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暮らし 【ハンセン病】

ボンちゃんは82歳、元気だよ!

ボンちゃんは82歳、元気だよ!

あるハンセン病回復者の物語り

石山春平

価格: 1700円+税
発行日: 2018年10月6日
版型: 四六判並製
ページ数: 224頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-2412-9
Cコード: C0030

詳細内容

絶望の淵に立たされた時、人はどのようにして自分をたて直すのか──

石山春平はハンセン病回復者である。今も根強い差別・偏見の社会にあって、その半生が筆舌に尽くしがたいものであることは疑いない。だが石山は決して暗くは語らない。責めるニュアンスも感じない。それどころかシリアスな語りの最後には、必ず笑いを織り交ぜる。加害の負い目に救いをもたらし、共に生きたいという気持ちにさせる。

この本は、ある時社会から姿を消した石山春平が、「自分はこうやって生きて来た」と、その半生を語る物語りである。

絶望の淵に立たされた時、人はどのようにして自分を立て直すか――、その力が、ことのほか弱いと言われる私たち日本人にとって、ここに生きる力のヒントがあるように思われてならない。(本書「プロローグ」より)

「ボンちゃん」との対談 樹木希林
『あん』でハンセン病の徳江を演じて、やっぱり〝知らないことは罪だな〟って思います。その映画がきっかけで、「ボンちゃん」こと石山春平さんと対談しました。小学校6年生で「もう学校に来るな」と言われ、机も焼かれて療養所に隔離され、重い障害をもって社会に生きてきた、──そのたいへんな苦難を、頓智とユーモアを織り交ぜ語る姿に、私は意表を突かれました。もし彼を知っていたら映画の私も変わっていたかもしれません。
この真実の物語りは、闇に隠され知らされずに過ごしてきた多くの人の心を揺さぶり、他者(ひと)を気遣うことの大切さを教えてくれると思います。 (映画『あん』主演女優)

【目次】

主要目次
プロローグ 横浜市立瀬ケ崎小学校の創作劇

【第一話】焼かれた机──小学校から追放される
1 六年生の二学期/2 無癩県運動による見せしめ/ 3 自殺未遂と入所の決意
[解説]ハンセン病と社会の差別──強制隔離・患者根絶の国家犯罪

【第二話】強制収容 ──十五年にわたる療養所生活
(1) 療養所での労働と医療/(2) 無意識のうちに身についた人としての基本/(3) 後藤絹子さんとの出会い
〔コラム〕「へらへら笑い」のボン 石山絹子

【第三話】社会復帰──病歴を隠して暮らす日々
(1) シャバに出て/(2) 看護学生との遠距離交際/ (3)結婚と新生活/(4)五人家族と地域・社会/(5)「青い芝の会」との出会い
〔コラム〕暮らしの中の葛藤 石山絹子

【第四話】病歴告白──勝訴判決に押された決断
(1) 人間破壊のらい予防法/(2)らい予防法廃止と違憲・国賠訴訟/(3)カミングアウト(病歴告白)/(4) ハンセン病家族の裁判/(5)六十年ぶりの同窓会
〔解説〕世界からの、致命的な立ち遅れ──「らい予防法」の廃止と国の謝罪

【第五話】共に生きる──地域の人たちとの交流
(1) 横浜の人々との出会い/(2)学校と行政―人権のための講演活動/(3) 障害者運動と地域活動/(4)今、伝えたいこと

[補] 山絹子の回想「神山復生病院を退所した青年と連れ添って」
〔資料〕・著者年譜と社会活動/・ハンセン病隔離政策――日本と世界の比較/・全国のハンセン病療養所/・ハンセン病関係法令(抜粋)/・ハンセン病問題の早期かつ全面的解決に向け ての内閣総理大臣談話

著者略歴

石山春平
1936年静岡県生まれ。小学校6年生の時にハンセン病を発症し、強制退学。1952年、隔離政策により神山復生病院に収容される(16歳)。23歳で完治が確認されたが、退所は許可されない。1968年、15年間の隔離の後、社会復帰(32歳)。障害を抱えながらも民間会社に勤務。1970年、後藤絹子と結婚。1975年から2008年まで川崎市でガイドヘルパーの仕事をする。1996年らい予防法廃止を経て違憲・国賠訴訟原告。勝訴・政府の謝罪を受け、ハンセン病回復者であることを明らかにして、学校教育や人権研修などの場で講演。差別と偏見をなくすための社会活動を精力的に行っている。

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