|刊行情報| サステナビリティの経営哲学 渋沢栄一に学ぶ 十名直喜/著

2022年5月7日(土)に行われたSBI大学院大学主催「学長対談 『サステナビリティの経営哲学-渋沢栄一に学ぶ』十名直喜先生御著書 出版記念対談」がYouTubeで公開されました
https://youtu.be/sNTdRqsTtQM

掲載情報

・月刊『広報会議』 2022年4月号
・日刊工業新聞 2022年2月7日付

  本書が紹介されました。

*サステナビリティと経営哲学を問い直し、体現者としての渋沢栄一に光をあてる

彼が創造した日本資本主義のシステム、その理念と原点に立ち返り、日本社会を立て直す智慧と処方箋を汲み出す。A.スミス、K.マルクス、渋沢栄一の3者比較と対話をふまえ、21世紀の課題とあり方を問い直し、持続可能で公正な社会を構想する。


目次

序 章 地球限界時代が問う生産力論と経営哲学

1 本書の趣旨
2 本書を紡ぎ出した2つの舞台
3 本書の構成
4 本書の魅力は何か

第1部 地球環境危機とICTが問う生産・労働・物質代謝論

第1章 「3密」の伝統と新たな創造 ―コロナ禍を生き抜く生活・仕事・研究の交流と知恵
1 はじめに―仕事・研究交流の「3密」を問い直す
2 伝統的な「3密」の魅力と課題
3 新たな「3密」への視座
4 新たな「3密」と好循環システムの創造
5 働学研(博論・本つくり)研究会における新たな「3密」創造
6 おわりに―ICTを問い直す

第2章 ICTが問い直す生産力・技術・労働・物質代謝論
1 はじめに
2 資本主義とICTをめぐる論点
3 情報生産にみる「物質性」と「非物質性」
4 人間と自然の物質代謝と情報生産―問われる経済学仮説
5 生産、生産力、技術とは何か
6 生産力と生産性を捉え直す―「生産力の発展」論への新たな視座
7 人間発達をめぐる『資本論』と21世紀の対話
8 大工業論をめぐる20世紀と現代の視座―半世紀の時空間を越えて
9 おわりに

第3章 生産力至上主義と「無限の自然」仮説を問う ―わが半世紀の産業・企業研究をふまえて
1 はじめに―「私の1冊」と仕事・研究人生
2 製鉄所現場の息吹と『資本論』
3 理論から実証そして体系化へ―わが原点に立ち返る
4 ポストコロナ社会への歴史的視座―川西氏との出会いが紡ぎ出すドラマ
5 知的職人・社会人博士育成の新たなドラマづくり―コロナ禍の挑戦
6 生産力至上主義への批判的眼差し―「生産」と「生産力」を問い直す
7 「生産力の発展」とは何か―あるべき生産力への視座
8 経済学の「無限の自然」仮説を問う
9 おわりに―半世紀を経ての新たな対話と研究創造

第2部 産業イノベーションと仕事・研究・人生

第4章 産業イノベーションと環境文化革命 ―ポストコロナ社会への歴史的視座
1 はじめに―「経営哲学」講義からの眼差し
2 産業イノベーションの過去・現在・未来
3 現代産業論への視座と研究イノベーション
4 品質不祥事と日本的経営―経営イノベーションに向けて
5 おわりに―日本資本主義の原点と21世紀品質経営のフロンティアの理念と生き方

第5章 仕事・研究・人生のロマンとイノベーション
1 はじめに―仕事・研究を総括し開示することの意味
2 仕事・研究人生の総括と再創造
3 「働・学・研」の理論と「協同」の思想
4 「働・学・研」協同の秘訣と展望
5 青・壮・老を生き抜く「働・学・研」協同
6 研究・教育・経営をつなぐ「無形」の懸け橋 ―自己実現と他者実現の好循環に向けて
7 おわりに―ポストコロナ社会への視座

第6章 仕事・研究・人生をめぐる対話―書評&リプライを通して
1 書評:池上惇『学習社会の創造―働きつつ学び貧困を克服する経済を』
2 太田信義氏の『人生のロマンと挑戦』書評へのリプライ
3 和田幸子氏の『人生のロマンと挑戦』書評へのリプライ

第3部 サステナビリティの経営哲学 渋沢栄一にみる日本資本主義の原点と21世紀課題

第7章 サステナビリティの経営と哲学―地球限界時代を切り拓く視座
1 はじめに―サステナビリティ論と経営哲学の邂逅
2 地球限界時代の価値観とサステナビリティ
3 サステナビリティの経営と経営戦略
4 経営哲学とサステナビリティ
5 経営哲学から経営理念へ

