危機  145
緩和マネーによる株バブル /加速する財政危機 /「財政健全化」は絶望的
・ 成長戦略ではなく脱成長戦略を  151
アベノミクスをめぐる見かけ上の対立 /成長戦略──規制緩和が中軸 /成長なき時代の成長戦略の暴力性

第・部 ポスト3・11の社会運動

第1章 現代世界の民衆運動──特徴と課題  160
世界で沸き起こる民衆の直接行動 /民衆運動の現代的特徴 /現代世界の危機の三つの位相──人びとは何とたたかっているのか /直接行動と制度的改革の関係 /オルタナティブは何か /グローバルなつながりを求めて
    【コラム】ポスト3・11の日本社会を問う 179

第2章 日本における緑の党の誕生と課題  187
はじめに /日本における緑の党の形成への歩み /なぜ、これまで日本では緑の党ができなかったのか /問題は緑の党を創ろうとする主体の側に /現代世界の歴史的な危機 /資本主義の側からの危機への対応 /危機に立ち向かう──資本主義への批判の視点 /政治再編のなかの緑の党 /追記
    [参考資料]緑の社会ビジョン(緑の党) 211
第3章 国家権力をとらない革命──社会はどうやって変えられるのか   216
・ 社会変革の構想って何だ?  216
・ 国家権力獲得による社会変革──モデルとしてのロシア革命  218
国家権力獲得による社会変革の構想 /モデルとしてのロシア革命 /ロシア革命の変質
・ 「長期にわたる革命」の構想   224
機動戦と陣地戦 /議会を通じての政権獲得──人民戦線の経験 /社会民主主義の政権の役割
・ 人民戦争とその理論  229
第三世界における社会変革 /農民の革命 /解放区=根拠地の形成 /日本での人民戦争論の受け入れ方
・ 自治と対抗社会形成──「国家権力をとらない革命」   236
権力をとらない民衆の蜂起と自治──サンキュロット主義 /共産党の政権奪取とソビエトの自治 /共同体の自治の革命 /コミューン革命論 /対抗社会形成をめざす新しい社会運動 /対抗社会を創る運動の課題 /「新しい社会運動」論 /ポーランド「連帯」──「自制的革命」の実験 /サパティスタ──自治のための蜂起
・ 制度化の重要性と罠  249
制度化とは /制度化の罠 /ラディカルな改良主義 /「よりましな政権」 /分権的で多元的なシステムへ
・ 終わりに  255

著者略歴

白川真澄
1942年、京都市生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。60年安保闘争、ベトナム反戦闘争、三里塚闘争などの社会運動に関わりつづけ、90年代からは地域から政治を変える運動にも参加。フォーラム90s、ピープルズ・プラン研究所など在野の理論的ネットワークの活動に力を注いできた。現在、『季刊ピープルズ・プラン』編集長、「座標塾」(研究所テオリア)講師。
 著書に『もうひとつの革命』(社会評論社)、『脱国家の政治学』(社会評論社)、『格差社会から公正と連帯へ』(工人社)、『格差社会を撃つ』(インパクト出版会)、『金融危機が人びとを襲う』(樹花舎)。共編著に『20世紀の政治思想と社会運動』(フォーラム90s研究委員会、社会評論社)、『アソシエーション革命へ』(社会評論社)、『改憲という名のクーデタ』(ピープルズ・プラン研究所、「シリーズ『改憲』異論」1、現代企画室)、『根本(もと)から変える』(オルタナティブ提言の会、樹花舎)などがある。

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