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暮らし 【住民運動】

成田空港の「公共性」を問う

成田空港の「公共性」を問う

取られてたまるか!農地と命

石原健二(編著) / 鎌倉孝夫(編著)

価格: 1800円+税
発行日: 2014年4月1日
版型: A5判並製
ページ数: 200頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1492-2
Cコード: C0030

詳細内容

成田の農民たちは、空港側の主張する公共論のマヤカシを徹底的に暴き出した。そして農業のもつ本来的な公共性を復権させる闘いを続けている。それは「農業を大切にしない」日本社会の転換への道をひらく。それは民主主義の根幹と平和的生存権をたたかい取る民衆運動である。

【目次】

刊行にあたって 鎌倉孝夫……5

【序 章】三里塚農民・市東孝雄 天神峰の土と生きる 聞き手・望月信光

・青天の霹靂 10
・開拓から三代百年 18
・小作権侵害は許されない 29
・空港による生活破壊 41
・裁判闘争七年、今の思い 44

【第1章】成田空港の「公共性」と農地・農業
成田空港とはいかなる存在か 鎌倉孝夫

はじめに 48
・空港会社による農地収奪の“論理” 51
・農地取り上げ・収奪の原点―内陸空港建設の強行 59
・戦後高度成長終焉下に進められた空港建設の意味と性格 64
・大企業潤す空港建設の経済効果と地域に定着する空港依存 71
・空港市場競争激化のなかで業務拡大を焦る成田空港 78
・公共性を問い直す―経済成長と国策の公共性論批判 89
・社会的経済生活の発展に必要な市東孝雄氏農地・農業 97

【第2章】資本主義と公共性
新自由主義が投げ捨てた公共性は農民・労働者が担う 鎌倉孝夫

資本主義批判の根拠―宇野先生の実体論/実体を担う労働者・労働運動との関わり―理論の確証/
暴力しか為す術がない国家・資本/本来の公共性―人間の生きる根拠/資本のもとでの公共性、その歪み/
資本主義発展期の社会保障問題/帝国主義段階が福祉・社会保障の出発点/国家によるインフラ整備の公共性/
資本主義の法治の基礎は商品経済ルール/商品経済ルールに対する人間的反発・抵抗の必然性/“職場主人公論”の意義/
金融資本と戦争、祖国防衛論/大不況期、体制危機に直面した国家の公共政策/いま30年代への復帰なのか?/
スタグフレーションはケインズ主義の限界露呈/競争と暴力の新自由主義へ/世界に先駆けた日本の新自由主義/
「ケインズ主義の復活」という時代錯誤/新自由主義の国家は公共性を投げ捨てた/
すべてを他者の責任にする思考パターン・戦争しか残らない、ただし…/自立できない帝国主義の自立願望/
公共性がないから「愛国心で戦え」という安倍政権/資本主義への幻想を捨て、主体意識と行動の確立へ/
所有権より耕作権を重視している『資本論』/市東さんの闘いは労働権・人権確立の闘い

【第3章】これでいいのか! 日本の農地・農業
農業を終焉に追い込む営利企業の農地取得、TPP 石原健二

Ⅰ 失われた農の公共性を求めて 130
・農は誰のためのものなのか 130
・農地制度と農地問題の変容 144
・空港会社の農地所有はありえない 151
Ⅱ 新自由主義と農業 157
・新自由主義下の農地法解体 157
・農業の終焉にむかう「攻めの農林水産業」 166
【第4章】 成田空港の農業破壊と闘う三里塚の農民
いま、あらためて照らし出される農業の意義―公共性 望月信光
はじめに 172
・成田空港反対運動の歴史 173
・市東さんに対する裁判を使った前例のない最大規模の農地取り上げ 176
・「農地は農民の命」― 市東孝雄さんへのインタビュー 179
・農業の公共性の復権へ 182
・巨大公共事業として推進された成田空港建設の性格 188
結びにかえて 192

あとがき 石原健二 ……198

著者略歴

石原健二
1939年生まれ。埼玉大学文理学部卒業。全国農業協同組合中央会で、農政課長、営農部長、中央協同組合学園部長を歴任。1996年、農学博士(東京大学)。1999年、社団法人国際農林協力会常務理事。2002年~2007年、立教大学経済学部教授。『お米紀行』(1992年、三樹書房)、『農業予算の変容』(1997年、農林統計協会)、『農業政策の終焉と地方自治体の役割』(2008年、農村漁村文化協会)、『農業政策の変遷と地方自治体』(2009年、イマジン出版)など著書多数。

鎌倉孝夫
1934年生まれ。埼玉大学文理学部卒業。1961年、東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。経済学博士。2006年まで埼玉大学教授、東日本国際大学学長などを歴任。埼玉大学・東日本国際大学名誉教授。近著に、『株価至上主義経済』(2005年、御茶の水書房)、『国家論の科学』(2008年、時潮社)、『『資本論』で読む金融・経済危機』(2009年、時潮社)、対談集『はじめてのマルクス』(2013年、株式会社金曜日)などがある。

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