中小企業に半世紀、92歳(男性)初のライフワーク出版。在野一筋の卒寿者が説く、珠玉の生き方・学び方。生産力、情報、学びの歴史的地平、技術、競争、市場、消費のあり方を提示する。「働きつつ学び研究する」楽しみとノウハウを語る。
目次
目次
序章 生産力・情報・地域・学びの歴史的地平 ―中小企業に働く視点から捉え直す―
Ⅰ 本書の趣旨
Ⅱ 本書の構成と課題
Ⅲ 本書の特徴とポイントは何か
第1部 生産力の発展と技術、市場—人類史的まなざし―
第1章 生産力の「暴走」と制御 ―生命の再生産としての生産力の視座―
Ⅰ はじめに―生産とは何か 生産力とは何か
Ⅱ 生産力の「発展」がもたらす諸問題
Ⅲ 生産力と情報の相互関係
Ⅳ おわりに―新しい技術の可能性と市場経済の制御
第2章 生産力への人類史的まなざし
Ⅰ はじめに―人間の生産活動への歴史的視座
Ⅱ 人類の進化と生命維持活動の発展
Ⅲ 認知力と採集狩猟社会の成立
Ⅳ 定住生活と農耕牧畜社会の成立
Ⅴ おわりに―認知力による管理体制の確立
第3章 生産力の発展と技術、市場
Ⅰ はじめに―生産力発展における技術と市場の役割
Ⅱ 第2次世界大戦後の日本経済の変遷と生産力発展の新しい段階
Ⅲ ICTは技術と市場をどう変えたか
Ⅳ 消費者の欲求に反応する労働の役割
Ⅴ おわりに―消費者の享受能力と供給者の労働能力
第2部 情報化社会における競争と感性価値
第4章 「競争」と競い合い
Ⅰ はじめに―競争とは何か
Ⅱ 経済分野における競争
Ⅲ 巨大化・集中化と多様化・分散化
Ⅳ 「競争」と競い合い
第5章 情報化の進展と「競争」の変容
Ⅰ はじめに
Ⅱ 情報と競争はどのような関係にあるか
Ⅲ 消費主義社会とその対応
Ⅳ 消費主義社会と中小企業の生産と労働の変化
Ⅴ ICT社会における競争の変容
第6章 商品の機能価値と感性価値
Ⅰ 消費の重要性
Ⅱ 機能価値と感性価値
Ⅲ 感性価値と「ブランド」
第3部 消費社会における地域と中小企業
第7章 生産力発展の基盤としての地域 ―国家の成立から振り返る―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 国家とは何か
Ⅲ 定住生活と生産力の発展
第8章 地域と中小企業 ―中小企業発展の条件―
Ⅰ 地域とは何か
Ⅱ 消費欲求を充足させる手段としての企業
Ⅲ グローバルに生きる資本と地域に生きる個人
Ⅳ 地域の公害問題と中小企業
Ⅴ 「日本型企業社会」と企業のオープン化
第9章 重層消費社会と中小企業
Ⅰ はじめに
Ⅱ 階層分化説と個性的高級化説
Ⅲ 重層消費社会とは何か
Ⅳ 重層消費社会と中小企業
Ⅴ おわりに
終章 「学習」から「学び」「研究」へのシフトと挑戦 ―わが生涯にみる労働・学習・研究のスタイルと転換点―
Ⅰ はじめに
Ⅱ ニクソンショック・オイルショックとは何だったのか
Ⅲ 関西勤労協と基礎研の資本論講義に学ぶ
Ⅳ 「学習」を超えて 「学び」と中小企業研究への旅立ち
Ⅴ 中小企業研究の歩みと新たな画期
Ⅵ バブルとその崩壊期における研究の模索
Ⅶ 企業・地域・自分史への新たな視座と研究の広がり・展開
Ⅷ 研究の深化・洗練化・体系化―「働学研」での研鑽と挑戦
Ⅸ おわりに ―92歳の初出版に向けて
付記 未来のために過去を振り返る ―平和共存と戦争―
Ⅰ はじめに
Ⅱ ウクライナ戦争
Ⅲ ユーゴスラヴィア内戦
Ⅳ 国連中心主義 181
Ⅴ 平和共存の時代
Ⅵ 現在から過去を振り返る
略歴
小野滿(おの みつる)
略歴
1932年6月 大阪府高槻市生まれ
1951年9月 大阪府立春日丘高等学校中退
1953年1月 熊西メリヤス(株)入社
1957年8月 熊西染色工業(株)入社
1969年10月 (株)クマニシ入社
1970年3月 産業能率短期大学能率科(通信課程)卒業
1978年3月 大阪学院大学商学部(通信課程)卒業
2006年6月 (株)クマニシ退社
所属学会 基礎経済科学研究所、国際文化政策研究教育学会
1984年10月 基礎経済科学研究所15周年記念懸賞論文佳作
2024年12月6日刊
生産力、情報と地域、学びのダイナミズム —中小企業と市場からの視座
小野滿 著
A5判208頁 2400円+税 ISBN978-4-7845-2813-4
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