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現代社会論 【在日外国人】

在日朝鮮人の人権と植民地主義

在日朝鮮人の人権と植民地主義

歴史・現状・課題

金昌宣

価格: 2800円+税
発行日: 2008年4月1日
版型: 四六判
ページ数:
ISBNコード: ISBN978-4-7845-0292-9
Cコード: C0030
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詳細内容

半世紀を超える分断と、持続する日本の植民地主義的政策。在日朝鮮人の社会にも世代交代が進み、民族意識の稀薄化が進行し、同化現象が広がる。社会保障、植民地法制史、法的地位、戦後補償訴訟などを概説。 (2008・3)

【目次】

在日朝鮮人の人権と植民地主義 目次

  はしがき……………9


 序章 在日朝鮮人の人権とアイデンティティ 南北朝鮮・日本の境界線上で 16

  1 在日朝鮮人とは何者か……16
   2 在日朝鮮人のアイデンティティ・クライシス……16
    (1)民族分断半世紀/25
    (2)日本政府の差別と同化政策/25
    (3)グローバル化と「脱国家」「脱民族」/25
   3 在日朝鮮人社会の「質量」的な変化……16
    (1)在日朝鮮人社会の地殻変動/25
    (2)複合化する在日朝鮮人社会/25
     国籍と民族・25
     同化行政としての帰化・25
      【在日外国人参政権問題】25
     「法的平等」と「実態的不平等」・25
      【EU市民権】25
     国際結婚と「ダブル」・25
      【重国籍に関する国際法の動向】25
    (3)「縮小」する在日朝鮮人/25
   4 在日朝鮮人の民族的アイデンティティ……16
    (1)「異種混淆世代」の民族的アイデンティティ/25
     「境界線」の不透明化・25
     帰属意識の多様化・25
    (2)「異種混淆世代」の積極的価値と民族性/25
     多様性の価値への接近・25
     出自を確認する歴史意識・25
   5 「統一コリア」のアイデンティティ……16
   [補遺]在米・在中コリアンの民族的アイデンティティ……16
    (1)「一世主流」の在米コリアン社会/25
    (2)「プリ」と「トランスナショナル」/25
    (3)在米コリアンに映るアメリカ社会/25
    (4)在中コリアン─「国民意識」と「民族意識」/25

 第1章 在日朝鮮人の権利問題の推移と現状 16

  1 社会保障……16
    (1)国民健康保険/25
    (2)国民年金、障害年金/25
    (3)児童手当、公共住宅、国民金融公庫/25
    (4)生活保護/25
   2 民族教育……16
    (1)差別の「合法化」/25
    (2)国連・日弁連の勧告/25
    (3)各種助成金格差/25
    (4)税制優遇制度の壁/25
   3 新たな人権侵害……16
    (1)治安と管理、差別と同化(一九四五年~一九九〇年代)/25
    (2)「公益論」「法の厳格適用」(一九九〇年代末~二〇〇〇年初頭)/25
     再入国許可規制・25
      【外国人登録証明書国籍欄の「朝鮮」「韓国」】25
     固定資産税減免取消・25
     「枝川裁判」─東京朝鮮第二初級学校土地問題・25
   4 在日朝鮮人の権利問題への視角……16

 第2章 日本の朝鮮植民地法制史 16

  1 「江華島条約」と朝鮮の開国……16
    (1)欧米の圧力と「江華島条約」/25
    (2)壬午軍人暴動と「済物浦条約」/25
    (3)甲申政変と「漢城条約」/25
    (4)甲午農民戦争と甲午改革/25
   2 「乙巳条約」と朝鮮植民地支配……16
    (1)「桂─タフト密約」と「韓日協約」/25
    (2)「乙巳条約」と「統監統治」/25
    (3)「乙巳条約」の違法、不当性/25
    (4)愛国啓蒙運動、抗日義兵闘争/25
   3 「日韓併合条約」と武断統治……16
    (1)朝鮮総督府と憲兵警察制度/25
    (2)「土地調査事業」「会社令」「朝鮮鉱業令」/25
   4「内地延長主義」と「文化統治」……16
    (1)「参政権」と「朝鮮戸籍令」/25
      【関東大震災と朝鮮人虐殺】25
    (2)「産米増殖計画」と兵站基地化/25
   5「皇民化政策」と戦時動員法……16
    (1)新「朝鮮教育令」「創氏改名」/25
    (2)徴兵・徴用、朝鮮人強制連行/25
   6 朝鮮解放と南北分断……16

