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戦争と平和 【植民地支配】

企業の戦争責任

企業の戦争責任

中国人強制連行の現場から

野添憲治

価格: 2700円+税
発行日: 2009年12月14日
版型: 四六判上製
ページ数: 360頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1334-5
Cコード: C0030
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詳細内容

アジア太平洋戦争における企業の実態とその戦争責任を問う。炭鉱、金属鉱山、軍事工場、土木、建設、港湾荷役など、中国人が強制労働させられた北海道から九州まで135事業所の現場を訪ねる「慰霊と取材」の旅の記録。

【目次】

プロローグ・慰霊と取材の旅から…………7

野村鉱業置戸鉱業所――北海道常呂郡置戸町…………27
地崎組北海道第一華人収容所――北海道常呂郡留辺蘂町…………31
北炭天塩炭鉱――北海道留萌郡小平町…………35
土屋組天塩営業所――北海道中川郡美深町…………39
三井鉱山美唄鉱業所――北海道美唄市…………43
鉄道工業美唄出張所――北海道美唄市…………47
三菱美唄鉱業所――北海道美唄市…………51
三井鉱山砂川鉱業所――北海道空知郡上砂川町…………55
瀬崎組・菅原組・東日本造船――北海道函館市…………59
川口組室蘭出張所ほか四事業所――北海道室蘭市…………63
荒井合名会社峠下出張所ほか四現場――北海道亀田郡七飯町…………67
日本鉱業株式会社大江鉱山――北海道余市郡仁木町…………71
鹿島組玉川出張所――北海道古宇郡泊村…………75
赤平住友川口組出張所――北海道赤平市…………79
地崎組平岸出張所ほか――北海道赤平市…………83
北炭神威炭鉱――北海道歌志内市…………87
北炭幌内炭鉱ほか――北海道三笠市…………91
北炭平和鉱業所真谷地鉱――北海道夕張市…………95
三菱鉱業大夕張鉱業所ほか――北海道夕張市…………99
角田炭鉱――北海道夕張郡栗山町…………103
地崎組東川事業場――北海道上川郡東川町・東旭川町・東神楽町…………107
三井鉱山芦別鉱業所ほか――北海道芦別市…………111
明治鉱業昭和鉱業所――北海道雨竜郡沼田町…………115
日本港運業会小樽華工管理事務所――北海道小樽市…………119
日鉄北海道鉱業所ほか――北海道虻田郡京極町…………123
北海道鉱業国縫鉱業所――北海道山越郡長万部町…………127
日鉄鉱業釜石鉱業所――岩手県釜石市…………131
同和鉱業小坂鉱業所――秋田県鹿角郡小坂町…………135
秋田港湾運送株式会社――秋田県男鹿市…………139
鹿島組花岡出張所ほか――秋田県大館市…………143
尾去沢鉱山――秋田県鹿角市…………147
日本港運業会酒田華工管理事務所――山形県酒田市…………151
日発宮下ダム、発電所――福島県大沼郡三島町…………155
熊谷組沼倉作業所――福島県耶麻郡猪苗代町…………159
日立鉱山――茨城県日立市…………163
新潟海陸運送会社――新潟県新潟市…………167
日本製鉄赤谷鉱業所――新潟県新発田市…………171
間組・西松組――新潟県十日町市…………175
伏木海陸運送会社――富山県高岡市…………179
日本港運業会東京華工管理事務所――東京都江東区ほか…………183
日本港運業会七尾華工管理事務所――石川県七尾市…………187
古河鉱業足尾鉱業所――栃木県上都賀郡足尾町…………191
中島飛行機太田製作所藪塚地下工場――群馬県太田市…………195
間組利根川・後閑出張所――群馬県利根郡月夜野町…………199
熊谷組与瀬作業所――神奈川県津久井郡相模原町…………203
熊谷組松本作業所――長野県松本市…………207
間組戸寿作業所――長野県上水内郡信濃町…………211
熊谷組平岡作業所――長野県下伊那郡天龍村…………215
上松発電所――長野県木曽郡上松町…………219
日本発送電御岳発電所――長野県木曽郡王滝村ほか…………223
熊谷組各務原作業所ほか――岐阜県各務原市…………227
飛島組川辺作業所――岐阜県加茂郡川辺町…………231
高山海軍工廠――岐阜県高山市…………235
間組瑞浪作業所――岐阜県瑞浪市…………239
熊谷組富士作業所――静岡県富士市…………243
戦線鉱業株式会社仁科鉱山――静岡県賀茂郡西伊豆町…………247
日本鉱業峰之沢鉱山――静岡県磐田郡龍山村…………251
清水港運株式会社――静岡県清水市…………255
宇久須鉱業――静岡県加茂郡賀茂村…………259
日本冶金鉱業大江山ニッケル鉱業所――京都府与謝郡加悦町…………263
大阪石炭荷役会社――大阪府大阪市…………267
神戸船舶荷役株式会社――兵庫県神戸市…………271
播磨造船所日ノ浦工場――兵庫県相生市…………275
三井鉱山日比製煉所――岡山県玉野市…………279
井華鉱業別子鉱業所――愛媛県新居浜市…………283
西松組安野出張所――広島県山県郡安芸太田町…………287
宇部興産沖ノ山炭鉱鉱業所――山口県宇部市…………291
三井鉱山田川鉱業所第二坑・第三坑――福岡県田川市…………295
三池鉱業所万田坑――福岡県大牟田市・態本県荒尾市…………299
三井鉱山山野鉱業所――福岡県嘉穂郡稲葉町…………303
三井鉱山三池鉱業所宮浦坑――福岡県大牟田市…………307
三菱鉱業飯塚鉱業所飯塚炭鉱――福岡県嘉穂郡穂波町…………311
三菱鉱業勝田鉱業所大谷坑――福岡県粕屋郡宇美町…………315
貝島炭鉱大之浦炭鉱――福岡県宮若市…………319
日鉄八幡港運会社ほか――福岡県北九州市…………323
貝島炭鉱大辻炭鉱――福岡県北九州市…………327
日鉄二瀬鉱業――福岡県嘉穂郡穂波町…………331
三菱鉱業高島鉱業所――長崎県長崎市…………335
日鉄鉱業鹿町鉱業所――長崎県北松浦郡鹿町町…………339
三菱鉱業高島鉱業所端島坑――長崎県長崎市高島町…………343
三菱鉱業崎戸鉱業所――長崎県西海市…………347
三菱鉱業槇峰鉱業所――宮崎県延岡市…………351

