北モンゴルは1921年7月、人民独立革命により中国からの独立を果たした。
独裁者として社会主義体制の基礎を確立し国際的認知を固めたチョイバルサンを、誰が「モンゴルのスターリン」と呼んだか。
スターリンの命じるままに粛清を強行したが、その実像は、スターリンとは大きく異なるように思える。深慮遠謀があったのではないかと考えると、チョイバルサンに対する評価は変わって来る。スターリンの指令のままに己の保身と権力欲だけで、政治大粛清を執行したとは考え難い。ソ連邦の第16 番目の共和国に組み込まれないためには、他に選択肢のない状況に置かれていた。
(著者前口上から)
目次
[前口上]チョイバルサンはスターリンの走狗か愛国者か
第1話 少年時代
第2話 人民独立革命前後
第3話 チョイバルサンの時代
第4話 スターリンのモンゴル内政干渉
第5話 南北モンゴル統一の夢 対スターリン交渉
第6話 家庭人チョイバルサン
第7話 独裁者の最期
第8話 未完の民主化革命
第9話 民主化の行方
[後書き]
著者:佐々木健悦 ササキケンエツ
四六判 並製 214頁 本体価格2100円+税
ISBN 978-4-7845-1392-5