 第3章 在日朝鮮人の法的地位の確立過程 16

  1 GHQと日本政府の在日朝鮮人法制……16
    (1)「解放民族」と「敵国民」/25
    (2)「帰国事業」凍結と外国人登録令/25
    (3)「朝鮮学校閉鎖令」と四・二四阪神教育闘争/25
    (4)対日講和条約と在日朝鮮人の国籍/25
    (5)出入国管理令と外国人登録法/25
   2 「韓日条約」の締結と在日朝鮮人法制……16
    (1)「韓日基本条約」と四つの「協定」/25
    (2)「法的地位協定」と二つの文部次官通達/25
       【在日朝鮮人の在留資格の変遷】25
       【朝鮮自由往来と帰国、第三国への渡航】25
       【朝鮮学校への主な差別撤廃】25
    (3)「韓国は国籍」「朝鮮は用語」/25

 第4章 戦争責任、植民地支配責任 日本とドイツ 16

  1 日本の戦後処理……16
    (1)東京裁判と戦争犯罪の免責/25
       【朝日・韓日間の「請求権」と「経済協力」問題】25
    (2)対日講和条約と日本の再軍備/25
    (3)被害国への日本の戦後処理/25
   2 ドイツの戦後処理……16
    (1)ドイツ敗戦とニュルンベルグ裁判/25
    (2)国家賠償とナチズム被害補償/25
    (3)「ナチ犯罪追及センター」「歴史教育」/25
    (4)愛国啓蒙運動、抗日義兵闘争/25
   3 「歴史家論争」と「自由主義史観」……16

 第5章 朝鮮人戦後補償訴訟 16

  1 歴史的・法的・道義的責任……16
   2 朝鮮人強制連行・強制労働─未払賃金、供託金等……16
   3 朝鮮人元「従軍慰安婦」……16
       【「慰安婦」問題と国連、国際世論】25
   4 朝鮮人被爆者……16
   5 朝鮮人ハンセン病者……16
   6 旧日本軍朝鮮人軍人・軍属……16

  あとがき……16
   参考文献……16
   事項索引……16

著者略歴

金昌宣
1958年生まれ。朝鮮大学校政治経済学部卒業。京都大学法学部大学院、東京都立大学法学部大学院で研究生として「法と国家の一般理論」を学ぶ。

専攻、法社会学、在日朝鮮人人権論
在日本朝鮮人人権協会副会長

主な論文、「在日朝鮮人『参政権』要求の検討」(『世界』1994年10月号)、「在日朝鮮人の法的地位を問い直す」(『法学セミナー』1995年8月)など。

書評

[朝鮮新報 2008/6/14]

在日朝鮮人の人権状況が現在どうなっているのか。その法的地位はどう変遷してきたのか、植民地支配下の朝鮮における法制度はどのようなものだったのか。そしてその植民地支配、戦争責任の精算はどのようになっているのか。こういった問題を一冊にまとめた本書は、読者が現在の在日朝鮮人の状況を平面的に見るだけではなく、歴史の縦軸の中に位置づけ把握することを可能にしてくれる。
また内容は「重厚」であるが、在日朝鮮人関連の情報媒体の編集を手がけ、各地を飛び回ってきた著者の筆致はとても読みやすく、統計資料や語句解説も随所に載っており、読むものの理解を自然に深めさせてくれるものとなっている。

金東鶴・在日本朝鮮人人権協会事務局長

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