あとがき…………356

著者略歴

野添憲治
1935年,秋田県藤琴村(現・藤里町)に生まれる。新制中学を卒業後,山林や土方の出稼ぎ,国有林の作業員を経て大館職業訓練所を終了。木材業界紙記者,秋田放送ラジオキャスター,秋田経済法科大学講師(非常勤)などを経て著述業。
著書に『出稼ぎ』(三省堂),『開拓農民の記録』(NHKブックス),『秋田杉を運んだ人たち』(御茶の水書房),『野添憲治著作集 みちのく・民の語り』(全6巻),『シリーズ・花岡事件の人たち――中国人強制連行の記録』全4巻(以上社会評論社)などがある。
『塩っぱい河をわたる』(福音館書店)で第42回産経児童出版文化賞を受賞。

書評

[朝日新聞秋田版 2010/3/6]

取材には苦労がついて回った。現地で詳しい人が極端に少ない。企業に取材を申し込んでも門前払いにあう。「今さら何をほじくり返すんだ」と怒られたこともあった。
もう一つ気づいたことがある。どの市町村も自治体史を出している。しかし、強制連行の事実を詳しく記しているのは「いくつもなかった」。

[出版ニュース 2010年2月号 2010/2/1]

著者は、これらの全ての事業所を「慰霊と取材の旅」で回ってきたが、本書は北海道から九州に及んだ旅の全記録である。現地では証言や地元に残る資料を探し、遺骨を安置した寺を訪ね、慰霊碑に花を供えてきた。そこでは解放後の中国人たちと交流したという心温まる話もあれば、事実を隠しておきたいといって取材に応じない企業の実態も明らかにされる。

[毎日新聞 2010/1/12]

野添さんが訪ねた強制連行の現場は、北海道58▽東北9▽関東・中部・近畿39▽中国・四国・九州29。多くは語り継がれることもなく、廃墟と化していた。加えて、鉱山・炭鉱や工場を経営していた各社の社史の中でその事実が記録されているのはほんのわずかにとどまっている。

[東北新報 2010/1/5]

本は、関係者への聞き取りや残された資料を基に、連行にかかわった企業の実態や戦争の責任を問う内容となっている。
各地で出会った多くの人が、強制連行の記憶から目をそらそうとする中、数は少ないながら慰霊碑の存在や歴史を掘り起こす人たちがいたことで、勇気づけられたという。

[救援 2010年1月号 2010/1/1]

人生の締めくくりに、四国遍路や百寺巡礼、鈍行列車全線乗車などする話題はつきない。そういう中で野添さんはたった一人で、中国人に対する日本人の戦争責任を双肩に担い日本全土を巡礼した。その経費は最低で一千万円以上。66歳から73歳にかけての、絶望の旅であった。

[北羽新報 2009/12/15]

本書では、各現場ごとに当時の強制連行の実態と終戦から60年以上が経過した現在の状況、そして、地元の人々の複雑な思いなどを報告。花岡事件では企業の戦 争責任が問われることはなかったが、訪ね歩いた全国どこの現場も、まるで何もなかったかのように装っていた。

[秋田魁新報 2009/12/9]

戦中、中国人が強制連行された135カ所の現場を2001年から足かけ9年訪ね歩いた「慰霊と取材」の旅のルポで、県内の4カ所も紹介。

[秋田さきがけ 2009/12/6]

野添さんによると、強制連行された中国人は約3万9千人。約6800人が連行先で亡くなり、うち4千人ほどは遺骨の行方が分からない。朝鮮人については、全部で何人が連行され、亡くなったのかも不明だという。

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