|刊行情報| 周恩来の足跡 中国を救い世界を魅了した生涯  李海文/主編 村田忠禧/監訳  

*中国駐日大使からの本書推薦文を掲載します。

大使推薦文

『周恩来伝略』日本語版(『周恩来の足跡』)の刊行に当たり、心よりお祝いを申し上げます。訳者の村田忠禧先生がこのために心血を注がれたことに敬意を表します。周恩来総理は中国人民が尊敬し敬愛する政治家、外交家で、日本をはじめ国際社会でも声望があります。周総理は中日両国の有識者を団結させて率い、幾重もの困難を克服して中日国交正常化を実現させ、両国関係の新しいページを開きました。日本の読者は本書を通じて、周恩来総理の人生の軌跡と精神世界を深く理解し、その中から啓発を受け、力を汲み取ることができるものと信じます。「中日平和友好条約」締結45周年のこんにち、周恩来総理の気高い品性と政治的知恵を受け継ぎ、発揚し、中日の四つの政治文書の原則・精神を順守し、中日の平和・友好・協力という正しい方向をしっかりつかんで、新しい時代にふさわしい中日関係構築のために新たな貢献をしようではありませんか。

中国駐日大使 呉江浩

 2023年8月


中国人民の周恩来への敬慕の念の強さを感じさせる伝記の翻訳。その生涯を政治、軍事、外交、統一戦線、運輸、文芸、そして夫婦、同志の愛情など103の独立したエピソードで構成。関心の赴くまま人物像を追ううちに、多角的・具体的に浮かび上がらせる。

周恩来は78年間の生涯において中国共産党人として57年、そのうちの大半を党の最高指導層の一人として活動した。建国後、総理として26年。彼ほど長期に渡って党と政府の中枢で活動した人物はいない。毛沢東を最高指導者として見いだしたのは周恩来だが、毛沢東が文化大革命の発動という重大な過ちを犯したが、彼と一線を画すという対応はせず、あえて動乱「地獄」に入っていった。林彪や江青に党と政府の指導権を奪われないよう、知恵と勇気を発揮して巧妙に戦った。苦労の連続で自分の命を縮めてしまったが、毛沢東の死後、江青一味は逮捕され、周恩来の遺志を受け継いだ鄧小平により中国は改革開放の道を歩み出す。

