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著作集・叢書 【沖縄・問いを立てる】
「復帰」が前提とした「豊かさ」は空洞化し、
「占領」というしかない沖縄の現実が続く。
沖縄社会の〈いま〉を直視する。
【目次】
はじめに…イモとハダシ 占領と現在 鳥山淳
1…現代沖縄における「占領」をめぐって 一九四九年、占領者の記録から 若林千代
はじめに
1 「善政」と「忘れられた島」
2 「教化」される「民主主義」
3 占領者のまなざしの変容
2…琉球大学とアメリカニズム 田仲康博
1 占領者のまなざし
2 布令大学の誕生
3 首里の丘へ大学が……
4 ゴールデンゲイターたちの夢
5 アメリカ文化の伝道者たち
6 占領のいま
3…占領と現実主義 鳥山淳
はじめに
1 現実主義とその破綻
2 妥協へと導く者のまなざし
3 日本政府による資金投下
4 援助要求と沈静化の回路
5 現実主義の再構築
6 誰が「貧窮生活」を語るのか
7 「イモ・ハダシ論」とその波紋
おわりに
4…「復帰」後の開発問題 安里英子
はじめに
1 米軍占領期の「復興計画」
2 「復帰」後の開発
a 沖縄振興開発計画
b 「逆格差論」と名護市
3 国策による巨大開発と公共事業
a 海洋博開催による問題
b CTS建設
c 下地島空港問題
d 土地改良
4 リゾート開発と島々
a 読谷村・基地の跡地に
b 無人島にも
c 名護市安部
d 宮古の島々
e 八重山諸島
おわりに
5…集団就職と「その後」 土井智義
はじめに
1 移住者
a 「移住者」と「人種」
b 「移住者」と「階級」
c 「ウチナーンチュ」と「在沖ナイチャー」
2 集団就職者たちのUターン
3 「沖縄志向」と「沖縄ブーム」との交錯
a 沖縄出身者における「沖縄志向」
b 「在沖ナイチャー」における「沖縄ブーム」
おわりに
安里英子
一九四八年生まれ 沖縄大学非常勤講師 沖縄文化論・村落自治論
主要著作『沖縄共同体の夢』(榕樹書林、二〇〇二年)、『凌辱されるいのち』(御茶の水書房、二〇〇八年)
田仲康博
1954年生まれ 国際基督教大学教養学部准教授 社会学・メディア論・文化研究
主要著作『沖縄に立ちすくむ』(共編著、せりか書房、2004年)、「空間と表象の暴力─自閉する私的空間」、阿部潔・成実弘至編『空間管理社会─監視と自由のパラドックス』所収(新曜社、2008年)
土井智義
1978年生まれ 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程在学 日本学術振興会特別研究員
沖縄戦後思想専攻
「ある蜂起をめぐる考察─東京タワージャックについて」、『日本学報』二六号(大阪大学大学院文学研究科日本学研究室、2007年三月)、「「非琉球人」の再来?」、『けーし風』五六号(新沖縄フォーラム刊行会議、2007年9月)
若林千代
沖縄大学法経学部准教授 東アジア国際関係史・沖縄現代史専攻
主要著作「ジープと砂塵─占領初期沖縄社会における変容と変位」、『沖縄文化研究』第二九号、二〇〇二年、「闇を解き放つとき─木版画・上野誠『原爆の長崎』掌版シリーズに寄せて」、『現代思想』二〇〇三年八月号
鳥山淳
1971年生まれ 沖縄国際大学・沖縄大学非常勤講師 沖縄現代史専攻
主要著作「沖縄戦をめぐる聞き書きの登場」、岩波講座アジア・太平洋戦争6『日常生活の中の総力戦』所収(岩波書店、2006年)、『沖縄の占領と日本の復興』(共著、青弓社、2006年)
[琉球新報 2010/2/28]
本書は気鋭の沖縄近現代史研究者である鳥山淳編集の下、5名の研究者が執筆した。1972年の「日本国復帰」をまたぐ形で、変動しながらも継続する軍事的占領体制を、開発経済や新自由主義の進展の文脈から問いただす意欲的書物だ。
[沖縄タイムズ 2009/5/27]
沖縄大学名誉教授の新崎盛暉氏は、「反復帰論への思いの強さがシリーズを通してある」と指摘しつつ、「40年という時間の経過による変化を見据えつつ、現在の状況とどうとらえるか、そして現状打破ができるかが問われている」とした。さらに「研究者の論文集」ではなく、(優れた研究成果を)社会的働きかけになるように」と、期待を寄せた。







