原発事故裁判の現状と課題

【内容紹介】

原発事故による被災者と、事故を起こした東電との間で争われている裁判。国の責任も問われているが、その多くは、被災者側が敗訴している。しかし、その判決を読むと、どう考えても合理的ではないところがある。なぜ、裁判官が理性を失い、不合理な判決を書くのだろうか――。裁判の「論理」のありかを、2020年まで原子力規制庁技術参与を務めた著者が追う。

【主要目次】

Ⅰ 本書で取り上げた原発事故に関わる裁判

1.原発事故に関わる裁判 5 件の現状

2.事実の記録と正しい論理

3.年間 20mSv の被ばくとは

Ⅱ 原発事故に関する裁判の判決

1.福島県による原発避難者追出し裁判

2.汚染農地回復請求訴訟

3.損害賠償請求・生業訴訟

4.子ども脱被ばく裁判

5.311 子ども甲状腺がん裁判

補足:原子力災害対策指針の改定に対するパブコメ


著者:松田文夫(マツダフミオ)


A5判 並製 272頁   本体価格1800円+税

ISBN 978-4-7845-****-*


・Amazon(単行本)

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すべての公文書に西暦表記を!─「年の表記方法」を決めるのは《私たち》

【内容紹介】

「元号」の一番の問題は、数字が不定期にリセットされてしまうことです。

西暦への換算は簡単ではありません。そのような表記方法で行政手続きをおこなう国は日本だけです。

情報化時代の必要から、政府は2019 年に省庁のデータを西暦で一本化することを決定しました。「元号は日本の伝統だから変えてはならない」とするなら、日本人は西暦との換算の煩わしさを永遠に負うことになってしまいます。

この社会の《年の表記方法=紀年法》はどうあるべきか、議論を始めましょう!

【目次】

日常生活編

Ⅰ「その社会での年の表記方法(紀年法)を私たちがどう定めるか」という問題

Ⅱ 2018年に政府は公文書の西暦表記義務化を検討

Ⅲ 省庁データの西暦化は2019年に導入済

Ⅳ 現状はどうなっているのか

Ⅴ 何が「西暦化」の壁になっているのか

Ⅵ 私たちの社会の「紀年法」について議論を始めよう

歴史編

Ⅰ 一世一元、改暦と神武天皇紀元-

Ⅱ 帝国議会での神武天皇即位紀元と西暦についての議論

Ⅲ 敗戦から元号法前まで

Ⅳ 元号法とその後

「西暦表記を求める会」各世話人から

西暦表記を求める会 活動履歴


著者:西暦表記を求める会(セイレキヒョウキヲモトメルカイ)


       A5判 並製 128頁   本体価格900円+税

       ISBN 978-4-7845-2432-7


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飢えと子どもドロボー団─満州引き揚げからパルシステム連帯までの半生記

【内容紹介】

戦争、敗戦という稀有な体験をした世代も少なくなってきた。私は、植民地満州国の開拓団で、国民学校二年生であった。突然の価値観の転換を理解する前に、飢餓に直面した。住んでいた日本人住宅を追い出され、「満人」(と呼んでいた)の自作農の小屋に収容された。彼らの主食、粟を与えられた時は、空腹にもかかわらず喉を通らなかった。帰国までの一年三ヶ月、飢餓地獄だった。開拓団員は全員、帰国船に乗るまで、団長から渡された青酸カリを懐にしていた。

長じて私は、生活協同組合というすばらしい連帯組織に関与してきた。日本生活協同組合連合会(日本生協連)が1951年の設立総会で掲げたスローガンは「平和とよりよい生活のために」である。私の人生は良くなるであろう、と納得していた。その後、今日まで平和な時代は続いた。このまま続いてほしい。

ガザやウクライナは他人事ではない。生協は、戦争に反対する行動を起こすべきである。

本文を読まれた方が、私の半生記の中で訴えている「反戦」をくみ取っていただけるとありがたい。

──本書「はじめに」から

 

【目次】

第1章 団地の自治会から生協づくりへ

第2章「ドロボー団」結成~過酷な満州からの帰還

第3章 故郷の山形県楯岡町(現村山市)での学生時代

第4章 早稲田大学と安保闘争と社会党

第5章 生協経営の安定化と今後に向けた改革・社会的課題への挑戦

第6章 趣味について


著者:下山保(シモヤマタモツ)


 四六判並製 176頁    本体価格1800円+税

ISBN 978-4-7845-2434-1


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