ヘーゲル哲学を研究するとはどういうことか


著者:中井浩一(ナカイコウイチ)
A5判並製 380頁 本体価格3400円+税
発売予定日                         2月16日(月)*全国の書店、ネット通販でお求めください。

【内容紹介】

ヘーゲル哲学の核心は「発展の論理」にある。その発展の論理を学習し研究する上で必要なことは2つある。1つは「発展の論理」そのものをさらに発展させること。2つ目は研究者自身の生き方自体を発展させることである。2つは切り離せない。

──牧野紀之から薫陶を受けた著者が、牧野の著作『ヘーゲル研究入門』を手掛かりに、ヘーゲル哲学全体の研究方法をまとめ、「訳文と注釈」「解説」「設問と回答」を通して、読者が自分自身の哲学を見出すことを目指す。

【目次】

まえがき 牧野紀之の『ヘーゲル研究入門』について

ヘーゲル哲学とその研究 全体の解説

Ⅰ ヘーゲル哲学の研究者の心構え

Ⅱ ヘーゲルへの疑問

Ⅲ ヘーゲル哲学とは何か

1 発展の哲学

2 自己との無限の闘争

3 古代ギリシャの哲学 アリストテレス哲学

4 ヘーゲルの時代背景

5 自然から人間が生まれるまで 人間の生成史

6 人間の労働と思考

7 人間の認識と人間の悪

8 人間の生成史と人間の展開史

9 哲学の限界と限界を越える方法

テキスト1 『歴史における理性』の「精神の抽象的定義」から

Ⅰ 訳文と注釈 Ⅱ 解説 Ⅲ 設問の解答

テキスト2 『小論理学』24 節

Ⅰ 訳文と注釈 Ⅱ 解説 Ⅲ 設問の解答

テキスト3 『精神哲学』第5 節(381 節)

Ⅰ 訳文と注釈 Ⅱ 解説 Ⅲ 設問の解答


・Amazon(単行本)

・出版書誌データベース(Books)

転回点としての〈現代〉を問う *第一巻*「三・一一以後」の世界と〈市民社会の弁証法〉の行方

著者:高橋順一

A5判上製 688頁  本体価格8500円+税
発売日:2026年1月20日
*全国の書店、ネット通販でお求めください。

●内容紹介
私たちが直面する状況といかに向き合うべきかを探求する、著者渾身のシリーズ第一弾。
第一次羽田闘争から佐世保・王子、新宿騒乱闘争、東大・日大闘争を頂点とする全共闘運動を体験した世代は今何を考え、後の世代に何を託そうとしているか。
21世紀は9・11「同時多発テロ」と3・11東日本大震災という、暴力と破局をはらんだ二つの象徴的出来事によって始まった。そしていまや、あるべき世界を実現する努力や、それを妨げる秩序に対する反抗が、当たり前のことではなくなっている。マネー資本主義のもとで、強権と極右ポピュリズムが野合しSNSが猛威をふるう。欲望をむき出しにすることが「ホンネ」として賞賛される一方、他者に寛容であること、弱いものに共感・共苦することが「偽善」として、侮蔑の的にされる倒錯した事態さえ生まれている。
冷戦終焉後、危機に立ち向かう思想・理論が無力となり、批判力に富んだ人文・社会科学の遺産がないがしろにされてきた。著者はその批判力の再生をめざす。
マルクス、ニーチェ、アドルノの検証を通して、産業資本主義と国民国家が誕生した一九世紀、戦争と革命の二〇世紀、暴力と破局の二一世紀をたどり、〈転回点を迎えつつある現代〉における新たな思想・理論の可能性を追求する。

●主要目次
プロローグ 転回点、あるいは近代の終焉へ
Ⅰ.序説   ──近代市民社会の論理
Ⅱ.アドルノ ──啓蒙のパラドックス
〔補論〕アドルノのヴァーグナー論から見えてくるもの
Ⅲ.マルクス ──資本の支配
〔補論〕アルセチュールとフロイト・ラカン
──伊吹浩一『はじまりの哲学 アルセチュールとラカン』をめぐって
Ⅲ.ニーチェ ──〈近代〉の解体
〔補論第一章〕解釈と系譜学
〔補論第二章〕ニヒリズム


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望月清司の市民社会思想

 日本の市民社会論がいわば日本における社会思想史研究の対象となる一方、目を見張る経済成長を果たし、急激な社会変容を経験しつつある中国では、近代化に伴う新たな社会認識が模索されているようで、恐らくはその一環としてであろうが、2009年には望月清司の主著『マルクス歴史理論の研究』(岩波書店、1973年)が中国語に翻訳され(訳者:韓立新清華大学教授)、その後も紆余曲折はありながら、望月市民社会論が議論の対象となっている。なお平田清明や廣松渉の著書も翻訳がなされている。

 本書では、この望月清司の市民社会思想の形成過程を追跡すると同時に、その輪郭を明らかにしつつ、彼が禁欲的に多くを語らなかった固有の社会認識(唯物史観との訣別、彼にとっての近代の意味)にまで立ち入って、それを日本の市民社会思想史の中に位置付けたいと思う。

