トップ > 図書目録 > 著作集・叢書 【野添憲治著作集[第I期]みちのく・民の語り】 > 書籍詳細 : 出稼ぎ 少年伐採夫の記録
著作集・叢書 【野添憲治著作集[第I期]みちのく・民の語り】
「もう出稼ぎはやめるぞ」そう叫んで、彼は訣別と復讐を誓った。戦後まもなく17歳の少年は、父とともに伐採夫として北海道をはじめ全国各地を渡り歩く。その6年間、彼が見、体験したものは何か。(2006・10)
【目次】
まえがき
Ⅰ 陸の孤島に暮らす 北海道常呂郡置戸町
わたしの育った村 はじめての出稼ぎ
重労働で指が四角に ジャコたちの群れ
開拓農夫の死 ジャコに殺された杣夫
旅芸人の源さん
Ⅱ 秩父山系の飯場生活 長野県南佐久郡川上村梓山
賃金不払い 長野に行く
盗掘した屍馬を喰う 戦争はよかったな
谷口老人の死 金峰山麓の冬
Ⅲ 底辺生活者の愛と恨み 奈良県吉野郡下北山村池峰
吉野のブナ山に行く コックリさん占い
鯉の伝説 飯場の情事
それはババア道だ 虐待する地元国有林
Ⅳ 豪雪の高原に生きる 長野県下高井郡堺村五宝木
海抜八〇〇メートルの開拓地 秋山郷の暮らし
正月のごちそうは犬 心にせまる浪曲
困難な雪の中の作業 雪国の花嫁
Ⅴ 北国の詩情と人生 北海道勇払郡占冠村湯の沢
台風の通る道 開拓地の七夕
けんかは飯場の清涼剤 四日間燃え続ける山火事
ヒグマと杣夫 山ぶどうで酒づくり
郵便馬車に乗って…… 辛い初冬の山仕事
Ⅵ 飯場の革新者たち 長野県下高井郡堺村北野
社会党員のいる飯場 安賃金を押しつける元代議士
富山衆と争う 田圃の中の女郎屋
再び不払いになる
Ⅶ 雪国に生きる人々 福島県岩瀬郡天栄村
濁酒でマサカリ立て 恋文の代筆
息子のクレヨン画 福島衆と大げんか
裸のみそぎ行事 墓場の映画会
Ⅷ 屈辱と憤怒にまみれて 北海道勇払郡占冠村下トマム
テント張りの飯場 群らかるブヨの大群
少年の怪我 誠治少年の死
おれは出稼ぎをやめるぞ!
■ 出稼ぎとその社会的背景
出稼ぎの発生 戦前の出稼ぎ
敗戦後の出稼ぎ 出稼ぎをめぐるさまざまな変化
農業近代化のもたらしたもの 生みだされる出稼ぎ
減反農政と出稼ぎ 「農業」離れする農民たち
ドル・ショックと出稼ぎ 増大する不安定要素
出稼ぎとその影響 出稼ぎする農婦たち
ふえる家庭崩壊の悲劇 農村破壊の兇器
おわりに
現代教養文庫版・あとがき
解題 底辺からの告発はつづく
写真提供・秋田営林局
この作品は三省堂より初版一九六八年、新版一九七八年、社会思想社より一九九四年に刊行されました。本書は社会思想社版を再編集し、新たに改題を加え刊行するものです。
野添憲治
野添憲治(のぞえ・けんじ)
1935年秋田県藤琴村(現・藤里町)に生まれる。新制中学を卒業後、山林や土木の出稼ぎを7年、国有林の作業員を8年の後、能代市に転住。大館 職業訓練所(自動車整備科)を修了後、木材業界紙記者、秋田放送ラジオキャスター、秋田経済法科大学講師(非常勤)などを経て、著述活動に入る。
著書に『出稼ぎ 少年伐採夫の記録』(三省堂新書)、『開拓農民の記録』(NHKブックス)、『花岡事件の人たち』(社会思想社・現代教養文 庫)、『秋田杉を運んだ人たち』(御茶の水書房)、『花岡事件と中国人』(三一書房)、『秋田県における朝鮮人強制連行』(社会評論社)ほか多数。中国語 に翻訳され、中国で3冊が出版されている。『塩っぱい河をわたる』(福音館書店)で第42回産経児童出版文化賞を受賞。





