|刊行情報| 平壌資本主義百科全書 周成賀記者が伝える本当の北朝鮮の話 周成賀/著 森善伸子/訳 社会評論社

金日成総合大学出身の北朝鮮専門記者の平壌探査レポート。

江南の成金を凌駕する金持ちの日常から統一時代の創業アイテムまで。


原書は「百科全書」と銘打ったように、平壤の現状を過去からの経緯を踏まえて政治、経済、社会、軍事、文化、体育、芸術など多方面からの切り口で解き明かし、それを通じて北朝鮮全体の真の姿を我々に示そうとしている。

しかも、各方面が互いに関連して語られるところに、内容全体の構造的な関連性が貫かれていて、読み進めていて前の記述だけでは気づけなかった点が後に悟られたりという面白みがある。

資本主義化が北朝鮮にもたらす不可逆的な両方の作用だと言えるが、著者は両方の真相を丁寧にすくい取って我々に示してくれるのである。

(訳者解題より)


第1 章 ようこそ、市場経済!おいで下さい、資本主義!

江南の成金を凌駕するトン主の全盛時代
市場経済のポンプ、チャンマダン
アパート再建築ブームと投機の熱風
世の中を見聞しながらドルを稼ぐ夢の職業
平壌の新都市、黎明通りと未来科学者通り
人の運命も変える賄賂

第2章 ソウルなのか、平壌なのか!「平ハッタン」のありふれた風景

平壌の酒と接待文化
平壌最高のデートコースと賑わう観光地
平壌資本主義の素顔、大衆交通
韓国の大衆歌謡にどっぷり浸かった平壌市民
韓国ドラマをリアルタイムで視聴する平壌市民
平壌のロデオ通り
陰暦で見る平壌のライフスタイル
江南を凌駕する保護者のチマ風
無償医療体系と資本主義の医者

第3 章 愛と欲望の都市、平壌

恋愛と結婚の話
北朝鮮の性とセックス、そして……
日常に深く入り込んだ売春と麻薬

第4 章 統一時代の創業ブルー・オーシャン、今は平壌だ

創業のブルー・オーシャン、平壌!
平壌を知ればカネが見える―創業アイテム
平壌で事業する時に知っておくべきビジネス文化

著者の祖国・北朝鮮への愛情と失望。

そして近未来の進むべき道を照らす。

2020年12月中旬刊
平壌資本主義百科全書 周成賀記者が伝える本当の北朝鮮の話
周成賀 著 森善伸子 訳
定価=本体2400円+税 ISBN978-4-7845-1586-8 A5判並製312頁

著者 周成賀 金日成大学を卒業。3回も脱北を試み、2002年に韓国に入国。2003年に「東亜日報」に入社。コラム「ソウルと平壌の間」を連載。

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投稿者: 社会評論社 サイト

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