国家を嫉妬させた映画監督 ─鈴木義昭・著『日活ロマンポルノ異聞』

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およそ10年前に一人の映画監督・山口清一郎氏が静かにこの世を去りました。デビュー作が上映されるや「猥褻容疑」で摘発、起訴され、長く裁判と闘い、映画とともに人生を貫いた山口監督へのインタビュー、裁判記録をまとめた鈴木義昭・著『日活ロマンポルノ異聞 国家を嫉妬させた映画監督・山口清一郎』(2008年刊)をご紹介します。 “国家を嫉妬させた映画監督 ─鈴木義昭・著『日活ロマンポルノ異聞』” の続きを読む

「廣松哲学と対話することの意味」──渋谷要著『廣松哲学ノート』

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「共同主観性」という概念を糸口として、廣松渉の哲学の諸論から学び、廣松いうところの人間生態系、地球生態系の保護・防衛のために、それと関説して、現代の「世界戦争」状況にかかわる思想的諸問題を考える。──渋谷要氏の新著『廣松哲学ノート 「共同主観性」の哲学と人間生態系の思想』(装丁 後藤トシノブ)を刊行しました。序章の抜粋と、目次詳細を公開します。

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石塚正英『革命職人ヴァイトリング』全1巻ついに刊行!

歴史知学、社会思想史、比較文明論で長きにわたる研究活動を続けている石塚正英氏。その研究歴の端緒となったドイツ手工業職人ヴァイトリングに関する研究があります。40年間にわたる研究成果がこの度小社より『革命職人ヴァイトリング コミューンからアソシエーションへ』として刊行されました。今回は書籍概要をお伝えいたします。

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〈エドウィン・ダンについて〉瀧田寧・寄稿 ─「外国人」の足跡から近代日本をひもとく手引き(1)

直江津

新潟県上越市の直江津地区。その近代史と文学にスポットをあてた『日本海沿いの町 直江津往還』の執筆者のお一人、瀧田寧氏からエッセイをお寄せいただきました。先日9月10日には北海道エドウィン・ダン記念館で講演をされています(北海道新聞札幌版2016年9月27日付に記事「酪農の父ダン 石油開発にも力 真駒内の「牧牛場」開設140年 記念館で功績学ぶ講演」掲載)。

エドウィン・ダン。「お雇い外国人」として日本にやってきたアメリカの人。現在、北海道酪農の父と知られるものとは別の顔を瀧田さんはご紹介下さいます。 “〈エドウィン・ダンについて〉瀧田寧・寄稿 ─「外国人」の足跡から近代日本をひもとく手引き(1)” の続きを読む

浅草の木馬と空襲の記憶 ─唖蝉坊演歌に誘われて(3)

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10月に入りましたが暑さが続いております。読書の秋にはまだ早いのか…。こちらの写真は、演歌師・添田唖蝉坊と添田知道の記念碑がある浅草弁天山で写したもので、ちょうどトンボが案内板にとまっていました。 “浅草の木馬と空襲の記憶 ─唖蝉坊演歌に誘われて(3)” の続きを読む

既刊報◎ 田宮昌子/著『「北支」占領 その実相の断片』 加藤修弘/著『あの日、火の雨の下にいた 私の横浜空襲』

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戦争で殺されるのは、常に無告の民である。

侵略軍として中国に駐屯した日本軍将兵と現地住民との関係、大空襲で焼夷弾の「火の雨」の下を逃げまどった庶民たち。

輻輳する日本人の加害と被害。そのさまざまな記憶が、戦争における国家責任を告発する。

〈1〉「北支」占領その実相の断片 ─日中戦争従軍将兵の遺品と人生から ■田宮昌子/著 

〈2〉あの日、火の雨の下にいた 私の横浜空襲 ■加藤修弘/著 “既刊報◎ 田宮昌子/著『「北支」占領 その実相の断片』 加藤修弘/著『あの日、火の雨の下にいた 私の横浜空襲』” の続きを読む

【かんからそんぐ】 岡大介さんの唄をきく ~唖蝉坊演歌に誘われて(2)

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カンカラ三線・演歌師、岡大介さんの唄う『かんからそんぐⅢ 籠の鳥・鳥取春陽』を聴きました。 “【かんからそんぐ】 岡大介さんの唄をきく ~唖蝉坊演歌に誘われて(2)” の続きを読む

倫理なき時代における倫理への渇望の書、ついに登場!─青木孝平『「他者」の倫理学 ─レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む─』

他者の倫理学

今月の新刊、青木孝平著『「他者」の倫理学 レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む』(四六判上製/360頁/定価:本体2,600円+税/ISBN978-4-7845-1838-8/装幀:後藤トシノブ)は小社期待の作品です。書店様、図書館様からのお取り扱いお待ちしております。以下、宣伝文、目次(PDFファイル)を公開します。 “倫理なき時代における倫理への渇望の書、ついに登場!─青木孝平『「他者」の倫理学 ─レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む─』” の続きを読む

専修大学ゆかりの研究者と新刊 ──野沢敏治著『内田義彦 日本のスミスを求めて』、内田弘著『『資本論』のシンメトリー』

内田義彦・シンメトリー

8月の新刊『内田義彦─日本のスミスを求めて』(野沢敏治著)が好評です。いつも経済学はどこか敷居が高く、恐れ多い気持ちで出荷をする室員ですが、今回はふと冒頭「はじめに 一風変った、でも本当の経済学史家」を一読し、あ、おもしろそうと思いました。著者・野沢敏治氏の平易で読みやすい文面がなによりありがたいですし、内田義彦という人物像にも興味をひかれたのでありました。

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