●梅本浩志 A5判★3000円 0929-1 (2004 ・8)
島崎藤村が『夜明け前』を「中央公論」に連載し始めたのは、世界大恐慌が勃発した1929年4月。1870年前後の燦然と輝く歴史を描くことによって、戦争とファシズムの跫音が聞こえてきた1930年代の時代状況につるはしを打ち込んだ孤絶の藤村の姿を描く。
●円谷真護 四六判★1700円 0120-7 (1989 ・3)
女たちが声をあげるとき、近代ははじまる。岸田俊子、平塚らいてう、伊藤野枝、與謝野晶子、山川菊栄、高群逸枝、宮本百合子、羽仁もと子ら、明治維新から第二次世界大戦までの時代に生きた34人の女性たちの表現史。
●西田秀秋 四六判★2000円 0500-8 (2003 ・6)
天保2(1831)年の百姓大一揆は長州藩全域に波及し、「穢多狩り」がいたるところで起こった。幼いころ小郡の村で、この惨劇を目撃した伊三は成人し、やがて部落民の軍隊=一新組に入隊する。明治維新前夜の被差別部落を舞台とする歴史と人間のドラマ。 [跋文=鶴見俊輔] →読書カードを見る
●高大勝 四六判★2000円 0554-7 (2001 ・10)
ワールドカップ日韓共催を前に、教科書問題などで揺れる日韓関係。その始点に位置する日本の代表的政治家・伊藤博文。日本と韓国とでこれほど評価の別れる人物は稀である。幕末の志士・有能な官僚・初代総理大臣・韓国統監・安重根による暗殺に至る生涯を活写し、一コリアンの目からその功罪を問う。 →目次へ
●石坂浩一 A5判★3400円 0248-3 (1993 ・10)
「脱亜入欧」をかかげた近代日本の変革をめざした近代日本の社会主義者たちは、そのはじめから民族・植民地問題としての朝鮮と向かい合わざるをえなかった。幸徳秋水・山川均から30年代日共―全協まで。
●津田道夫 四六判★2400円 0402-8 (1983 ・6)
1930年代の時代的特徴は、天皇制(国家)とコミュニズムの対立であった。神山茂夫は、その状況を理論と政治行動において一身に体現していた。神山理論の検証をとおして、1930年代を照射する。
●矢野久義 A5判★3500円 0523-7 (1991 ・2)
大正末から十余年、国家改造への執念を燃やしつづけた青年将校たち。しかし、北一輝へとつながる彼らの思想と行動が準備したものは、彼らが対抗しようとした軍部幕僚による軍ファシズムにほかならなかった。
●犬塚彰 A5判★2700円 0550-4 (1999 ・6)
〈右翼〉的なるものは、アダムが喉に詰まらせた林檎に似ている。「北一輝と二・二六」「石原莞爾と満州」「玄洋社と大アジア主義」「一九七〇年の三島由紀夫」をテーマとした、詰まったその〈かたまり〉を飲み下すための学習と総括の書。 →目次へ →書評・読者カードを見る
●玉川信明 四六判★2330円 0464-8 (1991 ・3)
リバータリアン――。個の生と自由に執着し、あらゆる体制的なものを拒否し、奔放に生きた人々。富山の薬売り、米騒動の女たち、アナキストの暴れん坊、ダダイスト文士、共同体に生きる人びとの姿を描く。
●玉川信明編 A5判★2000円 0522-9 (1990 ・8)
熊沢天皇、長浜天皇、小松宮義仁親王、貞王宮……。戦後日本に荀生した自称天皇・御落胤。虚々実々の天皇たちの列伝。
●羽田令子 四六判★2200円 0945-3 (2002 ・7)
1920年代の雑誌ブームの中で『少女画報』『令女界』などの挿絵画家として時代を風靡した虹児。1925年、若き東郷青児、藤田嗣治がいるパリへ。14歳で虹児に出会った著者が、その面影を求めてフランスへ取材。少女たちに夢と美を与えた画家への追憶。 →目次へ →書評・読者カードを見る
●栗原幸夫 四六判★2000円 0461-3 (1990 ・11)
自分の歴史的な体験に執着し、敗北から学ぶことなくして思想的営為はない。戦争・敗戦・共産党・ベ平連など広範な経験から「諸悪の根源としての党」という認識に至る思索の道標。
●一柳茂次追悼集刊行会(代表・増山太助) A5判★4500円 0519-9 (2002 ・12)
自己を語ることに関しては徹底して禁欲的であった共産主義者・一柳茂次の多面的な理論業績、苦闘の連続だった戦前・戦後の実践活動、多彩な交友ぶりや晩年の姿。 →目次へ
●松廣茂 四六判★2000円 0923-2 (1998 ・10)
いまだに残っている戦前からのビル。なくしようがない路地。銀座通りのすました風景。共に戦火に逃げ惑った人たちの思い出。敗戦後、懸命に生きた銀座。いまフラッシュバックされる少年時代の記憶。