(本書「序文」から)

目次
序文
第一章 望月市民社会論の累重的形成
はじめに
一. 平田市民社会論における歴史認識
二. 望月市民社会論の胚胎過程
三. 望月市民社会論の成立過程
四. 望月市民社会論の展開過程
第二章 望月市民社会論再考
はじめに
一. 望月市民社会論の累重性
二. 望月清司の研究回顧
三. 中世における市民社会
四.『要綱』依存関係史論理解の独自性
五. 日本固有の市民社会論の意義
第三章 日本における市民社会論の系譜
はじめに
一. 第二次大戦中の市民社会論︱高島善哉、大河内一男、大塚久雄︱
二. 自覚論の超克︱内田義彦
三. 市民社会論の新展開︱平田清明と望月清司︱
四. 分業・交換関係における意識形成への一考察
第四章 内田義彦と社会科学
はじめに
一. 大河内一男と高島善哉における「正義」
二. 内田義彦における利己心と正義の位置
三.「市民」主体の意識形成の「場」
第五章 日本における市民社会論への批判
はじめに
一. 山之内靖の市民社会論
二. 山之内靖の市民社会論批判
三. 望月清司の近代と第三世界論への視点
四. 市民社会論的方法と視座への批判
第六章 望月清司・人と思想
はじめに
一. 望月清司の少年期・青年期
二. 研究者としての日々
三. 望月清司の市民社会思想
あとがき
索引

サイト(外部リンク)

|刊行情報| 身体の変容 メタバース、ロボット、ヒトの身体  高橋一行/著  


メタバースとロボットの身体性を論じ、 人間の性、食、病、気を考察する。

「身体は他者に開かれている。このことを体験と理論で語りたい。その際に、体系に亀裂を入れ、否定性と偶然を強調し、そのことによって他者性を重視するヘーゲルの理論を参照する。また必要に応じて、メルロ=ポンティやレヴィ=ストロースも使う。ジジェクを通じて、フロイトとラカンにも言及する。そういう意図を持って本書を書いた。」(まえがき)


目次

 
第1章 メタバースの身体
1-1 メタバースの世界
1-2 メタバースの身体
1-3 メタバースの政治経済

補遺1 ヘーゲル論1 所有・身体・他者

第2章 性
2-1 谷崎潤一郎とM.フーコー
2-2 円地文子とC. マラブー
2-3 笙野頼子とJ. バトラー

第3章 食
3-1 毒を喰らう、または消化と排泄
3-2 食人について、またはC.レヴィ=ストロース
3-3 食の哲学

第4章 病(1)
4-1 心の暴走を抑える身体 鬱
4-2 身体の戦略 摂食障害、解離性障害、境界性人格障害、老い
4-3 身体の硬さ 自閉症

第5章 病(2)
5-1 コロナ禍が教えたこと
5-2 言葉と身体の病 、またはS.フロイトとJ.ラカン
5-3 病理が教えること、またはM.メルロ=ポンティ

第6章 気
6-1 武道について
6-2 野口整体、または気について
6-3 間合いについて

補遺2 ヘーゲル論2 自然から精神へのメタモルフォーゼ

第7章 メタモルフォーゼ
7-1 メタモルフォーゼ、または輪廻
7-2 ロボットの言葉と身体


高橋一行 たかはしかずゆき 1959年東京生まれ。早稲田大学第一文学部美術史学科、東京都立大学理学部物理学科、明治大学大学院政治経済研究科政治学専攻で学ぶ。明治大学名誉教授(政治学博士)。著書 『所有論』御茶の水書房 『知的所有論』御茶の水書房 『他者の所有』御茶の水書房 『所有しないということ』御茶の水書房 『カントとヘーゲルは思弁的実在論にどう答えるか』ミネルヴァ書房 『脱資本主義 - S. ジジェクのヘーゲル解釈を手掛かりに -』社会評論社



2024年6月12日刊行予定
身体の変容 メタバース、ロボット、ヒトの身体
高橋一行/著
定価=本体2600円+税 ISBN978-4-7845-2807-3 A5判並製320頁

 

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|刊行情報| 原初性漂うハビトゥスの水脈  量子世界・地中海・ゲルマン・クルド   石塚正英/著

〔文明を支える原初性〕シリーズ第7弾。

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|刊行情報| バロック的叛逆の社会思想 ニーチェ・フロイト・ブルクハルト批判  石塚正英/著

現代世界において先史文化、原初的文化は滅んでいない、過去と現在の応答や交互運動、その視座を研究に取り込む意義を伝える学問論〔文明を支える原初性〕第5作。文明的思想家への原初的批判を通して行われるリベラルアーツの破壊と再建をめざす。

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|刊行情報| ヘーゲル『精神現象学』をどう読むか 新たな解釈とアクチュアリティの探究  片山善博、小井沼広嗣、飯泉佑介 /編著

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|刊行情報|「 人間とは食べるところのものである」 ―「 食の哲学」構想― 河上睦子 /著

フォイエルバッハの「食の哲学構想」の解読を基礎に、現代日本の食の世界が抱えている諸問題を考察する。

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