<目次>

口絵
主編者序文

周恩来の足跡
001 この家を切り盛りするのは実に大変
002 艶やかで美しい桜
003 「わたしが信じると決めた主義は変わらない」
004 小超を花嫁に選んだ
005 血に染まった沙基
006 賀竜元帥を導き入れた人
007 危険を乗り越えて
008 「豪密」
009 特科が下した裏切り者への厳罰
010 毛沢東同志に戻っていただく
011 遵義会議―毛沢東の中央常務委員入りを支持した
012 死神との戦いに勝利する
013 患難を共にする草原の友情
014 下寺湾会議で毛沢東の中央常務委員・軍事委員会主席を支持
015 夜通しの語らいは終生の喜びとなった
016 知恵で廖承志を救う
017 南京は政治的な対立を避ける—西安事変
018 平和的な解決、交渉を堅持
019 労山で匪賊の奇襲に遭遇
020 獄中の講演
021 党のため役人になる
022 郭沫若を第三庁の庁長に推薦
023 抗日戦争時代に活躍したジャーナリスト 范長江
024 馮玉祥の大切な友
025 革命には後継者が必要
026 特使としてコミンテルンへ
027 霧の重慶の夜明け
028 西安の酒宴
029 幹部が過ちを犯したら
030 李少石が遭難した後
031 「これぐらいの川で、へこたれるもんか!」
032 マーシャルとの交渉における「討論」か「実行」かの争い
033 延安を自主撤退、陝北を転戦し、全国の戦局を指揮
034 胡宗南を意のままに引き回す
035 都を北京に定め、「科挙」に挑戦
036 共に建国の大計を協議する
037 われわれは同業者―梅蘭芳との再会
038 中国初の“内閣”組閣準備
039 解放軍最高学府設立の四回の協議
040 毛岸英犠牲の前後
041 封鎖を突破し、国の扉を開ける
042 紹興酒を国宴用に選ぶ
043 義理の娘孫維世と
044 国際友人を忘れない
045 『梁祝哀史』―中国版『ロミオとジュリエット』
046 「中国人は外交を芸術にした」
047 海棠の花、スイス時計、往復書簡
048 “カシミールプリンセス号”爆破の前後
049 喧嘩をするためでなく団結を求めて来たのです
050 民族業務の担当は少数民族の言葉を使う
051 具体的な数字で説明
052 “知識こそ力”
053 地質学者李四光を訪問
054 毛沢東へ急進に反対するよう進言
055 「文化が古いほど、保護を知らず、樹木も少ない」
056 海軍観閲
057 “天に上がる”に関心
058 程硯秋の入党紹介
059 周総理と小六の神童
060 「毎月一回、わたしに手紙を下さい」
061 われらの心は永遠に党に忠実
062 「どちらも見習うに値する」
063 特殊な客人
064 誠実な“仲人”
065 邯鄲で調査、食堂の解散
066 またも眠れない夜
067 “乾杯一杯で、外部調達食糧を1億斤増加!”
068 あなた方は民主の拠点
069 「香港の95%以上は我らの同胞」
070 天下至る所香草あり
071 叙事詩「東方紅」の“総監督”
072 必ず飛び出すよう、それで局面打開を
073 大地がまだ揺れているとき
074 嵐の中で国の人材を保護
075 七億人民の名“番頭”
076  “打倒”のスローガンを安易に使うな
077 紅衛兵大交流の停止
078 わたしが入らずして誰が地獄に入ろうか?
079 「この先例を作ってはならない!」
080 “騙し打ち”茶番劇を糾弾
081 身を挺して中南海を守る
082 外交部の“奪権”の日々
083 七機部大衆の後悔
084 “派閥性は毒蛇と同じ”
085 “規則制度は大変重要”
086 数学の手書き原稿紛失後
087 張霖之部長変死の後
088 「そんなに『左』になるな」
089 “後継者”の逃亡前後
090 一つの超人的に機敏な決断
091 硬い氷を破り、中米関係正常化を推進
092 時機を掴み、小異を残し大同につく、中日国交回復
093 43億米ドル相当の大型プラント導入
094 基礎理論研究を確固推進
095  「港の問題を必ず解決する」
096 “批林批孔”の苦境の中で
097 お詫びのこもった哀悼
098 病を抱え長沙に飛ぶ
099 全面整頓の後ろ盾
100 死に臨んでの頼み事
101 “インターナションナル”は必ず実現する
102 “人民の総理を人民は愛す”
103 魂は大地に帰る

作者・訳者略歴
監訳者あとがき
人名索引


主編:李海文
北京大学国際政治系卒業。中共中央党史和文献研究院の研究員。1979年4月より中共中央文献研究室にて周恩来年譜生平小組副組長、周恩来研究組副組長。1998年より中共中央党史研究室で『中共党史研究』副編集長、『中共党史研究資料』編集長。日本、台湾で学術報告を行なう。『周恩来年譜(1898~1949)』、『歴史巨人身辺—師哲回想録』、『“四人組”上海残党覆滅記』、『周恩来家世』、『彭真市長』、『中国工農紅軍長征親歴記』、『中共重大事件親歴記』、『多棱鏡下的周恩来』の執筆・主編など多数。

監訳:村田忠禧
1946年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科文学修士。東京大学教養学部助手、横浜国立大学助教授、教授、現在は名誉教授。主な著書として『チャイナクライシス「動乱」日誌』(蒼蒼社)、『現代中国治国論 蒋介石から胡錦涛まで』(勉誠出版、許介鱗との共編)、『日中領土問題の起源 公文書が語る不都合な真実』(花伝社)、同書中文版『日中領土争端的起源 従歴史档案看釣魚島問題』(社会科学文献出版社)、『史料徹底検証 尖閣領有』(花伝社)、同書中文版『日本窃取釣魚島始末 史料与考証』(社会科学文献出版社)、翻訳書 『周仏海日記(1937~1945)』(みすず書房)、『毛沢東伝(1893~1949)』(みすず書房)、『日本軍の化学戦 中国戦場における毒ガス作戦』(大月書店)、『「毛沢東の私生活」の真相』(蒼蒼社)、映画『周恩来』日本語字幕作


2023年8月11日発売
周恩来の足跡 中国を救い世界を魅了した生涯
李海文/主編  村田忠禧/監訳
定価=本体3400円+税 ISBN978-4-7845-1384-0 A5判並製376頁

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掲載情報
  • 『日刊ゲンダイ』2023年10月5日・5面 高野孟氏評論「永田町の裏を読む」(連載529)で取り上げられました。

投稿者: 社会評論社 サイト

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