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図書目録

戦争と平和 【安保・憲法】

アメリカ帝国と戦後日本国家の解体

アメリカ帝国と戦後日本国家の解体

新日米同盟への抵抗線

武藤一羊

価格: 2400円+税
発行日: 2006年11月21日
版型: 四六判
ページ数:
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1459-5
Cコード:

詳細内容

アメリカ占領軍と日本支配集団が合作して生み出した戦後日本国家は、異質な原理を柱とした国家だった。戦後を超えるオルタナティブのために。(2006・11)

【目次】

はじめに

アメリカの戦争と戦後日本国家の解体

安倍極右政権の登場 勝利の頂点での原理的挫折と北朝鮮核危機
  極右勢力の支配下に入った日本
  支配者が奴隷の言葉で語る逆説
  流砂化する正統化基盤
  北朝鮮核実験への便乗
  さらなる軍事対決の挑発
  解決への政治意志の転換

ブッシュ「永い戦争」の宣言 すべてが戦争、戦争がすべて
  ブッシュの「永い戦争」
  「世界の中の日米安保」─「永い戦争」への無条件参加
  新日米同盟の結成
  自衛隊の指揮命令権をアメリカに移譲
  米日・米韓同盟の一体としての役割
  「永い戦争」の拠点をアジアで、世界で包囲する運動へ

新日米安保同盟とは何か 米国のグローバル新戦略に一体化される日本
  条約によらない新安保
  冷戦後グローバル戦略へのプロセス
  九・一一以後─地球的軍事管制への「変革と再編」
  新ガイドライン、有事立法を経て「変革と再編」へ
  共通の戦略目標?
  焦点─自衛隊の米軍への統合
  戦後日米関係の変容
  新日米安保を世界的に逆包囲する

「日米〈安保〉同盟」と象徴天皇制の再編
  戦後日本国家はどのように解体しつつあるのか
   あるべき論議の不在
  対等の「同盟」ではない
  「戦後日本国家」論をめぐって

戦後日本国家と「革新勢力」の解体
  解体されつつある戦後日本国家の「三原理」
  九〇年代に何がすすんだのか
  「平和と民主主義」の崩壊
  浮上する「帝国継承原理」とアメリカ

戦後日本の対外関係 アメリカを通じて世界とかかわる
  「反日デモ」と今日の「暴支膺懲」過去を栄光化する路線の破綻
  アメリカ帝国と「グローバル化」の歴史的位相
  いま私たちはどこにいるのか、何をめざし、どこへ向かうのか
  ブッシュ・クーデター下の世界政治
  戦後アメリカ・ヘゲモニーの性格
 冷戦─二つの帝国
 グローバル帝国への回帰と外部の喪失
 グローバル化と帝国
 複合的グローバル権力センター
 世界権力と国民国家制度
  ブッシュ・クーデターとそれへの闘い

グローバルな民衆運動 もう一つの世界
第二波世界変革運動としての世界社会フォーラム
  世界変革運動の第二波が始まっている
  その起源としての「六八年」
  「ポスト」を超えて
  「第二波」とは、どのようなものか?
  『帝国への挑戦』について

生成の場としての廃墟 ムンバイ世界社会フォーラムから

イラク戦争とグローバル平和運動─次は何か? ジャカルタ会議の報告
  世界の現状をどう評価するか
  反戦と反グローバル化運動の合流
  イラク戦争を裁く国際民衆法廷
  緊張のジャカルタ─アチェーに戒厳令
  今後の問題

グローバル権力とNGO アジアを中心にして
  七〇年代─原型
  八〇年代から九〇年代へ
  国際的アクターとしてのNGOの形成と国連会議
  シアトル以後─世界的社会運動の登場
 
抵抗する主体のために

民衆が動かなければ戦争はできない 民衆の安全保障=憲法九条の現実性
  一九九五年沖縄の衝撃
  思想であり認識用具でもある「命どぅ宝」
  憲法九条と民衆の安全保障
  UNDP「人間の安全保障」への批判
  民衆の安全保障の道筋
  出現し力を増す潮流─九条はいたるところに自生している

帝国の虐殺への「抵抗の暴力」をめぐって

イラクのどのような人びとと、どう連帯するのか
 抵抗権は無条件にある
 ベイルート会議での議論
 第二波反資本主義運動

社会運動と分水嶺としての一九六八年
  社会運動のパラダイム変換
  「全体化」への緊張
 連続と断絶─制度化と機能化

著者略歴

武藤一羊
1931年東京生まれ。東京大学文学部中退。初期の原水禁運動の専従、ジャパン・プレス社勤務などを経て、60年代ベ平連運動に参加。1969年、英文雑誌『AMPO』創刊、1973年、アジア太平洋資料センター(PARC)設立にかかわる。1996年まで代表、共同代表を務め、国際プログラム「ピープルズ・プラン21」を推進。1998年、ピープルズ・プラン研究所を設立、現在共同代表。2001年、アジア平和連合APA)の創設を推進、現在運営委員。1983年~2000年、ニューヨーク州立大学(ビンガムトン)社会学部教員。著書に『主体と戦線』(合同出版・67年)、『支配的構造の批判』(筑摩書房・70年)、『根拠地と文化』(田畑書店・75年)、『日本国家の仮面をはがす』(社会評論社・84年)、『政治的想像力の復権』(御茶の水書房・88年)、『ヴィジョンと現実』(インパクト出版会・98年)、『〈戦後日本国家〉という問題』(れんが書房新社・99年)、『帝国の支配/民衆の連合』(社会評論社・03年)ほか。訳書にE・クリーバー『氷の上の魂』(合同出版・68年)、G・ハンコック『援助貴族は貧困に巣くう』(朝日新聞社・92年)、ジャイ・センほか編『帝国への挑戦』(武藤一羊ほか監訳、作品社・05年)

書評

[図書新聞2007年3月24日 2007/3/24]

武藤一羊の最新論文集である。武藤はここ数年、精力的にアメリカの帝国的支配、戦後日本国家の解体変容過程の解析とともに、それらに抵抗する諸運動の紹介と提起を行ってきた。

 皆川勤

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