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図書目録

戦争と平和 【戦争犯罪】

「北支」占領 その実相の断片

「北支」占領 その実相の断片

日中戦争従軍将兵の遺品と人生から

田宮昌子 / 加藤修弘(解題)

価格: 3200円+税
発行日: 2015年6月15日
版型: A5判並製
ページ数: 352頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1539-4
Cコード: C0030

詳細内容

「日中戦争」といっても、本書に現れるのは凄惨な戦闘場面ではなく、一見「平穏
な日常」とさえ見える「占領」の様相である。登場するのは反戦的でも好戦的でも
無い、「時代の趨勢」を構成した「大多数」の側の人々である。本書では彼らが遺
した写真を戦地とされた現地の視点から見つめ返す。 今日、私たちはその「跡」に
立ち、当事者の声を聞き、自身の言葉を伝えることも、辛うじてまだ可能である。
本書は『「北支」占領』を「歴史」というより、今日と読者自身に繋がる切迫感ある
「事実」として伝えたい。

【目次】

  序  ある三人の三重県人の交錯


第一章 「北支」占領の実相─山西省盂県を中心に

  1 盂県占領の拠点─城塞都市・盂県城
  2 占領と抵抗の臨界面─東会里村と仙人村
   (1) 東会里村
   (2) 仙人村
  3 占領の諸断面
  4 占領の痕─「対日協力者」たちの人生と現在
   (1) 東会里維持会長の場合
   (2) 盂県公署総務科長の場合


第二章 「北支」占領の担い手─ある下級将校の人生から

  1 禅寺に生を受け、仏教者を志し、儒学を学ぶ
   (1) 出生
   (2) 成長
   (3) 大学生活
   (4) 教員生活
  2 郷里三重での入営
  3 江南での初年兵訓練
   (1) リッ水─大隊本部所在地
   (2) 金壇─連隊本部所在地
   (3) 丹陽駅─将校となるべく一時帰国
  4 豊橋陸軍教導学校での幹部候補生訓練
  5 「北支」派遣─山西省での従軍
  6 沖縄への転戦と玉砕


第三章 「北支」占領の内側─時代の論理と個人の意識

  1 遺品写真から
  2 従軍記念品から
  3 スクラップ記事から
   (1) スクラップの主な媒体
   (2) 切抜きを行った時期
   (3) 記事内容─『東亜新報』の場合
   (4) 記事内容─国内新聞の場合
   (5) 圭川が目を留めなかったもの─スクラップの裏面から
   (6) 圭川が目にすることがなかったもの─降伏後の声
  4 生還した二人の語りから─泰次郎作品を中心に
   (1) 田村泰次郎
   (2) 泰次郎の戦争文学から

[解題] 山西と沖縄─ある下級将校のふたつの戦場 加藤修弘

  1 圭川出征時の戦局
  2 圭川が赴任した盂県の戦場
  3 圭川の見た戦場、見なかった戦場
  4 中国から沖縄へ


  むすびに─なぜ「断片」なのか

著者略歴

田宮昌子
1961年三重県生まれ。愛知大学文学部文学科中国文学専攻卒業。愛知大学大学院中国研究科博士後期課程満期退学。現在、宮崎公立大学人文学部准教授。中国文化論(中国文学・中国思想)。

加藤修弘
1943年生まれ。元都立高校教員。著書『あの日、火の雨の下にいた─私の横浜空襲』。(社会評論社)。共編著『ある日本兵の二つの戦場─近藤一の終わらない戦争』(同)。

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