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図書目録

戦争と平和 【戦争の残響】

侵略戦争と総力戦

侵略戦争と総力戦

纐纈厚

価格: 2800円+税
発行日: 2011年6月30日
版型: 四六判並製
ページ数: 440頁
ISBNコード: ISBN978-4-7845-1505-9
Cコード: C0030

詳細内容

われわれは、侵略戦争を強行してきた戦前社会と同質の社会を生きているのではないか。連続のキーワードとしての「総力戦体制」の形成と挫折、その現代的復活を通史として明らかにする。

【目次】

第I部 侵略戦争──歴史事実と歴史認識
はじめに─歴史の忘却と記憶のはざまで

第一章 侵略思想の源流を探る
  1 侵略思想と民族差別意識の形成──日清・日露戦争以前
  2 大陸国家日本の形成──日清・日露戦争以後
  3 台湾出兵の位置と帝国日本の成立──万国公法秩序への参入

第二章 日中戦争から日米戦争へ
  1 日米戦争と戦局の展開──アジア太平洋戦争への道程
  2 日英米の戦争指導体制と日本の作戦用兵

第三章 日独同盟関係のゆくえ
  1 日独伊三国同盟締結と日本の進路──アジア太平洋戦争の背景と展開
  2 日本はなぜ、対英米戦に踏み切ったか──開戦の真相
  3 日本海軍の対米認識と日米開戦──接近していた日米海軍戦力

第四章 国体護持と支配層温存の試み
  1 「ポツダム宣言」と受諾遅延の背景──国体護持への執着
  2 終戦工作の真相と原爆投下──支配層温存のシナリオ

第五章 天皇制軍隊の特質と戦争の実態
  1 なぜ、残虐行為に走ったのか──天皇制軍隊の特質
  2 沖縄戦と秘密戦──沖縄で日本軍は何をしたか

第六章 残された課題は何か
  1 アメリカの日本占領と安保・自衛隊──新たな「戦前」の始まり
  2 戦前戦後を繋ぐもの──潜在する戦前思想の危うさ

第II部 総力戦の時代と現代──帝国日本の残影
第七章 帝国日本の植民地支配と戦時官僚
  1 帝国日本の展開と形成
  2 日本の植民地官僚と総力戦

第八章 近代日本の政軍関係
  1 明治緊急権国家と統帥権独立制
  2 日本型政軍関係の展開と国家戦略の不在性

第九章 昭和天皇の戦争責任と現代天皇制
  1 昭和天皇の戦争責任──受け継がれる「聖断論」を越えて
  2 現代天皇制の役割──戦後保守体制と日米安保体制の接合

第一〇章 連続する「戦前」
  1 日中戦争下の国民監視と統制
  2 戦前・戦後の有事法制の展開と構造

第一一章 自衛隊・米軍再編と新安保・保守体制
  1 〈臨戦国家〉日本への選択迫る米軍再編──〈軍拡の連鎖〉に便乗する〈総保守主義〉体制
  2 自衛隊の統合運用と文民統制の現段階
  3 日米安保条約と戦後日本の保守体制

著者略歴

纐纈厚
1951年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、山口大学人文学部兼独立大学院東アジア研究科教授。近現代政治軍事史・現代政治軍事論専攻。遼寧師範大学客員教授。韓国平和統一研究所海外研究員。山口大学副学長(学術情報機構長・図書館長)。政治学博士。近年の著作に『近代日本政軍関係の研究』(岩波書店、2005年)、『文民統制』(岩波書店、2005年)、『監視社会の未来』(小学館、2007年)、『田中義一──総力戦国家の先導者』(芙蓉書房出版、2009年)、『「日本は支那をみくびりたり」──日中戦争とは何だったのか』(同時代社、2009年)、『私たちの戦争責任』(凱風社、2009年)、『総力戦体制研究──日本陸軍の国家総動員構想』(新版、社会評論社、2010年)など。

書評

[Waseda Asia Review No.11 2012/3/1]

纐纈厚氏は、総力戦研究の第一人者であり、かつこの分野では、すでに一九八 一年に三一書房から『総力戦体制研究:日本陸軍の国家総動員構想』を上梓しており、引き続き関連著作を多数出版している。

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