第8章 渋沢栄一の経営哲学と日本資本主義像
1 はじめに―「サステナビリティの経営哲学」の体現者=渋沢栄一
2 渋沢栄一の人生にみる転機と画期
3 渋沢栄一の仕事・人生哲学
4 渋沢栄一に見る日本資本主義の原点と理念 ―サステナビリティへの視座と21世紀的課題
5 おわりに―信念に基づく理想社会への挑戦

第9章 サステナビリティへの新たな視座と21世紀課題 ―A.スミス、K.マルクス、渋沢栄一との対話
1 はじめに―A.スミス、K.マルクス、渋沢栄一への21世紀的視座
2 地球環境・社会危機の時代におけるA.スミス、K.マルクスと渋沢栄一
3 サステナビリティへの新たな視座と21世紀的課題 ―「コモン」の21世紀的再生とサステナビリティ
4 おわりに―持続可能で公正な社会に向けて

終 章 「経営哲学」と「働学研」が紡ぎ出す熟年期の新序章
1 「経営哲学」講義をめぐる邂逅と対話
2 講義の目線から本書(第3部)への変身
3 本書(第3部)の独自性と課題は何か
4 本書に向かう2つの記念碑的なイベント
5 「経営哲学」講義と「働学研」交流が織りなす新たなドラマ

あとがき
参考文献一覧
索引


まえがき
地球環境・社会の危機が促す「サステナビリティの経営哲学」

株主資本主義と新自由主義の半世紀は、地球温暖化をはじめ貧困・格差の拡大、紛争・対立の激化などを深刻化させ、地球環境および人類存続の危機を顕在化させている。

地球社会のサステナビリティに赤ランプが点滅するなか、ステークホルダー資本主義への転換が世界的な課題となっている。サステナビリティとは何か、それを切り拓く経営、すなわちサステイナブル経営とは何かが問われ、それを担う経営哲学が求められている。

経営哲学の根幹には、地球的自然と人間環境のサステナビリティが据えられている。経営哲学への世間の目は、これまでになく熱いものが感じられる。地球環境(自然および社会)をめぐる危機感&不透明感が強まるなか、「サステナビリティの経営哲学」への希求もかつてなく高まっているからであろう。

「渋沢栄一の経営哲学」が示す日本資本主義再生への視座

一方、日本資本主義の低迷は久しく、日本企業の国際的な立ち位置・威信も著しく低下し続けている。その象徴とみられるのが、日本企業に顕著な生産現場の劣化、品質不祥事である。仕事の誇り、経営倫理はどこへ行ったのか。イノベーションはなぜ起こらないのか。

そうした課題に対し、多くの示唆を与えてくれるのが、「渋沢栄一の経営哲学」である。そこには、彼の仕事・人生哲学がちりばめられている。さらに、彼が創造した日本資本主義のシステム、その理念と原点には学ぶべきものも少なくない。そこに立ち返り、21世紀視点から創造的に捉え直すことが求められている。

経営哲学とは何か、それにどのようにアプローチするのか。わが仕事・研究人生をふまえ、21世紀の経営哲学として捉え直し、それをふまえて21世紀課題にアプローチするのが、本書である。


著者紹介 ● 十名直喜(とな なおき)

1948年5月 兵庫県加西市生れ
1971年3月 京都大学経済学部 卒業
1971年4月 神戸製鋼所入社(1992年1月まで)
1992年3月 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了
1992年4月 名古屋学院大学経済学部 助教授
1994年5月 京都大学博士(経済学)
1997年4月 名古屋学院大学経済学部および大学院経済経営研究科 教授
1999年9月 英国シェフィールド大学客員研究員(~2000年8月末)
2016年4月 名古屋学院大学現代社会学部および大学院経済経営研究科 教授
2019年4月 名古屋学院大学 名誉教授   特任教授(~20年3月)
2019年10月 SBI大学院大学経営管理研究科 客員教授

単著書
『日本型フレキシビリティの構造』法律文化社、1993年4月
『日本型鉄鋼システム』同文舘、1996年4月
『鉄鋼生産システム』同文舘、1996年9月
『現代産業に生きる技』勁草書房、2008年4月
『ひと・まち・ものづくりの経済学』法律文化社、2012年7月
『現代産業論』水曜社、2017年11月
(中国語版)『現代産業論』程永帥訳、中国経済出版社、2018年3月
『企業不祥事と日本的経営』晃洋書房、2019年2月
『人生のロマンと挑戦』社会評論社、2020年2月


2022年1月14日刊
サステナビリティの経営哲学 渋沢栄一に学ぶ
十名直喜/著
定価=本体2500円+税 ISBN978-4-7845-1592-9 A5判並製272頁


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投稿者: 社会評論社 特設サイト 目録準備室

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