●嵯峨隆 四六判★2600円 0278-5 (2001 ・7)
中国の先駆的アナキスト・師復が求めた革命は、ついに実現されなかったが、今日その思想は再び輝きを取り戻す時に到っている。師復の全体像を時代状況の中で再現し、近代中国におけるアナキズムの受容-展開-継承(変容)の過程をも明らかにする。 →目次へ →読者カードを見る
●山口隆 四六判★2000円 0346-3 (1994 ・8)
1932年4月29日、上海。日本軍観閲式で、一発の爆弾が軍政指導部を吹き飛ばす。その犯人として金沢で処刑され、「暗葬」された尹奉吉。金沢の市民グループによって掘り起こされた現代史の「暗部」。
上海を舞台にした韓国独立運動家・尹奉吉のレジスタンスと、その後。三〇年代の東アジアにおける日本・朝鮮・中国の姿をいきいきと描き出す。
●高峻石 四六判★1300円 0214-9 (1977 ・6)
朝鮮人の心のなかで牢固として生きている国境……。玄海灘をいく度も越え、日本帝国主義下で闘い生きたひとりの朝鮮人の自己史。植民地支配下の36年間の著者の生きかたをとおして、朝鮮と日本の現代史を照射する。
●高峻石 四六判★2800円 0215-7 (1985 ・12)
公認の革命運動史にはけっして記述されることのない、無名の革命家と民衆の、苦しみと痛みに耐えた歴史への証言。米軍政下の苛酷なテロルと弾圧、金日成と朴憲永の熾烈な分派闘争など、体験に基づく生々しい記録。
●高峻石 四六判★2330円 0217-3 (1991 ・5)
日本の植民地支配に抗し、民族解放の最前線に立った日々。解放後、朝鮮共産党を再建。のち、北朝鮮の副首相に就任するが、「米帝のスパイ」の汚名をきせられ、金日成によって処刑される。悲劇の革命家の生涯。
●張錠壽 四六判★2600円 0235-1 (1989 ・11)
1926年、玄海灘をこえて渡日。メリヤス工場などで働き、労働争議に参加。敗戦後の激動期、朝鮮人連盟に加盟し、朝鮮人学校閉鎖反対闘争などの最前線に立つ……。在日朝鮮人運動史の貴重な証言。
●林歳徳 四六判★2200円 0528-8 (1994 ・12)
抗日ゲリラだった父親、軍夫として連れて行かれた大虐殺直後の南京、日本への脱走、闇市での生活と新橋・渋谷事件、不当な中国人差別、指紋押捺拒否の闘い……。日本の戦争・戦後責任を問い続けてきた、一人の台湾人の自分史。
●田村紀雄 A5判★3200円 0329-3 (1995 ・12)
日米の協調と対立の間で、偏見・貧困・差別に抗して、日本人ジャーナリストは、多元的文化と社会の中で、言論の自由を獲得していく。ハワイ・シアトル・サンフランシスコと広がる日系新聞の足跡を分析する。
●石塚正英編集 A5判★2500円 0328-5 (2000 ・8)
アメリカ大統領ケネディは、「勇気と平和」の象徴か? ケネディをはじめ20世紀を風靡した人物――北一輝、東郷青児、サラザール(イベリアのファシスト)――について、誰も書かなかった実相。異色人物伝を通して何が見えてくるか? →目次へ
●佐藤文明 四六判★2400円 0153-3 (1997 ・10)
大杉栄と伊藤野枝の「私生子」として生まれた伊藤ルイ、指紋押捺を拒否した崔昌華牧師、強制連行され、一方的に剥奪された日本国籍の確認訴訟を闘った金鐘甲。戸籍・国籍を超えた人びととの出会いの旅。 →目次へ →書評・読者カードを見る
●ピョートル・アルシノフ/郡山堂前訳 A5判★3800円 1303-5 (2003 ・6)
ロシア革命後、コサックの地を覆ったマフノ反乱、それは第一に、国家を信じることをやめた貧しい人々の、自然発生的な共産主義への抵抗運動だった。運動敗北後にベルリンでつづられた、党国家官僚との論争の熱に満ちた当事者によるドキュメントと、運動の可能性と問題性を明らかにした資料によって構成。 →目次へ →読者カードを見る
●白井久也・小林峻一編 A5判★3800円 0552-0 (2000 ・7)
日米開戦の前夜、1941年10月にリヒアルト・ゾルゲ、尾崎秀実ら35名がスパイとして一斉検挙された。44年11月7日、主犯格のゾルゲと尾崎は処刑される。ロシアで公開された新資料を駆使して、ゾルゲ事件の真相をえぐる20世紀のドキュメント。 →目次へ →書評・読者カードを見る
●白井久也編著 A5判★4300円 0555-5 (2003 ・2)
激動の三〇年代を駆け抜けた「怪物」を描いた映画『スパイ・ゾルゲ』(篠田正浩監督)も間もなく封切。今、世界的に注目されている。新資料に基づく日・ロの共同研究。 →目次へ →書評・読者カードを見る